1. TOP
  2. ミナトBLOG

宮崎県からクラウンGRS200。  ATF交換とDSC。     直線距離と実走行距離。

s-IMG_4680

 

宮崎県宮崎市からお越し頂いたのは、

クラウン GRS200   81600km

 

 

 

・ATF完全圧送式交換 for NUTEC NC-65

・DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)

・LLC圧送式交換

・カーエアコンリフレッシュα for NUTEC NC-200

の作業依頼です。

 

 

 

 

一泊預かり作業になり、

朝一入庫・翌日お昼納車の予定になります。

 

 

 

s-IMG_4681

 

まずはDSCから行いますね。

 

 

クラウン GRS200のエンジンは

4GR-FSE D-4 直噴エンジン。

 

 

 

 

燃料を噴射するインジェクターが吸気ポートには無く、

燃焼室内にある高出力と省燃費が両立するV6エンジン。

 

 

それの唯一のデメリットは

インテークバルブのカーボン蓄積による性能低下。

 

 

 

 

 

現在発売されている省燃費ガソリンエンジンは、

ほぼほぼ直噴なのでこの問題が表面化しつつありますね。

 

 

 

結構GRエンジン以外の車両のお問い合わせも多いのですが、

多岐にわたる障害があるので対応エンジンが増やせない状態です。

 

 

 

 

s-IMG_4482 s-IMG_4483 s-IMG_4484 s-IMG_4486

 

それではインテークバルブが見えるまで、

部品を分解していきます。

 

 

 

ちなみにこのクラウンはメンテナンス状態は良好。

 

エンジンオイル交換は定期的に行われているので、

ブローバイからの過流入オイルもキレイでした。

 

 

 

 

 

 

それではメンテナンス良好クラウンの

インテークバルブを覗いてみましょうか。

 

 

s-IMG_4487 s-IMG_4490 s-IMG_4494 s-IMG_4493 s-IMG_4491

 

 

 

距離相応にカーボンが蓄積していますね。

またシャフトにもカマキリの卵状にカーボンが固着。

 

 

 

 

 

それにバルブ傘部は少なめに見えますが、

実際は燃焼熱で硬化し

カッチカチに固まっています。

 

 

 

 

 

s-bbbs-スワール

 

 

 

最適な気流で燃料と空気を撹拌し、

少ない燃料で効率良くエネルギーを取り出す。

 

 

燃焼室やバルブの形状、各部配置をシュミレートし

最適な燃焼環境を開発したが・・。

 

 

 

経年劣化で設計通りの気流が作れなければ、

設計通りの燃焼にはならないのですよね。

 

 

 

 

 

 

kkkks-IMG_1889

 

エンジンオーバーホールをしないで、

インテークバルブから硬化したカーボンの除去は

不可能でしたが・・・。

 

 

 

グリーンテック社のドライアイス洗浄機を使用すれば、

不可能が可能になった2015年 春。

http://minato-motors.com/blog/?p=5905

 

 

s-IMG_4500

 

 

DSCで飛び散るカーボンからボディを守るため、

マスカーにて完全防備。

 

 

水や溶剤を通さない3M社製の

高性能マスカー紙を使用しています。

 

 

 

 

 

燃焼室にカーボン片が入らないようにクランクを回し、

全閉にしてからドライアイス洗浄を開始します。

 

 

s-IMG_4513 s-IMG_4514 s-IMG_4515 s-IMG_4516

 

 

軽く数秒ショットすれば、

ドライアイスペレットが直撃した部分だけ

キレイになりましたね。

 

 

 

 

ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。

 

 

熱収縮) と (昇華爆発力

ドライアイスの特性を利用した洗浄方法。

 

 

直径4cm 深さ15cm のインテークポート。

全てがキレイになるまでショットを続けます。

 

 

 

 

 

s-IMG_4517 s-IMG_4520 s-IMG_4522

 

 

6気筒12ポートすべてキレイに除去できました。

 

 

 

もちろんエンジンにはノーダメージで、

金属部にキズが付くことも無いのです。

 

 

s-IMG_4544

 

インテーク系の部品を組み立てて、学習値も初期化。

ガスケット類のみ新品に交換します。

 

 

 

エンジンオイル交換とスパークプラグ交換それにDSCをすれば

20万キロ以上良い状態で使用できるエンジンだと思いますよ。

 

 

 

s-IMG_4611

s-IMG_4475s-IMG_4479s-IMG_4481

 

次はATF交換。

 

オイルパン洗浄・ストレーナー交換をしてから

ATFを圧送式で交換します。

 

 

 

 

クラウン等の密封式6速AT 圧送式交換は

数年前までは不可能と言われていました。

 

 

 

ですが弊社でオリジナルの専用アダプターを製作し、

不可能が可能になり数年経過。

 

 

 

見渡す限り誰も実現できていなかったので、

弊社が恐らく世界初だったと思います。

(勝手に認定ですが・・・)

(間違ってたらゴメンね。)

 

 

 

 

 

おかげさまで

(マークX・クラウンGRS系)

