1. TOP
  2. ミナトBLOG

スバル レガシィ3.0R BPE リフレッシュプラン後編。        エンジン整備とホイールアライメント調整。 納車後レビューあり。

前回・前々回ブログの続きです。
東京都から依頼いただいたスバル レガシィ3.0R BPE リフレッシュプラン。


クラッチO/H~サスペンション整備。
足回り・下回りを整備し、前編・中編ブログで紹介しました。


https://minato-motors.com/blog/?p=41334 前編
https://minato-motors.com/blog/?p=41385 中編


後編ブログでもレガシィBPEの作業を案内しますね。



リアデフ キャリアブッシュから充填オイル漏れ。

Rデフの前部にあるこのブッシュは単品供給が無いので、ASSYで交換しました。





次にリアデフのリア側キャリアブッシュ2個は、サブフレームに圧入されています。

そのままではスペースが無く、治具・工具も入らないので、ブッシュ交換が出来ない。



・デフを降ろし、サブフレームを外す。
・作業スペースを確保して、圧入交換。


このブッシュは裏表・向きがありますので、間違わないように圧入しないといけません。

ブッシュに印をマーキング。
治具をセットしてブッシュ交換が完了。

サスペンションやブレーキを組み立て後に、ブレーキフルードとクラッチフルード交換。




パワステホースからの漏れはありません。
ですが予防整備でP/Sホース交換をしたいところですが、高圧側ホースは生産終了・在庫なし。

在庫が有る低圧側ゴムホースは交換して、P/Sフルードを圧送交換。


ゴムホースとオーリングを交換し、ハンドルを回して旧油を圧送交換。

・タンクに新油を補充し、エンジン停止でハンドルを回す。
・押し出された旧フルードはタンクに戻さずに、廃油受けに排出。


最初は真っ黒のフルードが出てきましたが、繰り返していると徐々にキレイになっていきます。


エンジン始動して、エア抜き作業も行いました。




MTギアオイルとデフオイルはニューテックNC-70 75W90
全化学合成ギアオイル(エステル系)


極薄で強靭な油膜性能でギアを保護し、スコスコとシフトフィーリングが楽しめますよ。



スロットルボディ清掃初期化 エアエレメント交換


熱劣化で樹脂タンクが劣変色したラジエターとキャップ。
ここまで変色していると、いつ破損してもおかしくない。


予防整備でラジエター・キャップ・サーモスタッド・ホース等を交換しました。

ラジエターリフレッシャーでLLCを脈動圧送式交換。


冷却ラインに浮遊している異物を濾過してクリーニング。
最後にLLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化し、エア抜き作業。







マルチサーブで燃料系システム洗浄。

インジェクターや燃焼室のスラッジやカーボンを、専用ケミカルで除去洗浄します。

車両側燃料ポンプは停止。
フューエルホースも切り離して、マルチサーブと接続。


専用ケミカル(インジェクションシステムパージ1000ml)投入し、作業開始。
エンジンを掛けながら、マルチサーブからケミカルを送り込み、ゆっくり確実にフューエルラインの洗浄工程。


約75分ほど作業をし、ケミカルが無くなれば作業完了。







エアコン冷媒ガスもリフレッシュ。

年々減少する冷媒ガスは定期的なメンテナンスが必要です。





結果的には規定充填量400gに対して、回収できたガス量は150g
半分以下まで減少していました。


真空引き後に400gの再生ガスをリチャージ。
ニューテックNC-200コンプレッサーオイルを注入し、潤滑・気密を強化。


エアコンガスは定期的なリフレッシュを推奨。
故障させない為の予防整備。

アライメントリフトで1G締付作業

組立時に掛かるブッシュの不要なテンションを、ボルトナットを緩めて解放。
そこからサスペンションのボルトナットを本締め。





サスペンション整備後の必須作業(1G締付)を行い、軽く試運転してサスペンションを馴染ませます。

そこからホイールアライメント調整をしますね。

組み立てたばかりの状態は、こんな感じでバラバラな数値。

これでは真っすぐ走らないし、本来の性能は発揮出来ませんよね。
(部品だけ交換しても意味が無い。調整作業は必須です。)



キャンバー・キャスター・SAIをバランスよく調整。
ステアリングセンターを合わせながら、トゥを調整。


最終的にはこんな感じに整えました。
キレイに整えたので、真っすぐ矢のように走ってくれるでしょう。



最後に試運転。
いつものテストコースを走行します。

・ハンドルセンターに狂いはないか?
・異常な異音や振動が無いか?
・サスペンションの動きや加速減速のフィーリング。
・クラッチ操作のタッチや操作感。

高速走行をしたり、住宅地の凹凸を走ったり。
入念にチェックします。




帰ってきてから再リフトアップ。
漏れや緩み・締め忘れなどを念入りに確認。
何度もチェックをして、納車となりました。




納車時には作業時の画像を見ながら、作業内容を説明させていただいています。
また今後の整備アドバイスもしていますよ~。


画像コピーをお渡ししていますので、記録用に保管してくださいね。


納車時の説明や整備アドバイス・質問に対しての答えや残金の精算。
いつも平均で1時間以上はお時間を頂戴しています。


納車後にオーナーさんからレビューをいただきました。

この度は整備して頂きありがとうございました。
一年前に購入した85000キロのレガシィは、そこそこ状態は保っていると思っていましたが、蓋を開けてみれば、お約束な部分がかなり明瞭に劣化しており、改めて集中的に整備して頂き正解でした。

今回の整備で私として最も満足した点はクラッチですね。
購入したスバル専門店では作動に問題ないと言われたものの明らかに使用感が悪く、どうせ整備するならフライホイール、クランクシールまで一通り整備したいと思っていました。

仕上がりは今までよくこれで乗っていたものだと思う程激変しました。軽くキレも良くストレスフリーです。

サスペンションは当初はピッチングの収まりがやや気になりましたが、2〜300キロ走った辺りで違和感が無くなりかなり静かでしなやかな乗り心地になりました。

エンジンの吹け上がりはレッドゾーンまで滞りなく綺麗に力強く回ってくれます。ブレーキの効きは至極自然でしっかり作動してくれています。
東京までの帰りは、矢の様にまっすぐ走るので、行きと比べて疲労感が少なく快適なドライブを堪能しました。

結局もう一台分の費用?がかかりましたが、満足度はそれを大きく上回るものでした。今後8〜10年はこのまま乗り続けるつもりで次回もお願いしたいと思いますが、次はさすがに部品の問題が出てくるでしょうか?ミナト自動車のリフレッシュプランは、ありそうでなさそうな良い企画だと思います。改めてありがとうございました。


BP系レガシィが今も根強く人気なのは、オーナーさんならご存じでしょう。

ですが新車時のコンディションを保っているBP系レガシィはほぼ無いし、新車も存在しない。

10年10万キロ以上走行した愛車をもう一度新車時のコンディションに近づけるのがリフレッシュプランのコンセプト。


相応の費用は掛かりますが、メーカーが部品生産しているうちに実施する事をお勧めします。



今回も一部生産終了・在庫なしの部品がありましたので、年々純正部品は減っていくかと思いますので。




リフレッシュプランのご相談・予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。


・愛車の不具合箇所、不満点・
・預けられる日数 (代車必要の有無)
・今回の整備に掛けられる予算
上記3点も教えていただけると助かります。


出来ましたら過去の整備事例を閲覧していただいて、(○○年○○月の△△△の整備は総額いくら掛かりましたか?)と聞いていただけるとお答え出来ます。
整備予算の参考にしてくださいね。

どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!




2025年7月23日

このページのトップへ