関東地方からレクサス LS600hL UVF46 リフレッシュプラン前編。エアサス・サスペンション・ブレーキ整備。 10万キロなら劣化してますよ~。
関東某県から入庫したレクサスLS600hL。
平成27年式 UVF46 走行距離10万キロ
『10年・10万キロ以上走行した愛車を、もう一度新車時のコンディションに近づけるリフレッシュ整備』 リフレッシュプランのご依頼をいただきました。
いつもはナンバープレート番号の登録地は公開し数字だけ消していますが、諸事情で登録地は非公開しています。

ちなみに奥に見える白いLS600hも今回の黒いLS600hLと同様のリフレッシュプランを行いました。
この作業をした時期は珍しくLS600h LS600hL LS460と連続で入庫したので、ちょっと驚きました。
時々はLSの作業依頼がありますが、3連続入庫となると珍しい。
(弊社はレクサス専門店ではないので)


閑話休題
白いLS600hLの話に戻りますね。
お問い合わせフォームでの問合せ内容
・乗り心地とエンジン音(エンジン発電時のこもり音と微振動)が気になります。19年12月19日投稿のLEXUS LS600hのプラン費用と内容、詳しい成果をお聞かせ下さい。宜しくお願い致します。
リフレッシュプランを依頼される方は上記のような質問をされます。
過去ブログを見て○○年○○月の△△△の整備はいくら掛かりましたか?と聞いていただけると弊社も答えやすい。 また不満点・改善点も添えていただけると、なおOKです。
弊社からの返答
・リフレッシュプランの内容説明
・車種別に設定している整備予算の下限
・過去の整備事例ブログで掛かった総額費用
・その他注意点
などを返信させていただきました。

ミナト自動車 ○○様
連絡ありがとうございます。
1.現在のカーライフ、私は年齢のこともあり、妻とふたりでゆったりとしたドライヴを楽しんで居るところでございます。
クルマの現状としましては高級車らしからぬエンジン発電時の騒音とこもり音を解消し、更に乗りごごちの向上が出来ればと願っております。
時おり、ダッシュボードのあたりからコトコト音がすることもあります。前オーナーの整備簿(LEXUSディーラー)には交換はオイル・エレメント・ワイパーゴム程度しかなく、足回りの交換は見当たりません。
2. 整備予算は120~○○○万円に収まればと考えています。
残り少ないカーライフを豊かにゆったりと楽しみたく、どうぞよろしくお願いいたします。
この文章だけでLS600hLのどこの箇所を整備して、どうすればリフレッシュした車両に戻せるのかが私の中でイメージ出来ました。
数回メールで打ち合わせをして、後日入庫していただきました。



問診をしてメールではお聞き出来なかった愛車の不満点・改善点などを聞き出します。 (いつも問診時間は1時間ぐらい。)
代車をお貸しして、試運転。
車両コンディションを確かめます。
そこから整備をする前に(事前ホイールアライメント測定)を実施。
サスペンションの状態を数値または事故歴なども確認しますね。
日本中探してもサスペンション整備前にわざわざホイールアライメント測定をする整備工場は少ないでしょう。 (結構重要なんですけどね。)

ホイールアライメント数値はやや乱れ程度。
でも乗り心地は非常に悪い。
そして10万キロ走行した車両の乗り心地は、部品交換せずにホイールアライメント調整だけでは改善しません。 (まずはサスペンション整備が必要。)


・リフトアップしてタイヤを外す。
・アンダーカバーを外して足回り下回りを点検。
・エンジンルームの消音カバーを外してエンジン回りを点検。
・スキャンツールを接続しダイアグコードやライブデータ数値をチェック。
整備予算とオーナーさんが希望する整備に、弊社が提案する整備の見積書を制作。
メールに添付して確認してもらい、TELにて整備内容と車両現状をお話しします。
どこまで整備をするかを相談し、これでやっと整備内容が決定し概算見積が完成しました。




