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和歌山県からハイエースKDH211 マルチサーブでインジェクターとインテーク煤洗浄!! 悪くなる前の予防整備。

ハイエース(レジアスエース)の200系は不動の人気車。
新車購入される方もいれば、中古車購入もおられるでしょう。


今回ご依頼をいただいたのは和歌山県 ハイエース KDH211 H26年式 走行距離20万キロ

予防整備としてマルチサーブ(インジェクター洗浄システム)と(インテーク洗浄システム)を依頼されました。




ハイエースのディーゼルはもともと丈夫ですが、メンテナンスを間違うと当然コンディションは低下します。


中古車購入の場合は、以前の整備状況が分からない場合が多いのが現状ですよね。




ブレーキパッドの残量やオイル漏れの有無、部品の破損やひび割れ等は地元の整備工場さんに相談しやすいが、エンジンのコンディションとなると見極めは難しい。




であるならばハイエースディーゼルに行う定番整備を実施し、現状を確認するのも一つの案だと弊社は提案しています。



マルチサーブにはインテーク・インジェクター・DPF等の洗浄システムがあり、今回はインテーク&インジェクター・ターボ洗浄を行います。



それではマルチサーブ インテーク洗浄システムから始めます。
さっそくインテーク・EGR系統を分解していきますね。


メーカー問わずクリーンディーゼルは排気ガス(CO2と煤)を、もう一度インテーク系統に戻す(EGR制御)を積極的に採用しています。


煤交じりの排気ガスを戻すので、どうしてもインテーク系統に煤が堆積しやすい。


コンディション良好かつメンテナンスもgoodなら、ハイエースのKD系ディーゼルエンジンは煤が溜まりにくいのですが、(マツダSKY-Dに比べて。)

ですがそうでないと少しずつ煤が悪さをしてきます。


分解してみるとインテークには想定内の煤堆積でしたが、EGR系統は結構煤が多かったですね。



EGRの導入パイプは煤が堆積し、水冷EGRクーラーのフィンにも煤が堆積しています。


バキューム(負圧)で開閉制御しているバキュームチャックバルブやダイヤフラムの気密点検。


分解した時にバルブ等が開閉しているかをチェックし、チェックバルブの気密性や動きを確認。


この気密性やバルブの動きが悪ければ、いくら煤を除去してもコンディションは回復しませんよ~。



分解前の状態で開閉チェックをするのは大変ですが、分解している時なら容易。


しかも目視で本当に開閉しているかを確認できますしね。


年式によって搭載されているKD系エンジンは仕様が違います。

この車両はEGRクーラーやEGRバルブまで分解すると、インテークマニホールドの中やインテークバルブ等を少し見る事が出来ました。



結果的にはEGR系は酷かったですが、インテークマニホールド以降の吸気系統はそこまで煤堆積は酷くない。




想定内だったのでインテークマニホールド手前までは分解して洗浄。

それ以降のインテークマニホールド・インテークポート・インテークバルブなどはマルチサーブのケミカルでシステム洗浄する事にします。





分解した部品を完璧に洗浄しました。


ガスケット類は純正品で組み立てます。


熱劣化で割れやすい樹脂製ハーネスカプラーは、補修カプラーで修復。


これらのカプラーは100種類ほど常時在庫しています。


インテーク・EGR部品を組み立てて、軽く暖機。


マルチサーブをインテークに接続し作業を始めます。


マルチサーブに(ディーゼル・エアインテーククリーナー)を投入。



エア抜きをしてからインテークの吸気シャッターバルブに接続。

エンジンを掛けながらマルチサーブをスタート。



エンジン吸気負圧を利用して、クリーナーを霧状に噴霧。(15秒に1秒間噴霧)

