1. TOP
  2. ミナトBLOG

千葉県から大阪に!  マツダCX-5。マルチサーブでインジェクターとDPFを洗浄。 ATFも完全圧送式交換。

千葉県から大阪府堺市のミナト自動車まで2泊3日でお越しいただいたのは、マツダ CX-5 KE2AW 走行距離92300km


・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換
などオプション整備を多数ご依頼いただきました。



前回ブログではDSCでスカイアクティブ-Dに堆積する吸気系の煤を完全除去。

定番オプション整備
・水冷EGRクーラー洗浄
・LLCバイパスパイプ交換
・フューエルエレメント交換
・LLC圧送式交換

をご紹介しましたね。
http://minato-motors.com/blog/?p=32898



今回のブログはマルチサーブやATF交換等の作業を紹介しますね。

最初にマルチサーブ。


ディーゼル車の普及率が高い欧州から導入したマルチサーブを使用して、フューエルラインとDPFをシステム洗浄していきます。




日本市場に出回っているDIY市販品よりも数倍お値段で高額。

高性能なので仕方がないのですが、合計5本もマルチサーブ専用ケミカル剤を使用しますので安価なお手軽DIY商品とは相応に価格差がありますね。

DPFシステム洗浄から始めます。

マルチサーブのホースをDPFに繋がるパイプに接続。
一液目のDPFクリーナー1000mlを投入しました。


エンジンを始動します。

しばらくしてから2液目DPFフラッシュ1000mlを投入します。


基本は画面の指示通りに進み、DPF洗浄の1段目は終了。


このあとにDPFに注入されたケミカル剤を強制排出しますが、その前にインジェクター洗浄システムを行います。



インジェクター洗浄システムではフューエルポンプのIN・OUT部にマルチサーブのホースを接続。

・フューエルサプライポンプ
・コモンレール
・フューエルパイプ
・インジェクター(ニードルとノズル先端)

いわゆる燃料が流れている部分をケミカル洗浄しますね。


ディーゼルシステムパージを投入。
1時間かけてゆっくりフューエルラインをケミカルの効果で洗浄。



フューエルフィルターなどは5万キロも走行すれば、濾過紙は真っ黒。これは高圧高温な状況に燃料が圧縮されるとスラッジが発生するからです。

これはフューエルフィルター交換時の画像です。
燃料が流れている部分が黒く汚れているのが分かると思います。


それを半分だけ軽く拭き取ったのが下の画像です。


この超微細な黒いスラッジがフューエルラインに常に流れて、少しずつ内部に付着していきます。

その結果として精密なインジェクターのニードル周辺が汚れていき、燃料の噴霧状態(噴射量やスプレイパターン)が乱れていきます。



ある程度はECUが燃料噴射量を補正するのですが、それも限度があるのですね。

定期的にフューエルラインも洗浄した方が良いですよ~と弊社ではアナウンスしています。





このあとにDPF洗浄でエキゾースト内に溜まったケミカルを強制排出。

猛烈な白煙と異臭が出ますので弊社では回収システムを自社開発して排出作業を行っています。


マルチサーブの機器を使用する作業は楽勝なんですが、最後の強制白煙排出作業に時間と手間が掛かるんですよね~。


マルチサーブ後には各アフターケミカルを手渡ししています。

後日燃料タンクに各ケミカル剤を投入してください。 
マルチサーブで即効的に汚れを除去し、アフターケミカルで遅効的に洗浄していきます。



試運転をしてATの状態を確認し、ATFもチェック。
そこからオイルパン洗浄ストレーナー交換一式を始めますね。


ストレーナーを交換して、オイルパンを洗浄。
磁石の鉄粉も除去してから、ATケースを洗浄脱脂してオイルパンを装着。




液体ガスケットでオイルパンを装着しますので油分や水分はNG。
ATケースもオイルパンもキレイにしてから、液体ガスケットで組付。



ちなみに弊社が使用している液体ガスケットは某国からの輸入しています。高性能と高作業性のために数年前から使用。  値段が高いのがネックですが、確実で仕事が早いんですよね。



密封式6速ATに専用アダプターを装着し、ATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続。

まずはプレ洗浄。

ニューテックさんにプレ洗浄用に開発してもらった ニューテックNC-RF リンシングフルードで全量イッキに交換しますね。


プレ洗浄でここまでキレイになりました。


中央ビーカーの廃油と右手前のクリーナーモニターを比べてください。

奥に見える新油(NC-RF)よりかは少し濁っていますが、廃油と比べるとかなりキレイになりましたね。





15分間のアイドリングタイム。

今度はニューテック史上最高峰の全化学合成ATF NC-65で全量圧送式交換をします。



完璧に入れ替わりましたね。
最後にATFクーラーを洗浄して、規定温度でフルードレベル調整を行いました。


・高価なエステル系基油を使用し、極薄で強靭な油膜性能
・高温、高圧、高回転時にもローフリクション・ハイパフォーマンス

ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。


高トルクを発生するSKY-DにはNC-65をおススメしています。


トランスファ・リアデフオイルもニューテック。

全化学合成ギアオイルNC-70 75W90で交換しますね。




忘れがちなエアコン冷媒ガスもリフレッシュ。
年々減少する冷媒ガスは定期的にチェックしましょう。

エコマックスjrなら全自動で冷媒を回収し、ろ過再生。
真空引き後に規定充填量を液化急速充填。

同時にニューテックNC-200 コンプブーストを注入し、コンプレッサーオイルを強化しました。

2回のブログに分けて紹介した2泊3日の作業は、最短で1泊2日で完了します。


真夏の高温時は工場内が40℃近くなるので、ペースを落とし気味で作業しました。これからは涼しくなるので体力的には少し楽になるのかな?



上下空調服を着て4つのファンを全開にし、冷却ベストを着ての作業は結構ハード。  それでも連日全国各地から依頼があるのでスケジュールを調整しながら作業を受け付けています。




納車引き取り時には作業中の画像を見ながら作業内容を説明しています。

気になる点がありましたらその時にぜひ質問してくださいね。
普段の整備方法等をアドバイスできますよ~。



・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・ATF完全圧送式交換
・マルチサーブ
などのご依頼はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。

必要事項を記入していただき送信してもらえれば返信をさせていただきます。



アポ来店で御見積や予約等を聞きに来られる方が稀にいますが、日中は時間制限がある予約作業を行っていますので、来客対応は難しいです。  弊社では御見積や予約は(お問い合わせフォーム)からのみ対応させていただいています。



それではHAPPY CAR LIFE!!




2022年9月10日

このページのトップへ