(IS・GS レクサス6速AT)

数百台は施工させて頂きました。

 

 

 

 

s-IMG_4620 s-IMG_4622 s-IMG_4625 s-IMG_4628 s-IMG_4635

 

 

アイシンAFW+でプレ洗浄。

 

本命ATFを使用する前に、AT内部をフラッシング。

 

 

 

 

s-IMG_3051

 

 

本命に使用するATFは
NUTEC ニューテック 『NC-65』

 

全化学合成油(エステル系)

 

 

 

・極薄で強固な油膜性能
・低粘度化によるローフリクション。
・低温~高温まで安定した油膜保持

 

 

ニューテック最高峰のATFを扱って数年。

 

ATF交換の入庫車両は

ほぼほぼNC-65になってしまいました。

 

 

 

リピート率が非常に高いのが特徴ですね。

 

 

 

 

s-IMG_4638 s-IMG_4641 s-IMG_4645 s-IMG_4647 s-IMG_4654 s-IMG_4656

 

 

NC-65でもう一度圧送式交換、

キレイに入れ替わりましたね。

 

 

 

 

注意

NC-65は色味が弱く、AFW+の赤色に干渉され

規定量では色までキレイになりません。

 

 

 

 

 

s-IMG_4670 s-IMG_4669 s-IMG_4671 s-IMG_4673 s-IMG_4675

 

 

カーエアコンリフレッシュαで

年々減少するエアコンガスのリフレッシュ。

 

ノーメンテの車両も多いかと思います。

 

 

デンゲン社エコマックスJrを使用すれば、

冷媒の回収・再生・充填が全自動。

 

重量管理による正確なガスチャージが可能です。

 

 

 

 

 

また劣化するコンプレッサーオイルの補充には、

NUTEC NC-200 を同時注入。

 

 

 

エステル系全化学合成油を

ベースにした高性能ACオイル添加剤。

 

 

 

 

 

 

 

s-IMG_4605 s-IMG_4606 s-IMG_4609

 

 

LLCも圧送式交換。

 

ラジエターリフレッシャーで脈動圧送交換を25分。

 

エンジン・ラジエター・ヒーターコア

全ての冷却水が入れ替わります。

 

 

 

 

 

 

内蔵ダイヤフラムポンプでLLCを冷却ラインに圧送し、

エンジンを掛けながら交換。

 

押し出された旧LLCは2つの高密度フィルターでろ過。

毎分7Lの流量で再度冷却ラインに戻ります。

 

 

 

冷却水10Lの車両なら25分間作業すると、

計算上約17周入れ替わる事になりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の朝はATFのレベル調整。

 

油温検出モードに入れてから、

規定温度で正確に調整。

 

 

試運転をして無事お昼12時に納車となりました。

 

 

 

 

 

s-IMG_2534 s-IMG_2525 s-IMG_2574

 

実はこのクラウンオーナーさんは

1ヶ月前にマークXジオのCVTF交換作業をさせて頂きました。

 

その時に使用したNC-65が非常に良かったそうで、

今回はクラウン200でと再来店になった経緯があります。

 

 

 

 

今回納車時のお話の中で、

『もしかして私の方が最長来店距離記録者ではと?』

 

こちらのブログ記事について質問がありました。

http://minato-motors.com/blog/?p=10775

 

 

 

 

 

 

現記録保持者は宮城県仙台市からの来店で、

オール運転のフェリー使用なし。

 

 

 

 

宮崎市のクラウンオーナーさんは、

てっきりフェリーで来阪されたと思っていましたが

実はオール高速使用で運転オンリー。

 

 

そこでグーグルマップで調べてみました。

 

 

s-仙台

 

 

 

宮崎から大阪までの直線距離は約600kmで

仙台市の方が200km以上遠い。

 

ですが宮崎市から大阪に来るには

熊本周りで九州自動車道の使用が普通だそうで・・・。

 

 

 

s-宮崎

 

走行距離は約909kmとなり

仙台市からの方より50kmほど長い。

 

 

 

(直線距離) と (実走行距離)

どちらが記録保持者なのか?

 

 

 

 

ん~難しい・・・。

 

イメージ的には仙台の方が遠い。

しかし宮崎市からは実走行で長く、しかも2回目。

 

 

 

まさかネタ的に書いたブログ記事で

こんなに私が悩むとは・・・。

 

 

 

 

s-IMG_4683

 

結論

直線距離部門は仙台市のクラウン184。

実走行距離部門は宮崎市のクラウン200。

 

 

どちらもスゴいし、

どちらも来て頂いて本当にありがたい。

 

 

作業料金だけでも結構高額なのに、

交通費や労力まで合わせると

もう感謝しかないですよね。

 

 

 

 

これからも遠方から来られて、

ガッカリさせる事の無いように

気を引き締めて作業していきたいと思います。

 

 

 

 

 

これからも

どうぞミナト自動車をよろしくお願いします。

 

 

と、強引にまとめてみました。

Happy Car Life!!

 

 

 

 

2016年10月16日

このページのトップへ