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トヨタ エスティマGSR55 リフレッシュプラン 特大増刊号 中編。  ブレーキ・サスペンションアーム・ドライブシャフトもリフレッシュ!! 

前回ブログからの続きです。


トヨタ エスティマ GSR55 走行距離8万キロ。
リフレッシュプランの作業内容を紹介しますね。

前回ブログでは予約から入庫、点検から作業着手、リアサスペンション整備などを紹介しました。http://minato-motors.com/blog/?p=27941


今回はフロント側のサスペンションやハブ・ドライブシャフトO/Hなどの作業内容を説明しますね。


フロントのハブナックル、ショックアブソーバー、ブレーキなどを分解します。

リアに比べて少し錆固着はマシですが、ナックルとハブとはガッチリ錆固着していましたね。

今回のショックアブソーバーは純正品で交換します。

マウントASSYやベアリング、インシュレーター等も全て純正交換。
スプリングをコンプレッサーで縮めて分解し、再組立。


サクサクっと交換しました。




フロントドライブシャフトもO/Hします。

ドライブシャフトなんてダメになってから、リビルト品に交換すればイイんじゃない?と思うでしょ。


・ドライブシャフトを交換するにはナックル等を切り離す必要があるので、ホイールアライメントの再調整が必要。(車種によっては)

・ドライブシャフトを引き抜くとATF等が抜けるので、フルードの補充とレベル再調整が必要。

・リビルト品のドライブシャフトは社外品ブーツを使用している事が多い。

重複する工賃やフルードの無駄、使用しているブーツの品質など、(ある程度の走行距離になれば一度に整備した方が結果的にはお得)とアナウンスしています。



シャフトのベアリングを洗浄し、純正ブーツグリスKITで組立ますね。


耐久性の高い純正ブーツグリスKITなら今後10年・10万キロはノーメンテでドライブシャフトが使用できる。

もしリビルト品で耐久性の低いブーツ使用なら、保証期間が過ぎてブーツが破れれば、また再修理になりますよね。

リビルト品の保証期間なんて2年ぐらいでしょう。純正KITなら10年持つので長く使用したい方はその辺りも考慮した方が良いのではと思います。



それとブーツが破れてから修理すると、既にベアリング内に雨水・異物がたくさん混入しています。(B/Gにダメージ有り)
破れる前なら異物はないので、軽く洗浄してグリスを注入し、ブーツを装着するだけ。(B/Gにダメージ無し)




右側シャフトの中間ベアリングも交換。

ベアリングキャリアとB/Gが錆固着で抜けなかったので、電動カッターでキャリアを切断し、シャフトを外しました。



錆固着があると整備書通りにはいかないので、時間も部品も多く掛かりますね。



ナックルからハブベアリングを引き抜いて、ロアボールジョイントを交換します。





並行してサブフレームを降ろし、ガタ異音があるステアリングギアボックスを交換します。

このステアリングギアボックスは内部の部品供給がないので、厳選したリビルト品で交換しますね。  装着ブーツも純正同等のクオリティなのでこれなら安心して使えます。


これもステアリングギアボックスだけの交換は大変ですが、サスペンション整備と同時なら工賃は非常に安くなります。


ロアアームも交換してギアボックスとサブフレームを装着し、ショックアブソーバーやドライブシャフトを組付けました。


試運転では走り出して1発目のブレーキングで(コレ甘いな!)と感じたブレーキをリフレッシュしますね。



ディスクローターは研磨機にて再生。
http://minato-motors.com/blog/?p=14924

削る量は最低限にとどめて、均一に研磨し耐熱塗装で仕上げれば、ほぼ新品同様に戻る。




ブレーキキャリパーもO/H。

外観の錆は問題ないのですが、シリンダ内部が錆ると問題あり。
今回は内部に錆は無かったので、洗浄しキレイにします。

ただリア側はグリス硬化が激しく、ピストンがやや固着していました。

こうなるとブレーキ音鳴りになりますよね。

10年も使用すればグリスやゴムシール等も硬化劣化しますので、定期的にO/Hをお勧めしています。




ホルダー側もスライドピンホールのグリスを洗浄し、ブーツ装着&グリス注入。

ブレーキパッドも交換しますね。

ブレーキパッドの背面には、バックシムが装着されています。
・シムに付着した古く硬化したグリスは、ウエスでキレイに除去。
・洗浄後のシムにブレーキパッドグリスを塗ります。


安価な普通のブレーキパッドグリスだと耐久性は2年が限度。

WAKO’S 高性能ブレーキパッドグリス(BPR)なら、ストリート走行で約4年はグリス性能を維持します。

その差は歴然で、耐久性・信頼性は申し分なし。


ブレーキキャリパー等を車体に装着し、エア抜きしながらフルードを交換します。


トランスファとリアデフオイルはNUTECニューテック 全化学合成ギアオイル(NC-70)を注入。

ギアオイルも定期的に交換しましょう。

これでサスペンションやハブ・ドライブシャフト・ブレーキなどの足回り・下回り系は組付け完了。


ある程度の距離を走れば部品の劣化・性能の低下はありますが、バラバラに個別に整備をすると工賃や部品の無駄が多い。

またバラバラに無計画にお金を掛けて整備をしてみるが、いつまで経っても新車時の性能に近づかない。


計画を立てて意味のある整備をしてあげると、無駄な工賃や部品交換もなくなり結果的には経済的で快適に使用が出来き、満足度が上がる。

満足度があれば愛着が増し、愛車を長く使用し続けるでしょう。


費用は相応に掛かるが(まだまだこの愛車を使用したい)(出来るなら新車時に近い状態で)と思える方には、弊社のリフレッシュプランをお勧めしています。



次回ブログは3部作の完結編です。

エンジン・ATの整備をしてから、(1G締付)(ホイールアライメント調整)などを紹介する予定です。



次回ブログもお楽しみに~。
HAPPY CAR LIFE!!


2021年3月8日

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