マツダ CX-5 SKY-D2.2の煤除去作業。 微妙に煤蓄積個所は変わります。 車種特有の持病はね・・・。
前回ブログに引き続き、
今回もマツダSKY-D2.2のDSC作業ブログです。
アテンザ・CX-5・アクセラのSKY-Dは、
頻繁に入庫しているので珍しくないのですが・・・。
煤の蓄積する量や箇所の違いが分かり易かったので、
連続でブログ投稿してみました。
広島県からお越しいただきました。
マツダ CX-5 KE2AW
H25年 10月 走行距離108600km
・ATF圧送式交換 (for NUTEC ATF)
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
大阪観光の間にお車をお預かりし作業を行いました。
問診をしてから試運転をし、
まずはATF交換から始めますね。
SKY-Dr6速ATは外部ホースが無い密封式AT。
( 通常の圧送式交換は構造上出来ません。)
しかし弊社オリジナルのアダプターを接続すれば、
交換効率の高い圧送式のATF交換が可能になります。
10万キロ無交換であればそれなりに汚れていますので、
まずは(NUTEC NC-RF)でプレ洗浄を実施します。
ATF交換を年間数百台ほど実施しているミナト自動車が、
NUTECさんに頼んで製作していただいたのが、
NUTEC ニューテック (リンシング フルード NC-RF仮名)
本命ATFのNUTEC(NC-65・ZZ51改)を使用する前には、
このNC-RFでプレ洗浄しAT内部をクリーンにします。
全化学合成基油(エステル系)NUTEC ATFへの
親和性を重視した成分配合。
長年培ったニューテック ルブテクノロジーから、
ベストなRINSING Fluidが誕生しました。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434
(NC-RFは今のところ弊社のみの取り扱い品となっています。)
(またしばらくの間はアイシンフルードと同額で提供しています。)
NC-RFでプレ洗浄したあとは、
本命ATFでもう一度圧送式交換。
NUTEC史上最高峰ATF 『NC-65』
極薄で強靭な油膜性能は
ローフリクション・ハイパフォーマンス。
ベースオイルから極圧性・耐熱性の強化し、
ストリート走行レベルではなかなか劣化しないと思います。
お値段は高額ですが結果的には長持ちするので、
ロングライフで経済的でしょう。
5つのフィルターとデュアルポンプ内蔵の
ATFチャンジャー(トルコン太郎)にセットして、
もう一度圧送式で全量交換しますね。
キレイに入れ替わりましたね~。
規定温度でレベル調整もしました。
スムーズなシフトフィーリングをお楽しみください。
(また高負荷を掛ける程、このATFの真価が発揮されます~。)
続きましてはDSC。
E/Gインテーク系に蓄積する煤を除去しますね。
いろいろな部品を外さないと
INマニホールドまでは辿りつきません。
ですが経験した実績でサクサクッと手早く、
インテークマニホールドをエンジンから外しました。
吸気シャッターバルブとINマニホールドとの蓄積は、
やや少ない方ですね。 (30%ぐらいの詰まりかな?)
逆にINマニホールドの出口には8個の穴がありますが、
ここには10mmほどの蓄積で経路が狭くなっています。
エンジン側の8個穴の吸気ポートも煤蓄積。
拡大して見てみましょうか。
入り口に煤が蓄積しているので、
なかなかカメラのピントが合いませんね~。
奥に見えるインテークバルブのシャフトには、
大量の煤が固着しています。
ドライアイス洗浄機に3mmドライアイスペレットを投入し、
圧縮空気で高速噴射。
(昇華爆発力と熱収縮)
ドライアイスの特性を利用した画期的な洗浄方法。
エンジンにノーダメージで短時間で完璧に除去します。
軽くワンショットすれば、
ペレットが直撃した部分だけキレイになりましたね。
やっと光が届きカメラのピントが合いました。
さらにショットをすると・・・。
やっとバルブシャフトが見えましたね。
数種類あるDSC特注ノズルとアダプターを組み合わせて、
ポート内とバルブをキレイにします。
圧縮上死点にセットして1気筒ずつ洗浄し、
クランクを回して順番に作業しました。
バルブ傘部やシャフト裏までキレイに除去しています。
大量に蓄積したインテークマニホールドもDSCで洗浄。
ケミカル系はNGの電子制御EGRバルブも、
DSCなら簡単にキレイになりました。
純正ガスケットで元の状態に組み付けますね。
オプション整備のインタークーラー洗浄。
内部に溜まったブローバイオイルを排出しました。
吸気圧センサーも掃除して、
LLCを注入しラジエターキャップも点検、
エンジン暖機でLLCのエア抜き作業。
各学習値を初期化して燃料噴射補正を再学習し、
冷却ラインの漏れと圧力チェックが終われば完成です。
http://minato-motors.com/blog/?p=17483
前回作業した東京からのアテンザとは、
煤の蓄積している箇所が違いますね。
あちらのアテンザはINマニホールドの入り口周辺。
こちらのCX-5はエンジンとINマニホールド出口周辺。
同じSKY-D2.2ですが乗り方や使用環境によって、
蓄積する箇所が変わる事が判明しています。
酷い場合は両方の箇所に蓄積しており、
その場合はかなりパフォーマンスは低下しているでしょう。
弊社がオススメしている(ATF交換とDSC)
自動車は消耗品の移動道具で、
前を向いて走るならメンテナンスにはお金を掛けたくない。
そう思われる方にはATF圧送式交換もDSCも
必要な整備ではないと思います。
その方にとってはきっと過剰整備に映るでしょう。
ですが自分の愛車は出来るだけ良いコンディションで、
快適に使用したいと思われる方には、
これも必要な予防整備とお伝えしています。
昔から車種特有の持病と言うのは存在しますし
マツダSKY-D2.2だけの事ではないですから。
その持病すらも受け入れるようになれば、
あなたはすっかりその車に魅了されているのだと思いますよ。
それではHAPPY CAR LIFE!!