群馬県からDSC&ATF交換。 マツダ CX-5の煤除去作業。
群馬県からお越しいただいたのは、
マツダ CX-5 KE2AW
H25年式 11月 走行距離95700km
依頼内容は
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換 for NUTEC
一泊二日のお預かりとなりました。
北は北海道から南は宮崎県まで、
多くのSKY-D 2.2が入庫していますよ~。
http://minato-motors.com/blog/?p=15609
http://minato-motors.com/blog/?p=14380
スカイアクティブ 2.2Dの吸気系統に蓄積する煤を、
ドライアイスを利用して除去するDSC。
(短時間で完璧に E/Gにノーダメージで)
完全除去できる唯一の方法だと自負してます。
オーナーさんにお聞きすると普段は信号の少ない郊外路を
毎日通勤に使用しているそうです。(片道25分)
エンジンオイルはディーラーにて5000km毎の交換。
それでは試運転をしてから、
吸気系統を分解しますね~。
サクサク分解してインテークマニホールドを外しました。
吸気シャッターバルブと
インテークマニホールドの入り口。
奥の方まで煤がゴボゴボに蓄積していますね。
インテークマニホールドの出口は8つの穴。
エンジンシリンダヘッドへ繋がる部分ですが、
こちらはさらに酷い状態。
半分ぐらいは塞がっていますね。
インテークマニホールドの中をホジホジすると・・・。
いやぁ~大量の煤が出てきましたね。
量的には缶コーヒー3本分ぐらいはありますね。
内部にコビリ付いているので残りはDSCで除去しましょう。
(手作業じゃキリがないですから。)
シリンダヘッド側の吸気ポートを確認すると、
インテークマニホールド側よりさらに酷い蓄積。
5~10mmぐらいは蓄積し、
吸気経路が狭くなっていました。
一般自動車整備では全く無名のドライアイス洗浄機ですが、
製造プラントや食品加工の分野ではおなじみの洗浄方法。
ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。
ドライアイスをメディアにしてブラストするとCO2になり、
メディアがエンジン内に残留する事は無いです。
またペレット自体は柔らかいのでアルミのエンジンや
電子制御バルブ等を傷める心配も無くなります。
サンド・ビーズブラストのように
硬いメディアの研磨力でキレイにしている訳ではなく、
ドライアイスの昇華爆発力を利用して剥離除去しています。
前者と後者では洗浄原理が全く違うのですね。
軽くワンショットすればペレットが直撃した部分だけ
キレイになりましたね。
少し見えてきたインテークバルブのシャフト部にも、
煤が固着しカッチカチ。
さらにショットをすると
シャフトの素地が見えました。
インテークポートやバルブの傘部などは
複雑な形状をしています。
また狭いポート内は結構深いので、
数種類ある特注DSCノズルとアダプターを使い分けて
完全洗浄しますね~。
1気筒づつ圧縮上死点にセットして、
4気筒8ポート全てキレイにしました。
バルブシャフトの裏や傘部も完璧に除去しています。
インテークマニホールドや各バルブも、
全てキレイに除去完了。
元の状態に組み付けますね。
純正ガスケットは欠品にならないように、
常時5台以上はストックしてます。
オプション整備の『インタークーラー洗浄』
DSC作業中は吊り下げて内部のオイルを排出します。
最後に洗浄液を流し込んで、
クーラー内部をキレイにしました。
ターボ車の場合はどうしてもブローバイのオイルミストが
吸気系統に入り込むので仕方がないですね。
機会があれば排出してあげましょう。
エンジンを始動して
LLCのエア抜き作業をしながら完全暖機。
各学習値を初期化して、
燃料噴射補正を再学習しました。
最近SKY2.2Dのリコールが出ましたね。
今回のリコールではECUのリプロを実施すると、
対策された最新バージョンにアップされます。
DSC後の各初期化&再学習作業は
新車出荷前のバージョンダウンをする訳ではありません。
よく質問されるのですが
あくまでも補助機能の学習値をリセットするだけで、
大元のプログラムまで初期化する訳ではないのでご安心下さい。
次はATFを全交換。
ATFをチェックして、
ATFチェンジャーを接続します。
マツダSKY-dr6速ATは密封式のため、
弊社オリジナルのアダプターを接続します。
これにより交換効率の高い圧送式交換が可能になります。
本命ATFを使用する前にまずはプレ洗浄。
NUTEC RinsingFluid リンシングフルード
NC-RF(仮名)で全量圧送式交換を行います。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434
中央ビーカーの廃油から比べると少しマシですが、
新油の透明度と比べるとマダマダです。
9万キロ無交換なので結構汚れていますね。
光を当てて見てみると、
少し内部のフィルターが見えました。
このまま15分ほどアイドリングで待機します。
マツダ6速ATにはニューテック『NC-65』
全化学合成ATF(エステル系)
おそらく純正ATFではコスト的に採用されない
高価な全化学合成基油を贅沢に使用したNC-65
純正ATFより数倍高額ですが、
ガッカリさせる事は無いと思いますよ~。
スムーズなシフトフィーリングが長~く持続しますので、
ATFのロングライフ化には有効ですよ。
NC-65に入れ替えて
もう一度圧送式で交換しますね。
キレイに入れ替わりました。
最後に規定温度でフルードレベル調整をして完了です。
ATF交換時にはカーエアコンリフレッシュαもどうぞ~。
デンゲン社 エコマックスJr
全自動冷媒ガス回収再生充填装置。
年々減少する冷媒ガスを一度回収して重さを測り、
規定容量分をリチャージします。
NUTEC NC-200コンプブーストも同時に注入。
約100g規定容量より少なかったようですね。
5年に1度ぐらいにはACガスもメンテしましょう。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に
お越しいただきありがとうございます。
スカイアクティブ2.2DへのATF交換とDSCは、
一泊二日で完了します。
朝9時半の入庫で翌日お昼の納車となっています。
ATF交換 or DSCのどちらかのみでしたら
日帰りでの対応も出来ますので
希望の方はメール予約時にご相談ください。
御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)から
お待ちしています。
どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!