クラウン GRS182 DSC ドライアイス洗浄 メンテ具合と蓄積具合。
DSC (ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
の依頼です。
詳しくはこちらをどうぞ。
直噴エンジンの『インテークバルブのカーボン蓄積』
http://minato-motors.com/blog/?p=5905
『DSC ドライアイス ショット カーボンクリーニング』の仕組み
http://minato-motors.com/blog/?p=5921
車両メンテナンス状態は非常に良好。
むしろもうメンテする所がないほど、
整備されているクラウン GRS182。
H17年式 3GR-FSE 走行距離60000km
WAKO’S フューエルワンなどの燃料添加剤は
各メーカーの商品を定期的に注入しているそうです。
もちろんエンジンオイルからエアエレメント、
スパークプラグまでほぼ完璧な整備暦。
メーカーが推奨する以上のメンテを実施。
チョイ乗りは少なく、
使う時はそれなりの距離を走行するようです。
車体下回りも
手洗いしているのでは?と思うほど
ビックリするほどキレイな車両ですね。
それでも直噴GRエンジンは
構造上、インテークバルブにカーボンは蓄積します。
どれぐらい蓄積しているか?
早速、分解していきますね~。
樹脂製サージタンクを外し、
吸気経路を確認。
ここまではカーボン少なめですが、
やはりブローバイオイルの流入は防げていないようです。
ベトベトにオイルで濡れていますね。
今まで見てきたGRエンジン スワールバルブでは
一番キレイな部類に入るのでは。
ほとんどのスワールバルブは
ビッシリとカーボンが付いていますからね。
やはり日頃のメンテの違いでしょうか?
やっと12個のインテークポートと
吸気バルブが見えてきました。
どれだけ汚れているか?
見てみましょうか。
この走行距離だと蓄積は少ない方でしょう。
ただコレだけ完璧な整備をしていても
やはり蓄積していくのかと思うと
防ぐことは出来ないのかもしれないですね。
ピックで突くと
キャラメルのようにネバァ~とした部分と
カッチカチに固着した部分があるようです。
グリーンテック社 ドライアイス洗浄機 ドライアイスパワー
3mmドライアイスペレットを投入し
圧縮空気を利用して
カーボンを剥離洗浄していきます。
エンジンを冷やしてから
クランクを回し、バルブは全閉にセット。
DSC専用ノズルで奥深いインテークバルブに
圧縮空気を利用して
3mmペレットを直撃させていきます。
ドライアイスによる熱収縮と
衝撃で固体から気体になる
昇華爆発力でイッキに剥離していきますね。
剥離したカーボンはインテークから噴出し、
ドライアイスは大気に消えます。
そして無傷のバルブのみが残るだけ。
ペレットが直撃した部分だけ
剥離していますね。
ポートを覗き込んで状況確認。
バルブ形状をイメージしながら
ショットを繰り返します。
用意したペレット全量を使用し
12本のインテークバルブを洗浄しました。
今のところワンショット5秒 X 3回で
バルブ一個が洗浄できるようです。 (ガン操作が上手くいけば)
連続ショットでバンバン行きたいのですが
そうなるとコンプレッサーの圧が追いつかず
弾切れではなく、エア切れに・・・。
ショット・確認・休憩
ショット・確認・休憩・・・・。
もちろんスワールバルブも
DSCショットをしますね。
こちらは形状が奥まっていないので
簡単に除去出来ます。
のべ10秒~15秒ぐらいかな。
電子制御スロットルも清掃し、
初期化をしてエンジン再始動。
なかなかエンジンが掛からず、
何とか始動しました。
あまりにも空気量が違いすぎるので、
毎回こんな感じになります。
暖機を完了させてもなかなか回転数が定まらず、
数回ほど初期化してやっと安定してきました。
かなりカーボンで汚れたスロットル清掃でも
ここまで手間は掛からないので
燃料補正学習に時間が掛かるのでしょうかね。
今回のクラウンではスキャンツールで見た
作業前・後での燃料噴射量に
大きな違いはありませんでした。 残念。
私の考えの中では中速域からの加速時(中負荷)に
変化があるはずだと想定していましたが・・・。
その後のオーナー様のレビューでは
むしろゼロ発進時に良い変化があったそうです。
言われてみれば2500回転以上の領域は
普段あまり使わない為、比較しづらいかな。
このあたりはもっと調査していかなければ・・・。
今まで多くのGRエンジン インテークバルブを
目視調査してきました。
固体差が多く、蓄積量にバラツキがあり
いま一つ解決策は見つけれていませんが、
新車時からメーカー推奨以上の
エンジンメンテをすれば
このクラウンのように少な目の蓄積で
収まるような気がします。
中古車購入の場合は・・・。
ん~・・・もう開けてみるしか方法がないでしょうね。
DSCのお問い合わせ・ご予約・お見積は
HP(お問い合わせフォーム)からお願いします。
作業時間は4~5時間を想定していますので
日帰り作業で完了しますよ。
それではHappy Car Life!!