東京都からスバル レガシィB4 リフレッシュプラン 後編。サスペンション整備とホイールアライメント調整。
東京都から入庫したのは袖ヶ浦ナンバーのスバル レガシィB4 BLE MT車 走行距離15万キロ
前編・後編の2部に分けて整備内容を紹介しており、今回は後編ブログです。
前編では予約から問診、点検をして整備提案。エンジン関係の整備を紹介しました。http://minato-motors.com/blog/?p=38436
後編ではサスペンションやドライブシャフトなどの足回り下回り整備を紹介しますね。
フロントロアアームブッシュ一式交換。
ボールジョイントも同時に交換しました。
油圧プレスと治具を使用してブッシュの方向性と裏表を間違えないように交換します。
リア マルチリンク式サスペンションのアームブッシュ一式交換。
スタビブッシュやリンクロッドASSYも交換しますね。
リアのサスペンションは全て分解。ハブやブレーキ等も全て外しますよ~。
入庫時には社外車高調サスでローダウンしており、コレの乗り心地が悪いそうです。
弊社のリフレッシュプランではローダウン・リフトアップなど純正車高を変更している車両の受付は不可しています。(純正ならOK)
今回はノーマル純正時に戻したいとオーダーされましたのでお引き受けをさせていただきました。
・純正ビルシュタインショックアブソーバー
・スプリングコイル
・アッパーマウント
・ダストブーツ
・インシュレーター
全てを事前に取り寄せておきます。
入庫してから発注していたのではサスペンション関係の部品は揃わないので、前金をいただいてから必要な部品を先行発注しています。
Frドライブシャフト ブーツグリスO/H
劣化している充填グリスを洗浄し、純正ブーツグリスKITで組立。
デフサイドシールも交換します。
バックリ割れているリア デフキャリアブッシュ。
サブフレームを降ろしつつ、治具でブッシュを圧入交換。
ブッシュの向きや裏表を間違えないように注意して交換しました。
ブレーキをO/Hの3点セット
・ディスクローター研磨再生
・ブレーキパッド交換
・ブレーキキャリパーO/H
(異音、片効き、ジャダー振動・効きの悪さ)はブレーキメンテナンスが不足しているからです。
ブレーキO/Hは10年10万キロに一度は実施しましょう。
よく効く、コントロールのしやすいブレーキに戻りますよ~。
ディスクローター研磨では、ローター厚みを残しながら慎重に研磨しました。
耐熱塗装(500℃)をしてリフレッシュ。http://minato-motors.com/blog/?p=14924
キャリパーも分解洗浄してシール交換。
新車時の組立用グリスもカッチカチに硬化。
これではピストンがスムーズに摺動しないですよね。
キャリパー洗浄に組立。
ピストンはコンパウンドで磨き上げて、スライドピンのホールも洗浄します。
ダストブーツ・ピストンシールを組付けました。
ブレーキパッドはWAKO’S BPR高性能ブレーキパッドグリスで組立。
高粘度グリスですが低温から高温時まで安定したグリス粘度を長期間キープします。 所謂いい仕事をするブレーキパッドグリスですよ!
