アベンシス ZRT272 CVTF完全圧送式交換 for ニューテック。 予防整備と過剰整備は紙一重。
滋賀県からお越しいただいたのは
トヨタ アベンシスワゴン ZRT272
H27年式 走行距離23800km
CVTF交換のご依頼です。
まだ23000kmしか走行していないので、
CVTFの劣化による交換依頼ではありません。
ハイパフォーマンスCVTFのNUTEC ニューテック(NC-65)
への完全圧送式交換を希望され予約入庫しました。
問診をして試運転を実施し、
フルードチェックをして作業を始めます。
なるべく効率良くフルードを入れ替える為に、
まずはオイルパンを外してCVT内部のフルードを排出します。
さらにストレーナーも外して、
バルブボディ内部の残留フルードも排出させました。
トヨタCVTには基本的にCVTFストレーナーの
メーカー部品供給はありません。
部品の供給設定がそもそも無いので、
ストレーナーを交換したくても、
正規ルートでは部品が手に入らないのです。
(ATやHV用CVTの場合はメーカー部品供給はあります。)
そこで海外某ルートを通じて秘密裏に入手しました。
もちろんトヨタ/レクサスの純正品(平行)ですよ~。
外したオイルパンを洗浄して、
磁石の鉄粉を除去します。
ガスケットは部品供給がありますので、
こちらは正規純正品で交換しました。
組み付け後に排出された分のCVTFフルードを補充。
使用するCVTFはNUTEC NC-RF リンシングフルード。
ほぼ無色に近いニューテック謹製プレ洗浄専用の
スペシャルリンシングフルードです。
高品質なベースオイルを使用しているので
CVT、AT、DCTにも対応しています。
(ただし高負荷走行は出来ないのでプレ洗浄時のみ)
1年半ほど前に弊社がニューテックさんに企画を提案して、
特別に製造していただきました。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434
CVTFチェンジャーに接続して、
まずはNC-RFでプレ洗浄しますね。
交換効率の高い圧送式でイッキに全量交換します。
走行距離が23000kmなので、
この時点で結構きれいになりました。
このまま15分間ほどアイドリング状態にして、
リンシングタイムとしています。
今回使用する本命CVTFはNUTEC 『NC-65』
100%化学合成フルード (エステル系)
極薄で強靭な油膜性能は市販フルードでは最強でしょう。
ローフリクション・ハイパフォーマンスを
高い次元で実現する。
万人にオススメする商品ではなく、
愛車の出来るだけ良い状態で使用したい人向けの
マニアックな商品だと思いますよ~。
想像以上に高額なフルードですが、
弊社でのフルード指名率はダントツで、
数年後にリピート再交換される方が非常に多いです。
みんカラなどのSNSでも評判は上々ですよね。
年間何百リットルのNC-65を使用しているので、
そろそろNC-65を200Lドラム売りにして欲しいなと。
NC-RFからNC-65にペール缶ごと入れ替えて、
もう一度圧送式で全量交換しますね。
キレイに入れ替わりましたね。
この後に調整用にもう少しNC-65を注入してから、
油温を冷やしてからレベル調整を行います。
油温検出モードに入れて確実のフルード量を調整しました。
次回交換推奨距離は約6万キロとお伝えしています。
CVTF交換のオプション整備
・電子制御スロットルボディ 清掃初期化
・カーエアコンリフレッシュα for NUTEC NC-200
スロットルに少しずつ蓄積するカーボンを除去して、
再学習を行いアイドリングの安定化。
年々減少するAC冷媒ガスをリセット&リチャージ。
多くても少なくてもACの効率が落ちますので、
数年に1回は冷媒ガスを点検しましょう。
まだ5年目の車両なのでそこまで冷媒ガスが減少していませんが、
NC-200のコンプレッサーオイル同時注入で、
さらに効率よくエアコンを使用し機械負荷も下がるでしょう。
まだ23000kmのアベンシスにここまで整備するのは、
過剰整備でしょうか?予防整備でしょうか?
もしユーザーさんが望まないのなら過剰整備。
自ら愛車のコンディションを向上&維持を考えているなら、
予防整備になると思いますよ~。
このアベンシスは今後5万キロ以上走行するまで、
CVT・スロットル・エアコンのメンテは不要でしょう。
長~く良い状態で使用出来るとお伝えしました。
(純正同等フルード)と(NUTECのフルード)の圧送式交換
作業内容は同じで使用するフルードが違うだけ。
安価な純正同等品を使用しても、
今回のアベンシスと同様の作業をすれば、
それなりに費用は掛かるでしょう。
NC-65で補充やプレ洗浄までに使用すれば、
とんでもない差額になりますが、
最後の圧送式交換時のみに使用するので、
そこまでの価格差にはならないのです。
エンジンオイルに高額なオイルを使用すると、
なかなかの年間ランニングコストが掛かりますが、
ATFやCVTFはそんなに頻繁に交換するフルードではありません。
安価なフルードをマメに交換するのも良いですが、
高性能フルードを長く使用するのもアリだとお伝えしています。
そしてもっと重要なのは、
なるべくミッション内部のキレイな状態にし
汚い劣化したフルードを長く使用しない事だと思っています。
CVTF交換・ATF交換の御見積ご予約は、
HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
HAPPY CAR LIFE!!