福井県からマツダCX-5 その2。マルチサーブでインジェクターとDPF洗浄!!
前回ブログで紹介したマツダCX-5 KE2AW 走行距離10万キロ。
インテーク系に堆積する煤をDSCで完全除去しましたね。
http://minato-motors.com/blog/?p=33419
今回のブログでは引き続きCX-5の作業を紹介していきます。
クリーンディーゼルと従来型のディーゼルの大きな違いは2つ。
・高圧圧縮した燃料を超微細に噴霧するコモンレール式インジェクター。
・燃焼時の煤をマフラーから排出しないDPF。
ざっくり言えばこの2つの機能が増えたのですが、その分(故障・トラブル)も増えました。
インジェクター・DPFともに高価な部品ですので、(壊さないよう、壊れないよう)に予防整備は必要ですよね。
ディーゼル普及率が高い欧州から導入したマルチサーブ。
あちらのディーゼルメンテナンスは一歩先を進んでおり、ユーザー側もメンテナンスの必要性を理解しているのでしょう。
国産機では同じようなコンセプトの機器はないので、多数の海外機器を検討してマルチサーブを導入したのです。
おかげさまでDSCと同時にマルチサーブを指名していただく事が多くなりました。http://minato-motors.com/blog/?cat=270
まずはマルチサーブ インジェクター洗浄システムから始めます。
フューエルサプライポンプのIN・OUTにマルチサーブのホースを接続。
マルチサーブにディーゼルシステムパージ1000mlを投入。
強力洗浄にセットして圧力調整をし、約75分間掛けてポンプ・デリバリーパイプ・コモンレール・インジェクターの内部を洗浄します。
エンジンを掛けながらマルチサーブからディーゼルシステムパージをゆっくり流し込み、内部に付着しているスラッジをゆっくり洗い流すのです。
このディーゼルシステムパージ1000mlは非常に高額で、DIYで簡易に行う類似商品とは値段と効果も数段違います。
ディーゼルのフューエルライン内部って結構汚れてますよ。
フューエルフィルターを交換するとよく分かるのですが、濾過紙が真っ黒に汚れていますから。
軽油を高温高圧に圧縮すればどうしても黒いスラッジが発生するので、パイプ内やインジェクターのニードル部は汚れが付着します。
ニードル部や噴射口の隙間が汚れで狭くなると、適切なタイミングで適切な燃料を噴霧しづらい。
4気筒各インジェクターの噴霧バランスが乱れてくると、振動が増えたり燃焼状態が悪化したり、排気ガスが汚れてきます。
手作業ではそれらの部分をキレイにすることは不可能なので、このような特殊機器を使用し特殊なケミカルの効果でクリーンにしていきます。
そんな感じで75分経てば終了。
次はDPFシステム洗浄を行います。
DPFに繋がるホースにマルチサーブを接続。
液晶の指示通りに進めていきますね。
1液目の(DPFクリーナー)を投入します。
DPFクリーナーをDPFへ注入し、15分間のインターバル。
その後に5分間のアイドリング状態。
続いて2液目の(DPFフラッシュ)を投入。
エンジン回転数を2000rpmぐらいでキープしDPFの温度上昇。 洗浄効果を促進させます。
5分経過したら、とりあえず完了。
インジェクターとDPFの洗浄でマルチサーブの機器を使用するのはここまで。
問題はこの後にある猛烈な(白煙・異臭排出作業)が大変なんです。
これにナンダカンダで2時間ほど掛かるので、トータルで4時間ほどは必要ですね。
インジェクターの気筒間バランスも整い、DPFの数値もほぼゼロに改善しましたね。
高額な部品交換になる前に、定期的なメンテナンスをおススメしています。
DSCでインテーク系の煤堆積をクリアし、吸気効率を回復させる。
インジェクターもDPFもリセットして、最適な燃焼状態に戻す。
ディーゼルは低燃費・高トルクを発揮するエンジンですが、それが出来るのも燃焼状態が良い時のみです。 燃焼状態が悪いと高性能なSKY-Dでも走らないエンジンになってしまいますよ~。
次回ブログでも引き続きCX-5の作業を紹介します。
納車時の説明では上記画像のマルチサーブ アフターケミカルをお渡ししています。 そちらも一緒にご紹介します。
残す依頼作業はATF完全圧送式交換。
(ATFは無交換で良い)と言うのは間違った認識でしょう。
(10万キロ無交換車は交換出来ない)も、また間違った認識。
累計数千台のATF交換実績のある弊社なら、完璧にキレイに確実にATFを入れ替えれますね。
次回ブログをお楽しみに! HAPPY CAR LIFE!