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第1部 ハイエース KDH201 ディーゼル煤除去作業!!エンジン警告灯複数点灯 白煙の原因は?  『マルチサーブ』の前にインテーク系の状態を確認!千差万別 十車十色です。



本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


今回兵庫県神戸市からお越しいただいたのは、トヨタ ハイエース KDH201

 走行距離21万キロ

約20万Kmで中古でご購入、整備履歴は不明


燃料漏れ異常警告、白煙、エンスト等複数のトラブルが顕著化した為、

インテークマニホールドの煤堆積を疑い、でネット検索したところ、弊社のブログに辿り着き、マルチサーブ施工のご相談がありました。



最近、弊社のハイエース 『マルチサーブ』(1.エアーインテーク 2.インジェクター 3.DPF)の注目度が少しアップしたせいか、ご依頼が増えてきました。


恐らく、クリーンディーゼルが不調になると、繊細かつ複雑な制御及び、煤蓄積等の不確定要素が絡み、色々なパターンで症状を現すので、簡単に故障診断が出来ない為ではないか?と推測しています。



特に低年式過走行のお車は、経年劣化の影響も各所に受けるので、敬遠されがちで、受入先を求めて、遠方からお越しになられる様な気がします。


また、ハイエースのクリーンディーゼルを点検/整備するとなると、下記の項目もハードルを上げているように思います。


1. クリーンディーゼルのインテークマニホールドを分解せずに、内部の様子を確認することは困難なので、容易に点検出来ない。更に200系ハイエースのエンジンルームには余剰スペースは、ほとんどなく脱着が困難。

2.煤蓄積等は、不確定要素が多いので、必ずしも大量に蓄積しない場合がある。蓄積していなかった場合、経験が無いと判断に困る。

3. ディーラーを含む一般整備工場にクリーンディーゼルに対応した整備メニューが数少ない。高額な部品交換か燃料添加のケミカル商品等々選択肢が限られる。

4. ハイエースは特にエンジンルームにスペース余裕がなく、尚且つキャブオーバータイプなので、室内にあるエンジンに対して、ドライアイス洗浄が使えない。

また、完璧な煤の回収を心がけるが、万が一キャビン内にオイルっ気の多い粘着質な煤が飛び散ってしまうと大変なことになる。


そこで、弊社ではこれらの問題を解決する為に、
ハイエースに 『マルチサーブ』を導入した次第です。


ハイエース 『マルチサーブ』には3種類の作業パートが有ります。


その中の『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』は、インテークバルブ付近の煤に対してダイレクトにクリーニング剤が届く様に、手間とコストが掛かけ、インテークマニホールドまでのパーツを予め洗浄する事によって、洗浄効果を最大限に発揮させるのが、狙いです。


この工程を省いて、高額なエアーインテークのクリーニング剤を何本投入しても、問題の解決にならないと認識しています。


それでは、本題の ハイエース KDH201 のエンジンを分解していきます。


やはり煤が溜まり難いとされている、ハイエースであれど、今まで施されてきた整備、使用環境、走行距離、オーナー様のドライビング等で、煤の蓄積具合は千差万別 十車十色です。

また、どこのパーツで蓄積しているかも故障探求に重要な情報となります。





スロットルボディが取外せました。エンジンオイルが流入していますね。


許容範囲内のエンジンオイルの流入は、良いのですが、メンテナンスを怠ると多量にインテークマニホールドに流入し、そのオイルにEGRから流入した煤が結合し蓄積するので、要注意です。



EGRバルブ周りは標準的な量ですね。
インテークマニホールドまで接続されているダクトパイプには、それなりに、オイリーな煤が付着していました。




EGRクーラーを分解してみます。
完全には詰まっていませんが、洗浄をお勧めするレベルですね。


バキュームテスターを使用して、EGRクーラーのクール/ホット切替バルブの点検

このパーツが固着して不具合を発生させている、事例もありました。要チェックポイントです。


同じく、スワールコントロールバルブの作動点検。

スワールコントロールバルブの『固着が無いか』『スムーズに作動しているか』『電磁ソレノイドバルブは正常か』目視で確認する事は非常に重要です。




ここまで分解すると、スワールコントロールバルブが露出し、およそのインテークバルブ周りの状況が確認できるようになります。

ここまでの脱着工程が、『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』の基本料金で脱着施工する範囲になります。




これから先は、お車のコンディションに左右されます。
ここで、大量に煤が確認された場合は、更に2分割式のインテークマニホールドを取外す工程に入ります。

マニホールドの脱着工程には、フューエルラインの脱着が含まれるため別料金の施工になります。

フューエルライン=フューエルデリバリーパイプ/コモンレール




ここまでの工程を見て、お解りいただけると思いますが、「分解しないと、煤の蓄積、各パーツの動作確認ができない。」と言う事です。




このお車は幸いにも、大量にエンジンオイルが到達していないので、煤の蓄積量、粘度が低い様子。



このレベルであれば、『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』の洗浄剤で対応できると判断。インテークマニホールドの脱着しなくて済み基本料金の範囲内で収まりました。






各パーツが綺麗に洗浄され、再組付の準備が整いました。
新品純正ガスケットを使用して、組み立てます。




各パーツのナット/ボルトの締め付け、冷却水の漏れ等確認が完了。
正常にエンジンを始動させることができました。

ここでやっと『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』が出来る状態になりました。

次回は、第2部 『マルチサーブ インテークカーボン洗浄システム』の
施工作業の様子を詳しくご紹介します。


ハイエース『マルチサーブ』希望される方は、HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしております。 
http://minato-motors.com/contact/



御見積には同時作業可能なオプション整備(LLC圧送式交換やカーエアコンリフレッシュα・ATF完全圧送式交換)なども提案させていただいています。
どうぞ宜しくお願い致します。



それではHAPPY CAR LIFE!!

2024年9月1日

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