D-4S 直噴エンジン GRS184 クラウン DSCはカーボンを除去する清掃系整備
ミナト自動車オリジナル
『DSC ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング』
前編 http://minato-motors.com/blog/?p=5905
後編 http://minato-motors.com/blog/?p=5921
3GR 実車編 http://minato-motors.com/blog/?p=6052
ブログ公開での反響の大きさは
(アクセス数)と(メール問い合わせ数)で
注目度の高さに現れていました。 ありがとうございます。
今回のDSC施工依頼は
トヨタ クラウン GRS184 3,5L 直噴D-4S
走行距離 39700kmになります。
直噴エンジン 2GR-FSE 3500cc
直噴式 と ポート式 のデュアルインジェクター搭載の(D-4S)
(レクサス IS350 GS350 も同様)
こちらは従来型のポート式インジェクターがある為、
D-4よりもカーボン蓄積は少ないだろう?と言われていました。
ですが直噴エンジンには変わりは無く、
内部EGR機構 と ブローバイオイルで
インテークバルブは徐々に汚れていき
カーボンの蓄積からは逃れられないようですね。
スロットルボディ・樹脂製サージタンクなどを取り外し。
インテークマニホールドが見えてきましたね。
サージタンクの内側もオイルまみれ。
3GR・4GRと同様にブローバイのオイルが
インテークに流入しています。
そこからインテークポートを覗き込むと・・・。
ポート式インジェクターの燃料噴射範囲内は、
カーボンが洗い流されて蓄積は無いのが分かります。
逆に噴射範囲から外れた部分は
僅か4万キロでもうカーボンの蓄積が始まっています。
おそらくこれからも増える一方でしょう。
この車両もオイル管理は問題なく、
むしろキレイな部類に入るでは。
直噴エンジンであれば構造上、
どうしても溜まる(インテークバルブのカーボン蓄積)
今回もグリーンテック社のドライアイスパワーで
ドライアイス洗浄をしていきますね。
ドライアイスをカーボンに直撃させるDSC専用ガンノズル。
奥まって複雑な形状でもドライアイスペレットを
確実に直撃させて剥離していきます。
ショットをしては剥離状況を確認。 まだまだですね。
何度も何度も繰り返します。
とにかくカーボンにドライアイスを
当てるのが結構難しい・・・。
(ポートとバルブの形状をイメージしながら連続ショット)
今回も飛び出してきたカーボン片。
結構大きいですね。
これがWAKO’S RECSなどの洗浄剤で
除去する事ができるのか?
またバルブシートに噛み込まず
排出できるのか?
その疑問から始まった
エンジンにノーダメージで
短時間・確実にカーボンを除去するDSC。
6気筒 12ポート 全てカーボン除去完了。
使用したドライアイス3mmペレットは10kg以上。
蓄積の酷かった前回の3GR-FSEよりかは
早く完了出来ました。
メール質問で多いのが
『-79℃で急速冷却してエンジンへのダメージはないのですか?』
という内容。
金属にクラックが入ったり
ガスケット・シールが痛んだり
などなど・・・。
おそらく言われるだろうなぁ~と思っていました。
(私も最初に思いましたしね。)
非接触温度計で作業前の温度を計測。
だいたい30度前後まで冷却してからDSC作業を開始しています。
(スキャンツールでエンジン水温も確認済み)
ドライアイスショット後スグにバルブ温度を
計測するとマイナス10℃前後を表示。
そしてグングン温度は上昇し、
数秒で元の温度に戻ります。
その温度差は約40℃。
(厳密に測れば約50℃ぐらい)
つまり急激に冷やされているのは
付着物(カーボン)のみ で金属バルブ等は
そんなに冷やしている訳ではないのですよ。
(ドライアイスショットの半分以上は常温の圧縮空気なので)
それにこれぐらいの温度差でダメージを受けるエンジンでは
数百℃の燃焼熱で壊れてしまいますよね。
エンジンそんなにヤワではないので、ご安心ください。
『母材を傷つけないドライアイス洗浄』の原理は
温度差による熱収縮もあるのですが、
洗浄効果の大きな比重を占めるのは
実はドライアイス特有の昇華爆発力。
固体からイッキに気体に
750倍の体積膨張が連続で行う事によって、
熱収縮で脆くなった汚れを
吹き飛ばしているんですよ~。
最後に電子制御スロットルボディを
専用洗浄剤でクリーニング。
学習値も初期化して、再学習させますね。
(燃焼室用にオプション整備として、WAKO’S RECSをしました。)
コレぐらいのカーボン蓄積の除去では
DSC後の体感は小さいです。
ですが僅か4万キロでここまで蓄積し、
これから徐々に増えていくので
どこかのタイミングで除去は必要だろうと思います。
現在の国産車両は非常に丈夫になり、
壊れにくくなってきました。
ですが使用すれば新車からの初期性能は、
徐々に劣化しパフォーマンスが下降していきます。
なぜなのか??
機械根幹部分や電装品の耐久性が上がっていますが、
・スラッジ&カーボンなどの汚れ蓄積
・オイルやフィルターなどの消耗品劣化
これらは昔と変わらず発生し、
むしろ依存度が高くなっていると思います。
・オイル性能で機械性能を 向上 or 維持させる。
(低粘度オイル や 車種専用ギアオイルの純正採用)
・特殊な装置 or 形状加工して燃費を稼ぐ。
(EGR機構・部品形状の最適化)
オイル劣化や汚れの蓄積により
本来の性能が維持できなければ
パフォーマンスが低下するだけ。
それらをクリアしてあげれば、元の良い状態に戻る。
清掃系整備が多いのは、このような流れから来ているんですよね~。
(但し長い間放置し続けると、いずれ機械が壊れます。)
E/Gオイル・ATF交換・フィルター交換
スロットル清掃やブレーキOH
そしてDSCも清掃系整備。
難易度が高いか?低いか?の違いだけなんですよ~。
ミナト自動車では日帰りでのDSC作業(約4時間)
で想定していますので
どうぞ気になる方はご相談ください。
お問い合わせは HPにある(お問い合わせフォーム)からどうぞ。
(DSC ディーエスシーの件)と記載して頂けると
御見積等の案内を返送しますのでどうぞ宜しくお願いします。
それでは Happy Car Life!!