ハイエース 200系 リフレッシュ整備の続き。 前編
前回ブログの続きです。
http://minato-motors.com/blog/?p=8163
埼玉県からリフレッシュプランのご依頼で
1週間預かりの作業内容。
ハイエース KDH200V 2WD
2KD-FTV ディーゼル
267000km走行
点検結果から整備プランを決定し、
部品到着した分から作業していきますね。
Frブレーキパッドの残量は問題なし。
まだまだ使えそうです。
ディスクローターとの当たりはイマイチですが、
ハイエースは乗用車のように簡単に外せないので、
次回の整備機会に持ち越しですね。
走行距離を考慮すると、
FrハブB/G交換時には
実施した方が良いかと思います。
ブレーキパッドシムの硬化したグリスは洗浄し
新しいグリスに打ち直し。
キャリパー各部もグリスアップ。
スライドピンや
パッドのスライド部座金などを
クリーニングしていきます。
ブレーキフルードも交換。
キャリパーの動きを確認すれば、
次の作業に移りますね。
カーエアコンリフレッシュα
エアコン冷媒ガスのチェック&リフレッシュします。
いつもはエコマックスJrの全自動モードですが、
今回は途中でオーリングを交換をするので手動モードに。
まずは冷媒ガスを回収します。
これでどれだけ漏れているか?
残量を確認しますね。
規定充填量 700g ±50g
回収できた冷媒量は360g
約半分しか充填されていなかった事になりますね。
点検時のコンデンサー高圧パイプ
オーリングからの漏れが怪しいですね。
となるとコンプレッサーオイルも
それなりに減少しているでしょう。
(ガスと一緒に漏れますからね。)
冷媒ガス量を重量管理で確認すれば、
漏れ具合や今後のチェック時に参考になりますよ。
また対処方法も変えていきます。
エコマックスJr (吸湿高密度フィルター と ボンベ付重量計)
少し話がそれますが・・・。
ネット閲覧していると
エアコンの整備ブログをよく見かけますが、
冷媒ガスの回収機 や 回収用ボンベ。
ボンベのガス重量を測る重量計。
などはあまり見かけませんね。
マニホールドゲージ や 真空プンプは写っているが、
それ以外は写していないだけなのかな?
冷媒ガスは大気放出NGなので、
回収機が無いと そもそも作業できないんですけどね。
(事故でガス量がゼロなら作業できるけど・・・。)
また重量計が無いと
規定充填量にどうして合わせるのかな。
(サイトグラスの泡はアテにならないですし。)
規定量を充填して冷えが悪ければ
他の原因が考えられますしね。
車種によっては(規定充填量 +0g -50g)と
結構シビアな時があります。
多すぎても、少なすぎても
冷えが悪くなるんですよね。
元にもどりますね。
原因は コンデンサー高圧パイプのオーリング劣化。
数百円のゴム部品ですが、
交換しておかないと冷媒が漏れ続けるのです。
コンプレッサーオイルも漏れ続けるので、
最悪の場合は焼き付きますよね。
交換後、長めの真空引き作業をして、
規定量まで仮充填。
漏れチェックも問題なかったので、
今度は全自動モードで再作業(2回目)。
NUTEC NC-200 ACオイル添加剤 も同時注入しました。
LLC冷却水は
ラジエターリフレッシャーで圧送式交換。
・ラジエター (メイン・サブ)
・エンジン
・ヒーターコア (Fr・R)
・各配管
全てのLLCをエンジンを掛けながら、
圧送式で交換していきます。
Wフィルターでろ過回収しながら、
脈動圧送で15分間送り続けますよ~。
最後にLLC強化再生剤を注入。
エア抜き作業をしてタンクのレベルを調整しますね。
コモンレール式のディーゼルエンジンは
超高圧で燃料噴射をしますので、
インジャクターノズルは非常に繊細です。
燃料タンク内の不純物が
インジャクターで詰まらないように、
燃料ポンプ手前に高密度のフィルターが付いています。
インジャクター1本は6万円前後はしますので、
予防整備のためのフィルター交換は必須。
そんなに高価な部品ではないので、
フィルターは早め早めに交換してくださいね~。
フィルターケースの底にも固着した沈殿物を、
キレイに洗浄して再装着。
漏れチェックをして完了。
リア ハブベアリング関係やショックアブソーバーなどの
各部品が順次入庫してきたので、
次回はそちらの作業に移りますね。
ハイエース リフレッシュプラン 後編に続きます。