MT・前後デフのギアオイル交換
ニューテック全化学合成ギアオイル(エステル系) NC-70 75W90を使用しました。
MTオイルにNC-70を使用するとシフトがスコスコ入りますよ~。
タイヤを装着し整備リフトからアライメントリフトに移動します。
サスペンション整備後の必須作業(1G締付)
整備リフトアップ時にはサスペンションは伸びており、アームの角度が付いています。
その状態でブッシュを本締めすると、地面に着地した時はアームの角度が変るので、固定されたゴムブッシュが捩られます。
捩られて余計な負荷が掛かったゴムブッシュは、早期に破断して性能低下するんですよね。
サスペンションアームを組付け時には黄色いテープを貼って仮締付。
1G締付時にはその個所を作業し、最後に赤いマーカーでチェックを入れる。
リフレッシュプラン時には100か所ぐらいのボルトナットを緩めて締め付けるのでミスが無いようにチェックマーカーをしています。
レガシィB4 BLEの場合
(Fr1か所 R7か所 各左右の1G締付が必要。)
・アライメントリフトで4輪が接地した状態でブッシュ固定ボルトナットを一度緩める。
・不要なブッシュテンションを開放してから本締め。
これで1G締付が完了。
1G締付をしてから軽く試運転をして、サスペンションを馴染ませます。
この試運転で異常があれば、作業の再チェックとやり直し。
問題なければホイールアライメント調整に移ります。
盛大に乱れてバラバラな数値を微調整していきますね。
フロントはクレイドル調整を行いながらキャンバー・キャスター・SAI
リアはキャンバー・トゥ
最後にフロントのトータルトゥ ステリングセンター 最大切れ角などを調整し、ステアリングセンターをバッチリ整えました。
マルチサーブで燃料ラインのシステム洗浄。
マルチサーブ専用ケミカル(インジェクションシステムパージ ガソリン用)を投入。
・マルチサーブをフューエルラインに接続。
・エンジンを掛けながら約60分。
ユックリ確実にインジェクターや燃焼室をシステム洗浄していきます。
納車時にマルチサーブ アフターケミカルのペトロールエクストリームクリーナ1本をお渡ししています。
燃料タンクに投入する遅乾性洗浄剤ですので、ガソリン給油時に投入してもらいます。
カーエアコンリフレッシュαでエアコン冷媒ガスをリフレッシュ。
・エコマックスjrを冷媒配管に接続。
・冷媒ガスを全量回収し、ろ過・重量測定。
・真空引きで配管内の水分・空気を除去。
・再生した冷媒ガスを液化高速充填。
・コンプレッサーオイル強化剤ニューテックNC-200注入
結果的には規定充填量400gに対して230gしかガスが入ってなかったようです。
再生濾過した冷媒ガス400gをリチャージし、コンプレッサーオイルをNC-200で強化しました。
最後に試運転を繰り返します。
いつものテストコースで直進安定性・高速時のブレーキング・市街地道路の凹凸で異音確認。
再リフトアップして何度も作業した箇所をチェックします。
予定通り2週間で納車となりました。
実際は1週間で作業を終えて、残りの1週間で調整とチェックをしています。
(それを複数台を並行しながら作業しています。)
リフレッシュプランについては過去のブログを遡って閲覧してもらうと分かりやすいかと思います。
それでも分かりずらいと思われる方にはこんな感じで例えています。
・寿司屋で例えるなら(予算○○万円でお任せで!)
・コレとコレは好きだけども、アレとアレは嫌いだから食べれない。
・あとは予算に合わせてイイ感じにしてくれ。
の自動車整備版がリフレッシュプランです。
車種は違いますがリフレッシュプラン予約から納車までの流れをブログにまとめました。
宜しければ覗いてみてください。
http://minato-motors.com/blog/?p=31370
前編ブログの最初にお伝えした予約時には決めてほしい事が(改善点と予算)。
(何を改善したくて、いくらの予算があるのか?)
それをザックリ伝えてもらえると整備士の私が愛車を点検し、(予算に合わせたオススメの整備プランを提案)させていただきます。
その整備プランをユーザーさんに説明し、必要性をご理解いただいてから整備内容が決まる。
私がするのは提案ですから、押し付けはしませんのでご安心ください。
愛車の改善点や不具合点はオーナーさんなら分かると思いますが、問題は予算のイメージが想像しにくいと思います。 (一体いくら掛かるんだろう??)
例えばレガシィBLEの非ビルシュタインショックアブソーバーの部品代は4本約8万円ぐらいですが、純正ビルシュタイン製になると約22万円オーバー。 部品代が全然違いますよね。(R6年現在)
そこで弊社ブログを閲覧し(○○年○○月の△△△のリフレッシュプランはおいくらしましたか??)と聞いていただけるとお答え出来ますよ~。
それである程度の予算をイメージしていただけると幸いです。
http://minato-motors.com/blog/?cat=12 リフレッシュプラン実例
リフレッシュプランのご相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。http://minato-motors.com/contact/
・愛車の不具合点、改善点
・今回掛けれる整備予算
・車両情報
などをフォームに入力していただけると、入庫までの案内をさせていただきます。
それではHAPPY CAR LIFE!!