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そんなときもあるさ~。

自動車の故障探求は
整備士にとって
もっとも難しくもあり
またやりがいのある作業と思います。
故障原因を
突き止められた時は
やっててよかった!
と思えます。
ですが
故障探求できない場合も有り
少し複雑な気持ちになる時もあります。
この車両は
車検整備で入庫
前回、前々回と他社で車検をしましたが
その時にあまり整備をしてなく
すこぶる調子が悪い状態で入庫しました。
排気ガスの数値もCO、HCともに高め
高回転まで回るが
急なレーシングをすると
吹けない。
まずはスパークプラグを確認すると
端子間のギャップが倍以上開いています。
そら失火するよ。
s-CIMG5469.jpg
ちなみに交換前の診断機モニターデータでは
s-CIMG5461.jpg
F/B補正と学習の数値が異常なので
スロットルボディーとISC(アイドルスピードコントロールバルブ)
を清掃してみました。
s-CIMG5467.jpg
こんもりとカーボンが蓄積されて
小山が出来ています。
スロットルボディも同じく汚れていますが
スロットル開度センサーに洗浄剤が入らないように慎重に。
s-CIMG5468.jpg
組み付けてアイドリング。
安定はしているのですが
やはり急なレーシングのみ
吹けが悪い。
モニターデータを見ると
s-CIMG5523.jpg
F/B補正値は解消されたが
どうも燃料が不足しているみたい。
診断機のアクティブテストで
強制的に燃料増量し、レーシング。
5%、10%では変化はなく
30%増量で吹き上がりも良くなりました。
同じエンジンの車両が
自社にあったので
関連するセンサー類を借りてみたけど
症状変わらず。
あとは排気ガステスターの
数値を見る限り
O2センサー
インジェクター
燃料ポンプ
あたりと思うけれど
いずれも
そこそこ高い部品です。
オーナーに報告すると
直さなくても車検に合格するなら
そのままで行くとの返答。 (次の車検まで乗れたら乗り換える予定)
排気ガスもギリギリセーフで
吹け上がり以外は問題がないので
そのまま車検を受け納車しました。
個人的には
原因を追究はしたいのですが
無料サービスでするにも
調べる時間と部品代が掛りすぎるので
作業中止しました。
しかたがないですね。
あと1年、2年の為に
そんなに整備費用をつぎ込めないし。
原因を突き止めれなかったのが
心残りですが
また機会があれば
見つけたいと思います。

2011年8月5日

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