愛媛県からヴェルファイア20系 リフレッシュプラン 後編。ATF完全圧送式交換 ホイールアライメント調整で新車時に近づけました~!
前回ブログで紹介したヴェルファイア GGH20 走行距離15万キロのリフレッシュプラン。
愛媛県から依頼をいただいて2週間お預かりで作業をしています。
前編ブログではサスペンションやハブ・ドライブシャフト・ブレーキ等を整備しました。http://minato-motors.com/blog/?p=34434
後編ブログでは続きをご紹介します。
アルヴェルGGH20はV6エンジンの2GR-FEを搭載。
狭いエンジンルームにV6エンジンが詰め込まれているので、整備性は悪い方でしょう。
ウォーターポンプやサーモスタッド交換は、フロントバンパーやヘッドライト等も分解して作業スペースを確保。
この状態にすると作業はしやすくなります。
こんな感じで交換しずらいサーモスタッドとウォーターポンプ交換を実施しました。
入庫時の点検ではオルタネーターの発電状態をチェックしています。
この車両の発電状態は問題ありませんでしたが、消耗品であるワンウェイクラッチプーリーは走行距離を考慮すると寿命ですね。
今回はオルタネーター本体はそのまま再利用で、ワンウェイクラッチプーリーのみ交換して延命処置します。
GGH20系のオルタネーターは狭い箇所に装着されているので、今回のようにヘッドライトまで分解している時の方が工賃は安くなります。
工賃の重複度を考慮せずバラバラに無計画に部品を交換すると、無駄な工賃が掛かるので計画的にマトメて整備しましょう。
エンジンマウントは交換しづらい左右のマウントのみを交換します。
エンジン下側にある前後のマウントは、予算が会えば交換しても良いですね。今回は保留です。
スロットルボディ清掃初期化でアイドリングの安定化。
電子制御スロットルボディを専用ケミカルで優しく洗浄し、初期化作業も行いました。
エンジンマウント交換とスロットルボディ清掃初期化で、アイドリング時の微振動は劇的に解消されますよ。
ラジエターリフレッシャーでLLCを圧送式交換。
内蔵されたダイアフラム式ポンプで脈動圧送式交換。
高密度Wフィルターで冷却ラインに浮遊している汚れを捕獲。
最後にLLC再生強化剤で劣化した防錆・消泡性能を強化しました。
ラジエターキャップも交換します。
ATF交換はオイルパン洗浄ストレーナーから始めます。
フルードチェック後にオイルパンを脱着洗浄し、磁石の鉄粉も除去。
ストレーナーも交換します。
排出されたATFの量を補充し、完全暖機。
ATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続し、まずはプレ洗浄を行います。
ニューテックNC-RFで全量イッキに入れ替えて、やっとここまでキレイになりました。
そこから15分のアイドリングタイム。
次は本命ATFのニューテックNC-65でもう一度交換しますね。
全化学合成ハイパフォーマンスATF (NC-65)でイッキに入れ替えて、完璧にキレイになりましたね。
フルードクーラーを洗浄し、油温検出モードで規定温度でレベル調整しました。
次回交換推奨距離は約6万キロです。
サスペンション整備後には(1G締付)と(ホイールアライメント調整)
整備リフトからアライメントリフトに移動。 交換したブッシュを固定するボルトナットを一度緩めます。
緩めるとブッシュに掛かる無駄なテンションが解放されますので、それからボルトナットを本締め。
これが(1G締付)。
実施しないと、乗り心地は悪いしブッシュも早期に破損します。 必ず行いましょう。
1G締付後には軽く試運転を行います。
組付けたブッシュやショックアブソーバーやゴム部品(インシュレーター等)を馴染ませるために、ひと手間掛けて試運転。
これを省くとホイールアライメント調整をしてもスグに狂いますよ~。
ハンター社アライメントテスター ホークアイWA470
最新鋭の4カメラを搭載した最上位機種。
イヤサカ社ビシャモン マルチアライメントリフト
国産最高峰 高剛性・高水平レベルのアライメントリフト。
ホイールに装着されたクランプ式ターゲットのドット柄を、4つの高性能センサーカメラで動きを捕獲。
瞬時に動きを演算し、ホイールアライメント数値を叩き出します。
測定直後はバラバラな数値でしたが、車体下に潜り込み微調整。
フロントキャスター・SAIを整えながら、フロントキャンバーを調整。
リアのアクスルビームを微妙に動かして、スラスト角とトゥを微調整。
最後にステアリングセンターとフロントトゥを調整。
かなりキレイに調整出来ましたね。
ここまでキレイに整っているのは、新車時でもそうないと思いますよ~。
マルチサーブのインジェクター洗浄システム
燃料ラインをバイパスし、マルチサーブから直接ケミカル剤を注入します。
今回のヴェルファイアはボディ下側のフューエルラインからバイパスしました。
エンジンを始動してアイドリング。
フューエルライン内部やインジェクター等をケミカル剤の効果で内部洗浄しました。
作動時間は約60分で、時々エンジン回転数を上下させて作業を進めます。
カーエアコンリフレッシュαでエアコン冷媒ガスをリフレッシュ。
デンゲン社エコマックスjrの精密な重量計で測定しながら、AC冷媒ガスを全自動で回収・再生・充填。
コンプレッサーオイルの潤滑強化に、ニューテックNC-200も同時注入。
結果的には約140gほど冷媒ガスが足りなかったようです。
規定充填量750gを精密にチャージしてリフレッシュ。
何年かに1度はエアコンメンテも実施しましょうね。
最後に試運転。
いつものテストコースで直進性や異音・異常が無いかをチェック走行。
帰ってきてからリフトアップし、締付ミスやオイル漏れ等を再チェックを繰り返す。
数日後に引き渡しとなり、無事納車となりました。
本日もミナト自動車ブログ日々是好日に、お越しいただきありがとうございます。
リフレッシュプランのお引き受けには、車種毎の整備予算下限を設けています。
理由は少なすぎる整備予算では本来の性能に戻るほどの整備が出来ないからです。
相応の整備費用は必要ですが、それに勝る満足度は余りあるほど有ると自負しています。
おかげさまで何年も前からリフレッシュプランを施工し続けて、累計数百台は作業してきました。
カウントするのが大変なので詳細には数えてはいませんが、一部はブログで公開していますので宜しければ覗いてみてください。http://minato-motors.com/blog/?cat=12
リフレッシュプランのご相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。
何年何月の○○○○のブログはいくら掛かりましたか??と聞いていただけるとお答え出来ますので、整備予算の参考にしてくださいね。
それではHAPPY CAR LIFE!!