大阪市からハイエースKDH201 マルチサーブで煤除去作業。インテークの煤でエンジン警告灯点灯!!
大阪市から来店したのはトヨタハイエース KDH201 平成20年式
メールからの相談でマルチサーブの施工を依頼されました。
ありがとうございます。
・マルチサーブ インテーク洗浄システム
・マルチサーブ インジェクター・ターボ洗浄システム
・マルチサーブ DPF洗浄システム
・その他いろいろ部品交換
今回は上記作業を紹介しますね~。
ハイエースディーゼルのマルチサーブ依頼が最近は多いですね。全国各地からお越しいただいています。
メールでの相談内容
・半年前に出張先でエンジン警告灯点灯。
・出張先近郊のディーラーさんでチェックすると煤がエンジンに戻ってきている??? とりあえずオイル交換の応急処置。
・しばらくして今年の年明けに出張先でアイドリングが不安定になる。エンジンのフケ上りも悪化。 そこでも近くの整備工場で診てもらい、原因不明でとりあえずエンジン警告灯を消去したそうです。
そういう経緯で予約をいただき、後日予約入庫していただきました。
お話を聞くと某国産有名アウトドア用品メーカーの社用車で、全国各地をハイエースで走りまわっているようです。
年明けからエンジンアイドリング不調が続いているが、エンジン警告灯は未点灯。
スキャンツールを接続し、ダイアグコードを確認すると異常コード無し。
年明けにリセットしたそうなので、弊社入庫時には異常コードは確認できませんでした。
試運転をしてライブデータを確認、エンジンの制御状態を調べます。
問診をしてお車をお預かりし、作業をしますね。
まずは(インテーク洗浄システム)から始めましょうか。
吸気シャッターバルブ、EGRバルブ、水冷EGRクーラーを分解。
これでインテークマニホールド手前まで分解出来ましたね。
デフォルト作業の(マルチサーブ インテーク洗浄システム)は、ここまで分解して部品類を洗浄し組立。 あとはマルチサーブのケミカルで洗浄しています。
ですが今回のハイエース205はEGRバルブの煤堆積が酷いですね。
こうなると吸気下流側にあるインテークマニホールド内・エンジンインテークポートには煤が大量に堆積している可能性があります。
(追加オプション)でインテークマニホールドも分解しました。
丸と四角のエンジンインテークポート8個は御覧のように煤だらけ。
煤が溜まりすぎて奥にあるインテークバルブが見えないですね。
こうなると過給新気が燃焼室への充填量が低下し、加速低下・燃費悪化になるんですよ。
またバルブの形状が変るほど煤が堆積すると、燃料と空気がキレイに混ざらないので燃焼時にムラが出ます。
つまりムラ=煤発生量過大=パワーダウン・燃費悪化という感じ。
インテークマニホールドのスワールコントロールバルブは大量の煤で経路が狭くなっています。 またバルブの開閉もスムーズではありませんでした。
バキュームテストをすると開閉はしていましたので、これは洗浄で回復するでしょう。
その他のバキュームスイッチなどもチェック。
作動確認も行います。
スイッチの動きが悪いや気密漏れがあれば部品を交換します。
水冷EGRクーラーを分解して内部の状態を確認します。
HOT・COOL切り替えバルブの作動チェック。
クーラーフィン内部は煤が堆積し、詰まっていましたね。
切替バルブが作動していてもフィン内部が詰まれば、冷却されたクールドEGRを効果的使えない。当然エンジンパフォーマンスは低下します。
EGRとは排気ガスを吸気に還流して、排気ガスの環境対策や燃費向上等に必要ですが、排気ガスに含まれる煤が各機関で悪さをするんですよね。
ドライアイス洗浄や超音波洗浄、オリジナル㊙装置等で分解した部品を完璧に洗浄していきます。
インテークマニホールドやEGRバルブ・水冷EGRクーラー等は完璧にキレイになりましたね。
エンジンヘッド側のインテークポートやインテークバルブはドライアイス洗浄はスペース的に無理なので、手作業で簡易洗浄しました。
僅かに残っている煤堆積はこの後に行うマルチサーブ システム洗浄のケミカルで除去しますのでご安心ください。
元の状態に組み立てますね。
何点かスイッチバルブ等が不良だったので交換し、新品ガスケットで組み立てます。
そしてエンジン始動・完全暖機します。
ここからやっとマルチサーブが登場。
吸気が煤だらけの状態でマルチサーブをしても効果は激減しますので、弊社ではここまで洗浄してからマルチサーブをスタートしています。
マルチサーブのインテーク洗浄を選択。
吸気シャッターバルブ直前にケミカル噴霧コーンをセットしました。
ディーゼルエアインテーククリーナーを投入。
このケミカル効果でエンジン内部の煤を除去していきます。
エンジンをスタートし、マルチサーブからケミカルを噴霧注入。
・20秒間に1回1秒の間隔で、吸気経路にケミカルを微細噴霧。
・噴霧したケミカルは吸気の流れに乗って、エンジンヘッドのインテークポートに到達。
EGRバルブやインテークマニホールドに付着したケミカルも、吸気の流れで奥に奥に流されていきます。
ですが分解前のように経路に煤がタップリあると、なかなか奥までケミカルが届かない。 手前の煤がケミカルを吸着するんですよね。
分解洗浄せずにエンジン内部まで洗浄するには、高額なディーゼルエアインテーククリーナを何本も消費しますので、非常に高額になり無駄が多い。
今回のように分解できる部品類をあらかじめ洗浄していれば、本数は1本で問題なく、結果的には経済的なんですよ。
約90分ほどで洗浄工程が終了。
洗浄中はマフラーから白煙・異臭が大量に出ますので、弊社が開発した(排気ガス浄化システム)でクリアにしながら作業をしています。
次回ブログではハイエース205のマルチサーブ3点を引き続き紹介します。
・インジェクター・ターボ洗浄システム
・DPF洗浄システム
・その他いろいろ補修作業
ハイエース205のコンディションを回復させますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!