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ハイエース200系 ディーゼルの吸気系煤除去!!マルチサーブでシステム洗浄しています~。

大阪市から入庫したのはハイエース KDH200 ディーゼル


インテーク系に堆積する煤除去作業(マルチサーブ インテーク洗浄システム)などのご依頼です。


エンジンルームが狭いハイエースはマツダCX-5などのようにDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)がしずらいです。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169




作業スペースが無いとドライアイス洗浄がしずらく、マスキング自体が困難なので、(マルチサーブ)を使用して煤を洗浄除去していく方法を提案しています。




まずはいきなりマルチサーブを使用せず、比較的簡単に外せる部品は外して物理的に除去洗浄しますね。


・吸気シャッターバルブ
・水冷EGRクーラー
・EGRバルブ








これらはドライアイス洗浄と特殊洗浄機を使い分けてキレイにしました。




各バルブやEGRクーラー等を洗浄。

同時にEGRバルブ等が正常に作動しているかもチェック。
気密漏れやバキューム作動不良があれば、新品部品と交換します。



ガスケットを交換して洗浄した部品を組み立て。

エンジン暖機をしてからマルチサーブを接続します。




欧州から導入したマルチサーブには4つの洗浄機能があります。

・インジェクター洗浄システム
・ターボチャージャー洗浄システム
・DPF洗浄システム
・インテーク系洗浄システム


今回は(インテーク系洗浄システム)(インジェクター洗浄システム)(ターボチャージャー洗浄システム)を行いますね。



因みに200系初期型にはDPFが搭載されていません。




まずはインテーク系洗浄システムから始めます。
専用ケミカル(ディーゼルインテーククリーナー)をマルチサーブに投入。


これをインテーク系統に直接注入。
エアダクトにマルチサーブの噴霧コーンを接続して、エンジン始動。
アイドリング状態でインテーク内にケミカルを霧状に噴霧します。

20秒間隔で2秒間噴霧。

吸気シャッターバルブ → EGRバルブ → インテークマニホールド → エンジンヘッド ポート →エンジン燃焼室の順に洗浄用ケミカルがゆっくり確実に流れていきます。




噴霧時間や間隔を設定して作業スタート。


エンジンは1500回転前後でキープ。
約70分掛けてインテーク~インテークポートまで洗浄中。



イメージ的には固まったチョコレートを少しずつお湯で流す感じでしょうか?少しづつチョットずつ煤塊の表面からソギ落としていく感じです。


ケミカルではイッキにゴソッとは取れないので、時間を掛けて洗浄します。



・エキゾーストから戻ってきた排気ガス(煤交じりの排気ガス)は水冷EGRクーラーで冷却。

・エンジンの状況によってEGRバルブが開閉し、冷やされた排気ガスが吸気系に導入。


・吸気系統にあるブローバイオイルと排気ガスの煤が混じって、インテーク内の内壁に付着し、燃焼熱で固着。


・年輪のように徐々に煤が堆積し、吸気系統が狭くなりエンジン性能が下がる。


http://minato-motors.com/blog/?p=24132
これは以前に作業したランドクルーザープラド95ですが、こんな感じで煤堆積が酷い状態の場合もあります。



この時は酷すぎたのでDSCで完全除去しました。ハイエースがこの状態になるとなかなか除去が厳しいですね。


こちらも違うプラド95ですが、先ほどのプラドよりかは少しマシな場合もありました。


トヨタ1KD-FTVエンジンの吸気系煤堆積は、今までのメンテナンス状態で大幅に増減するので見極めが難しいのが現状です。  1KDエンジンを何十台もインテークを分解していると、特にそう思いますね。




作業時間と料金と洗浄効果等を考慮して、ハイエース200系は分解できる一部分だけ分解洗浄し、それ以降はマルチサーブの洗浄システムでカバーする方法で作業をしています。


DSCで完全除去を目指すと作業時間と費用が掛かりすぎるので、マルチサーブを使用した方が費用対効果でベストだと判断しました。



約70分間ほどマルチサーブを作動させての洗浄工程は終了。

作業中は猛烈な白煙と異臭がでますので、独自開発した排煙除去システムを作動させながら作業をしています。


続いてマルチサーブ インジェクター洗浄システム。

ディーゼルシステムパージでサプライポンプ・コモンレール・インジェクター等をケミカルの効果で洗浄します。


エンジン回転数1500回転ぐらいでキープし、約75分掛けてシステム洗浄しますね。


インジェクターの補正値が少ない場合はこの洗浄システムで改善しますが、補正値が振り切るほど多い場合は高額なインジェクター交換になるでしょう。

予防整備はお早めに。

インジェクター洗浄システムに続いて、ターボチャージャー洗浄システムに移行。

こちらもアイドリング状態でケミカルを注入し、ターボフィンに付着したカーボンを落としていきます。


試運転をして最終チェック。
エラーコード・ライブデータ確認して、無事納車となりました。
これでスムーズにフケ上がるハイエースディーゼルになったと思います。


マルチサーブでインテーク系やインジェクター等を洗浄希望の方はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。


必要事項を記入してもらい送信していただければ、御見積等を返信をさせていただきます。


それではHAPPY CAR LIFE!!




2023年3月11日

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