京都市からハイラックスRZN167 リフレッシュプラン 第1部。 新車時の乗り心地をもう一度。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
今回紹介するのはトヨタ ハイラックス RZN167 平成11年式 ガソリン MT車のリフレッシュプランを3部に分けて紹介しますね。
HP(お問い合わせフォーム)から相談をいただきました。
・ワンオーナー車の中古車購入、自身が使用して3年目。長く使用したく部品があるうちにリフレッシュプランを希望。
・アクスル、ハブ、サスペンション等の足回り下回りをリフレッシュしたい。
・ブレーキやエンジン・ミッションマウントも交換したい。
・リアから異音があり、気になる。
おそらくこの方は弊社ブログを過去に遡って閲覧してくれたのでしょう。
具体的な予算・お預かり期間・愛車の不具合箇所や不満点を記入して、相談していただけました。 (こちらも要望が把握しやすいので助かります。)
(○○年○○月の△△△のリフレッシュプランは総額でおいくら掛かりましたか?)と質問がありましたので、類似する過去実績車両のブログと総額費用をお伝えしました。
予約入庫日が決まり、その1か月前から部品を集めます。
この後に紹介する作業はいきなり始めても部品が揃いません。
予算と改善したい箇所を事前にヒヤリングし、前金をいただいてから部品を先行発注。
約半分ぐらいの部品は事前に手配し、残りは入庫し点検してから発注する流れです。
何百台もリフレッシュプランをしていると、どの部品が必要で、納期の長さもある程度は把握出来るんですよね。
入庫時には30分ほど問診をして、代車をお貸ししました。
試運転をして事前ホイールアライメント測定や排気ガステスト等を行います。
・試運転では乗り心地は悪く、直進安定性は低下している印象。
・ブレーキのコントロール性がアバウトで、走行時のノイズも大きい。
ホイールアライメント測定をすると数値はバラバラ。これでは真っすぐ走らせるのは疲れたと思います。 排気ガスの数値は良好でした。
バッテリーやオルタネーターの発電状態も問題なく、リフトアップして下回りを点検。
リフレッシュプランの見積りを制作し、整備プランを提案させていただきました。
リフレッシュプランの内容は各車両の年式・走行距離・使用状況によって異なるので、正確な見積が提示出来るのはこの時になります。
メール相談時には正確な見積など不可能なので、類似車両の整備事例ブログと総額費用をお伝えして、整備予算の参考にしていただいています。
整備プラン見積にOKがいただけたので作業を始めます。
フロントサスペンションから分解しました。
ロアアームのブッシュを圧入交換します。
ゴムブッシュは破断し、本来の性能を発揮出来ていないようですね。
オリジナルの治具と油圧プレスを使用して、4つのブッシュを交換。
次はアッパーアームのブッシュを交換します。
アッパー側もゴムブッシュがボロボロになっていますね。
アッパーアームのブッシュ交換は少し難易度が高め。
無理に作業をするとアームが曲がります。
こちらもオリジナル治具と油圧プレスで慎重に作業をします。
次はフロントハブベアリングとナックルをリフレッシュ。
ベアリングやオイルシール・ボールジョイント等などを打ち換え交換します。
ハブからディスクローターを分解して、ベアリングとグリスを交換します。
インナーレースを抜き取って新しいレースを圧入し、グリスを充填してベアリングとシールを組付けしました。
またホイールハブボルトを全数交換してほしいと依頼されましたので、前後ともに全数交換します。
ドライブシャフトのブーツグリスKITでO/H。
以前のオーナーさんは安価な(割れブーツ)でブーツ交換をしたようです。
通称(割れブーツ)は簡単にブーツ交換が出来るので、一般的な整備工場ではポピュラーな整備です。
ですが弊社のリフレッシュプランでは割れブーツは使用しません。
純正ブーツグリスKITと比べると、耐久性が低い。
もう一つは作業性をよくするために、充填グリス量が少ない。
割れブーツを開けるとグリスがほとんど充填されていないですよね。
車検に合格するための部品としてなら優秀ですが、長く良いコンディションをキープするのなら純正ブーツグリスKITでの整備をお勧めします。
あきらかに純正とはグリスの量が違いますよね。
グリスが少ないと潤滑耐久性は落ちますよ。
これでまた10万キロ使用できるドライブシャフトに戻りました。
ディスクローター研磨再生。
ローター研磨機にセットして薄く均一に研磨して再生。
耐熱500℃の塗装をして仕上げました。
ブレーキパッドはWAKO’S BPR高性能ブレーキパッドグリスで組付けします。
フロントブレーキは対向4ポッドキャリパー。
ピストンを抜き出して洗浄&磨き。
キャリパーを洗浄してシールやブーツを交換します。
キャリパーのO/Hは10万キロに1度は行いましょう。
その時にはブレーキパッドを交換してディスクローター研磨再生すれば、新車時と同じブレーキに戻りますよ~。
サスペンションやドライブシャフト、ハブ・スタビライザー・ショックアブソーバーなどを新しい部品で組付け。
組付け後にダイヤルメーターでディスクの振れをチェック。これをしないと高速走行時のブレーキングで振動が出ますよ~。
ベアリングのプレロードをチェックし部品を組立しました。
第1部のブログではフロントの足回り下回りの整備を紹介しました。
次回ブログではリアの整備を紹介しますよ~。
それではHAPPY CAR LIFE!!