京都府からCX-3 ディーゼル煤をドライアイスで完全除去。 マルチサーブでインジェクターDPF洗浄!!
京都府からお越しいただいたのはマツダCX-3 DK5FW
H29年式 7万キロ
2年前にATF交換に来ていただいて今回で2回目の来店です。
リピートありがとうございます。
マツダ スカイアクティブ1,5Dのインテークには、煤が堆積してエンジンパフォーマンスが低下します。
また煤堆積の副作用により、各機関のコンディションも悪くなり悪循環。
マツダSKY-Dの2.2Dや1.5Dなどは、ただ単純にインテークの煤さえ取れればOKというものではないので、その辺りを今回紹介しますね。
累計1千台以上の作業実績であるDSCは、おかげさまで全国各地から来店いただき、煤堆積除去の定番整備になりました。 http://minato-motors.com/blog/?cat=169
今回依頼された内容
・DSCドライアイスショットカーボンクリーニング
・マルチサーブ インジェクター洗浄システム
・マルチサーブ DPF洗浄システム
・LLC圧送式交換
・ATF完全圧送式交換 for ニューテック
・カーエアコンリフレッシュα
それではDSCから始めますね。
試運転をしてダイアグ故障コードや各センサー数値を確認します。
作業前に数値を確認して記録。 作業後にその数値と比較。
DSC以外の足りない整備が有るか?の判断材料にしているのですね。
樹脂製インテークマニホールドを外しました。
エンジンの状態をチェック。
エンジンヘッド側のインテークポートは煤で狭くなり、奥にあるインテークバルブは煤で埋もれています。
内蔵式水冷EGRクーラーのフィンには乱気流で付着した煤がドン詰まり。
これでは過給した空気は燃焼室に入りずらく、燃焼状態も悪化し本来の性能は発揮出来ないでしょうね。
走る事は出来るが新車時に感動したあのトルクフルな加速感は、すっかり影に潜めているようです。
ポート奥深くの煤を(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)除去する方法は、DSCでしょう。
ドライアイスの特性を生かした次世代洗浄方法(ドライアイス洗浄機)を使用して除去作業を行います。
DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は唯一無二。
8年前にガソリン直噴エンジンの煤堆積を解決する為に弊社が開発しました。
その応用でマツダSKY-Dやトヨタクリーンディーゼル等にも対応しています。
DSC専用ノズルで軽くワンショット。
母材金属から煤が剥離しましたね。
重曹・クルミやアルミ粉などの硬いメディアを使うブラスト作業は、ブラスト硬度の研磨力で削り取るのが原理です。
ドライアイス洗浄は柔らかいメディアを使用し、研磨力ではなく熱収縮と昇華爆発力のドライアイスの特性を活かして付着物を除去。
・柔らかいドライアイス粒を圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で瞬時に剥離。
・母材金属やゴムシール等を痛める攻撃性もない。
削り取るのではなく(剥離)です。そもそも洗浄原理が違うのですね。
食品製造機械・精密加工機械の洗浄にも使用出来るのは、母材(エンジン)を痛めないと言う事が重要。
またドライアイスはエンジンに残ってもスグに大気に消えます(昇華)。
つまりメディアがエンジンに残留する可能性はゼロ。
硬いメディアを使用するとその可能性が残りますよね。
20年以上前に三菱GDIが酷い煤堆積で失敗しましたが、その時もあるディーラーがクルミブラストを試したそうです。 ですが結果はご存じの通りになりました。
ECUの基盤から油まみれの工作機械まで、ダメージを残さず洗浄できるのがドライアイス洗浄の強みでしょう。
完璧にキレイになりましたね。
(画像のポート内部の黒いのは影です。)
(ライトを手前から当てると、どうしても影になるんですよね。)
圧縮上死点にセットしてバルブ全閉にし、1気筒づつドライアイスショット。
(4気筒一度に作業をすると、燃焼室内に煤塊が入りますので。)
複数あるDSCノズルとアダプターを使い分けて、複雑な形状のポート内部を完全洗浄。
キレイになればクランクを回して、次のポートに移る。
中途半端な洗浄ではなく、完璧な仕上がりをお求めの方は是非DSCをオススメします!!
EGRバルブ・吸気シャッターバルブ・インタークーラーもキレイになりました。
インテークマニホールドは気密テストでNGだったので、新品交換しました。
インテークマニホールド等を組み立てて、オプション整備のLLC圧送式交換も行います。
・ラジエターリフレッシャーで脈動圧送式交換。
交換しずらいヒーター・エンジン・ラジエターの冷却水を全量交換します。
最後にLLC再生強化剤で防錆・消泡性能を強化。
エア抜き作業も行い、劣化しやすいラジエターキャップも交換。
・マルチサーブでインジェクターとDPFのシステム洗浄。
ディーゼル普及率が高い欧州から導入したマルチサーブ。
専用ケミカルで内部を洗浄します。
DSCとマルチサーブのセット依頼は、最近非常に多いですね~。
(インジェクターDPFのメンテナンスがやっと認知されたかな。)
まずはDPF洗浄から始めます。
DPFに繋がるホースにマルチサーブを接続。
あとは画面の指示通りに進めますね。
1液目のDPFクリーナーを注入し、DPFにケミカルを直接噴霧。
15分待機後にエンジン始動。アイドリング5分間。
5分経過後に2液目のDPFフラッシュを注入。
エンジン回転数を上げてDPF温度を上昇させ、洗浄効果を促進。
DPF洗浄の1段階目は終了。(2段階目はのちほど)
次はインジェクター洗浄システム。
フューエルサプライポンプのIN・OUTにマルチサーブを接続。
エンジンを掛けながらポンプ・コモンレール・インジェクター・デリバリーパイプの内部をケミカル洗浄していきます。
ディーゼルシステムパージを注入し、フューエルラインを洗浄。
特にインジェクターのニードルや噴射口などは非常に精密で、スラッジや煤が付着すると性能が低下します。
それらの汚れをケミカル洗浄するのがマルチサーブ。
エンジンを掛けながら約75分。 ケミカルの効果でゆっくり確実に洗浄するのです。
DPFとインジェクターの洗浄が終われば、DPF洗浄の第二段階であるDPF内に溜まった白煙廃液除去作業に移ります。
マフラーから猛烈な異臭と白煙が出ますが、それを工場内や周辺にまき散らすのは、プロの仕事として美しくない。
近隣に迷惑の掛からないように弊社では独自開発した白煙異臭回収装置で作業をしています。
納車時にはインジェクター用とDPF用のアフターケミカルをお渡しします。 (後日燃料タンクに注入して走行すればOK。)
マルチサーブで即効的に洗浄して、アフターケミカルで遅効的に洗浄する事を推奨しています。
各学習値をリセットして再学習。
ECUライブデータを確認し、ブログでは秘密にしているマル秘作業をゴニョゴニョすれば完璧な仕上がり。
DSCやマルチサーブは(お見せ出来る部分)だけブログ公開しており、(企業秘密の部分)は非公開。
正直に言うと弊社ブログの真似をするだけでは、弊社作業後の仕上がりにはなりません。 累計1千台も作業実績があれば相応の技術蓄積がありますので、それは教えられないんですよね~。
ただ作業中の様子はデジカメで撮影しており、納車時にお見せしています。 画像が必要な方にはDVDにコピーしてお渡ししています。
次回ブログでは引き続きCX-3の作業を紹介しますね。
・ATF完全圧送式交換
・カーエアコンリフレッシュα
それではHAPPY CAR LIFE!!