インテークマニホールドやポートや燃焼室にクリーナーが届いて、ユックリ煤を洗浄していきますね。


回転数を上げながら約75分ぐらい掛かります。


簡単に言えばEGRの煤は硬い微粒子。

ブローバイのオイル等が煤に混じると、煤微粒子同士が結束しやすい。
そして熱でより硬く結束し、徐々に固着堆積。


マルチサーブのインテーククリーナーは煤を溶解するほどの洗浄力はありませんし、そこまでの強いケミカルはエンジンを傷付ける。



そうではなくケミカルの効果で、固着した煤の(結束を緩めるだけ)なのです。



固まった煤の結束が少しずつ緩むと、吸気の気流に乗って徐々に燃焼室に流れていきます。 燃焼室では高温で燃焼し消失。



砂の山を水鉄砲で崩すように、少しずつ洗い流していくイメージですね。

仕組みとして説明すると簡単で分かりやすい。






ただインテーク系統の手前から大量に煤があると、インテークマニホールドまでケミカルが届かないんです。

クリーナーを2本・3本・4本を使えば別ですが、クリーナー自体が高額なので無駄に本数を使うのはモッタイナイ。


ならば比較的簡単に分解できる部分までは、手作業で洗浄して組立。
手間のかかる奥の部品(インテークマニホールド以降)はマルチサーブのクリーナーで煤を除去。


これが弊社が推奨するマルチサーブ インテーク洗浄システムです。





これは別の車両のハイエースです。(参考事例です。)

KDH201V 走行距離20万キロ


同じハイエース200系で搭載エンジン違いですが、こちらは水冷EGRクーラー・EGRバルブ等を分解した時点で酷い状態でした。



インテークマニホールドを覗き込むと、煤堆積が酷すぎるので予定変更。

インテークマニホールドを分解してエンジンを確認します。

分解してみるとエンジンヘッドのインテークポートやバルブ・インテークマニホールド内にも大量の煤が堆積。


ここまで酷い場合は別途オプションでインテークマニホールドまで分解し、ある程度煤を洗浄してからマルチサーブでのケミカル洗浄を提案しています。


この煤堆積が酷いハイエースは次の機会にブログで紹介しますね。











簡素休題

和歌山県のハイエースに戻ります。

インテーク洗浄システムが終われば、インジェクター・ターボフィン洗浄システムに移ります。


ディーゼルサプライポンプのIN・OUTにマルチサーブのホースを接続。



インジェクター系の洗浄剤ディーゼルシステムパージ1000mlを投入。




強力洗浄にセットし、約70分ほど掛かてフューエルラインを内部洗浄。
エンジンを掛けながらゆっくり確実にフューエルラインを洗浄します。




こちらもライン内のスラッジを溶解するのではなく、結束を緩める。

そうすれば燃料の流れで超微細なスラッジが燃焼室に到着し、燃焼熱で燃える。



サプライポンプ・コモンレール・デリバリーパイプ・インジェクターを内部洗浄し、インジェクターニードル部や噴霧口をクリアにします。




引き続きターボフィン洗浄もスタート。



燃焼室後にあるターボフィンに付着する専用ケミカル(ディーゼルターボサーブ)を投入。




こちらも70分ほど掛けてターボフィンに付着する煤を除去します。


インジェクターやインテークを洗浄するケミカルより、更に高額なディーゼルターボサーブ。


燃焼室後にあるターボフィンにケミカルを届けるのは、非常に難しいそうですよ。



元の状態に戻して試運転。




ライブデータを確認します。

入庫時より燃料噴射補正値が改善しました。



また煤の堆積もクリアできたので。まだまだ長く良い状態で走ってくれるでしょう。




インテークマニホールドまで煤が堆積する前にマルチサーブ インテーク洗浄システムをする方が良いですよ。


インテークマニホールド以降まで煤が堆積すると、費用が多く掛かりますから。



インジェクター洗浄システムも同様に、悪くなる前に予防整備。
洗浄不可なほど汚れてしまうと、洗浄では回復せずに高額なインジェクター交換になってしまいます。





ハイエース(レジアスエース)200系のマルチサーブを希望される方は、HP(お問い合わせフォームからお待ちしております。

必要事項と現状の状態を記載してもらえれば、御見積を返信させていただきます。


それではHAPPY CAR LIFE!!



2023年8月13日

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