まずはフロントサスペンションを分解。
・ディスクローターはパッド当たり面が悪い。
・エアサスからはオイル漏れ
・サスペンションアームブッシュは破損。
これらは目視だけではなく、分解しないと分からない箇所。
ここまでサスペンションを分解すると、実はエンジンマウントが交換しやすくなります。





巨大なエンジンをそのままにして、クロスメンバ(サブフレーム)を外して、エンジンマウントを外すスペースを作ります。
エンジンマウントの上下には長いボルトが突き出ているので、大きく作業スペースを空ける必要があります。
エンジンを支えながらサブフレームだけを外し、サクサクッと左右交換しました。 (LSのエンジンマウント交換はサスペンション分解とホイールアライメント調整はセット作業。)
おそらくレクサスディーラー各店舗にはホイールアライメントテスターは無いはず。 (板金塗装センターには有る) どうしているんでしょうね??






・エンジンマウント左右交換
・エアサス(ニューマチックシリンダー)交換
・アッパーアームASSY ロアアームASSY交換
・ミッションマウント交換
LS600hLは4WD。
フロントドライブシャフトのブーツグリスをO/Hします。
サスペンション分解時に行った方が、工賃の節約になりますよ~。

左側はデフから簡単に抜けましたが、右側は錆固着で全く抜けない。
LS600hLの構造は特殊でエンジン左にFrデフが有り、右のドライブシャフトは右側からエンジンブロックを貫通して左にあるデフに接続している。


無理に引き抜くとエンジンブロックが割れる可能性があるので、無理せず右ドライブシャフトのIN側は車上で作業します。
(ちなみに冒頭に登場した白いLS600hはすんなり抜けたんですけど。)






耐久性の高い純正ドライブシャフトブーツグリスKITでO/H完了。
右INは車上で組み立てますね。
古いグリスを除去してグリスを注入し、ブーツを取り付けバンドで締付。


クリップを外して引き抜くだけなんですが、ベアリングとエンジン側カラーが錆び付いて抜けない原因。
リアサスペンションも整備しますが、各アームブッシュの劣化が少ないので、リアエアサス(ニューマチックシリンダー)のみ交換します。




レクサスLS600hの純正エアサスは、高品質で安心のKYB製。
エアサスも普通のショックアブソーバー同様に劣化しますよ。
特にシリンダーに充填されている高圧ガスとオイルが抜けたり劣化したりしますので、定期交換を勧めます。
ただエアサス部品は非常に高額。4本だと結構なお値段ですよ~。




レクサス・トヨタのハイブリッド車はブレーキ時には回生ブレーキを最大限に活用するので、あまりにもブレーキパッドを使用しなさ過ぎる傾向。
燃費やブレーキパッドの減りには有効なんですが、あまりにも使わないのでピストンが固着しやすいんですよね。(よってパッド引き摺り)









LS600h・LS460のブレーキディスクローターの振れ基準は厳しいので、慎重に確実に研磨作業で再生します。

ディスクローターとハブの密着面を完璧に清掃して。装着してから振れチェック。 ダイヤルゲージを使用して確認します。
これを怠ると高速走行時のブレーキングで振動が発生しますよ~。

ブレーキパッドとアンチスクイールシムを交換します。
組付けにはWAKO’S BPR高性能ブレーキパッドグリスを使用し、低温から高温にまで安定したグリス性能を発揮します。




ブレーキキャリパーO/Hをします。
・Fr対向4ポッドアルミキャリパー
・R対向2ポッドアルミキャリパー
シングルポッドキャリパーの分解は簡単。ですが対向になると少し大変。4ポッドと個数が増えると少し難易度が上がる。
弊社は専用工具と作業設備を最適にセッティングしており、また頻繁に分解作業をしているので楽勝。


キャリパーとピストンを完全洗浄して、新しいシールとブーツで正確に組付け。
ブレーキフルード交換とエア抜き作業を同時並行作業。
これで本来のLS600hLのブレーキフィーリングに戻ります。




LS600hLのリフレッシュプラン前編はここまで。
次回後編ブログではエンジン・CVT整備と車高調整を含むホイールアライメント調整を紹介しますね。
どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!











