イプサム ACM21 10万キロ超えれば ブッシュもそろそろ交換を。
京都から来店頂いたトヨタ イプサム ACM21.
以前にATF交換・エンジン関係は弊社で整備済み。
今回はサスペンションのブッシュ交換のご依頼です。
トヨタのミニバン系のサスペンションは比較的単純な構造です。
(製造工程の簡素化からでしょうかね?)
ダブルウィッシュボーン・マルチリンクなどの
部品点数の多い足回りではなく
ボルトで固定できれば、ある程度の基準までセットできるように
設計されているのですよね。
(逆に言えば調整シロが無く、微調整がしにくい構造。)
走行距離が浅いうちは良いのですが、
10万キロ or 車齢10年近くなると
画像のようにブッシュに亀裂が入ってきます。
ブッシュゴムが経年劣化で硬化してくる (亀裂・破断)
ゴムの柔軟性が悪くなる (乗り心地が悪い)
適正な取付位置がずれる。 (アライメントが狂う・ タイヤ偏磨耗)
単純な構造で部品点数も少ないので、
ブッシュを交換してあげると直進性・乗り心地が
大幅に改善しますよ~。
リアアクスルビームのブッシュを交換する為に
アクスルビームASSYを外します。
結構重いです。 一人では持てません。
ここから左右のブッシュを打ち替え交換しますね。
スリーブ冶具とプーラーをセットしその間に
ドイツ製『クッコ 油圧ラム 100KN』を挟みます。
この油圧ラム、なかなか優秀。
ボルトを軽い力で回せば、最大で100knの力を発生。
プーラーがズレずにプレス出来るので重宝しています。
コブシ大ほどのブッシュが抜ければ
今度は圧入します。
取り外す前に付けた印に合わせ
同じ位置にセットします。
先ほどとは逆で引き入れていきます。
慣れているのでスンナリ左右交換出来ました。
スプリングインシュレーターも同時に交換。
ギシギシ音の予防ですね。
フロントはロアアームASSYを左右交換します。
ブッシュはもちろん亀裂・変形でダメなのですが、
ボールジョイントも走行距離に応じて磨耗(ガタ)しますので
アライメント狂いの原因になるんですよね~。
このイプサムのショックアブソーバーなどは既に交換済みでした。
残されたブッシュを交換し、後日オーナー様にお話を伺うと
(乗り心地が良くなり、レーンチェンジが楽になった)
と教えて頂きましたよ。
新車時に戻ったという感じでしょうかね!
ミニバンなど車高が高くなるほど影響しやすいブッシュの劣化。
ぜひ交換をオススメしますね~。
Happy Car Life!!