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マツダ CX-5 リフレッシュプラン 特大号第一部。乗り換えますか??まだまだ愛用されますか?? サスペンション・ブレーキをリフレッシュ。 

本日は2021年10月の末日。
今年も残り2か月ですね。早いな~。


今月も多くのマツダ スカイアクティブD搭載車が入庫しました!!
この日は4台ほどの入出庫が重なって、工場内はこんな状態でした。


毎週全国各地からsky-D車が入庫しますが、ミナト自動車はマツダ整備専門店ではないんですけど・・・。


今回のブログは富山県から入庫したマツダ CX-5 KE2AW 17万キロのリフレッシュプランを紹介しますね。

作業ボリュームが多いので何回かに分けてブログ公開します。


HP(お問い合わせフォーム)からご相談をいただきました。

現在エンジン警告灯が点灯しており地元ディーラーに診てもらうと、エンジン載せ替えを勧められています。また何故か認定中古車をプッシュされている状況です。

この愛車を非常に気に入っており、まだまだ乗り続けたいのでリフレッシュプランを検討されたようです。


(今回実施したいのは2020/11/29に公開している島根県CX-5の作業内容をイメージしていますので、大体どれぐらいの費用かを教えてください。)とメールで相談されました。  http://minato-motors.com/blog/?p=27143



始めてリフレッシュプランをご依頼される方は費用や内容が分からないと思います。

弊社の過去ブログで類似する車種や作業内容を検索して、○○年○○月の○○○○は総額いくら位掛かりましたか??と問い合わせていただけると概算費用をお知らせ出来ます。

http://minato-motors.com/blog/?cat=12 (日々進化していますので古いブログ記事はあまり参考にせず、なるべく新しいブログ記事を参考にしてくださいね。)



入庫前に警告灯に関してのアドバイスをして地元ディーラーにて対処してもらい、様子を見てから数か月後に入庫してもらいました。


問診をしてリフレッシュプランの説明をし、代車をお貸ししてCX-5をお預かりします。


試運転をしてから事前ホイールアライメントを測定しますね。



ホイールアライメントは盛大に乱れており、富山県からの高速走行は乗りにくい状態だったと思います。



この辺りはこの後に紹介するリフレッシュ整備で大幅に改善するでしょう。
ビシッと走る車に仕上げますよ!!


バッテリーとオルタネーターを点検して、整備リフトでリフトアップし車両全体を点検しました。

・(ユーザーさんが希望される整備)と(弊社がオススメする整備)を合わせた整備プランを制作。
・プラン見積をメールにて送信し、点検結果と作業内容の説明。
・TELにてどこまで整備するかをご相談して、作業内容を確定します。




整備プランにOKがいただけたので、作業を始めますね。




まずはブレーキキャリパーから始めます。

入庫前からディーラーにて交換を勧められていたようで、分解してみると錆腐食が進行していました。



4輪ともにキャリパーピストンが錆腐食で(虫食い状態)。
これでは洗浄してもピストンの再利用は出来ませんね。


そこでキャリパーは洗浄してピストンのみ新品交換しようかと思ったのですが・・・。  どうやらピストンのみのメーカー部品供給は無いようです。



(おいおいマツダさん本気かよ!!)と思ったのですが、純正・社外ともにピストンがないので、前後一台分のキャリパーASSY交換となりました。


(ただ意外にキャリパーASSYが安かったです。そういう意味では良心的。)




キャリパーブラケット側は清掃洗浄して、グリスアップします。


ディスクローターは研磨にて再生します。

厚みと振れを確認しながら、薄く均一に研磨していきますよ~。最後に耐熱塗装でフィニッシュすれば、まだまだ使用する事は可能です。





ブレーキパッドも交換ですがバックシムの腐食も酷いので、こちらも同時に交換しますね。




次はサスペンションを整備します。


ロアアームやナックル・ショックアブソーバーを分解。
ショックアブソーバーはスプリング以外は全て純正品で交換しました。


負担が大きいFrロアアームのリアブッシュは破断しているので、乗り心地も走行安定性も悪かったと思います。 またボールジョイントブーツも限界でしょう。

ロアアームはASSYで交換しました。




タイロッドエンドブーツは純正では部品供給がないので、社外ブーツで交換します。





リア側サスペンションも分解しますね。


リアロアアームブッシュと車体を繋ぐブッシュには、トゥ調整用のカムボルトがあります。 これが完全に錆固着し全く抜けないし、動かない・・・。


降雪地で使用していたので錆は想定内なのですが、錆固着がある車両の整備は難航しますね。


セイバーソーでサブフレームを傷付けずに、アームのボルトを切断しました。
またショックアブソーバー下部のボルトも固着して外れないので、こちらも切断しています。


また細いボルトナットは破損しないように、ミニダクター2の電磁波誘導熱で緩めていきますね。


錆固着は加熱して冷やして固着を緩めるのが基本ですが、場所によっては火災の危険があります。 それでも固着が緩まない場合は切断しか方法がない。



ブッシュカラーとボルト合わせて20mmの鉄塊を切断するのは、結構大変です。  場所的に使える切断工具が限られるので、こういう場合はセーバーソーで一刀両断が最適でしょう。

ロアアームASSYを交換して、カムボルトは錆固着防止に薄ぐグリスを塗って組付けます。   同時にスプリングインシュレーターも同時交換です。




リアショックアブソーバーも純正ASSYで交換しますね。





フロントドライブシャフトをO/Hします。


分解して劣化し粘度が低下したグリスを除去し、純正ブーツグリスKITで組み立てました。  また右シャフトの中間ベアリングも同時に交換しますね。


ドライブシャフトのブーツグリスは純正品一択。
社外品を否定はしませんが、これに関しては純正品で交換しています。

ブーツの耐久性が圧倒的に違いますので、長く使用したい方にはオススメです。





ショックアブソーバー・ブレーキ・ドライブシャフトを組み立てますね。

ブレーキフルードを交換しながらエア抜き作業も行います。







トランスファとリアデフのギアオイルはNUTEC NC-70 75W90 全化学合成ギアオイルを使用しました。


ここまで作業して今回のリフレッシュプラン全行程の約30%がやっと終わりました。

とりあえず第一部のブログはここまで。





・ホイールアライメント調整
・ATF完全圧送式交換
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・マルチサーブインジェクター/DPF洗浄システム
が残っていますので次回ブログで詳細を紹介しますね~。





リフレッシュプランは一部の個所を整備する作業ではございません。
車両全体を整備するトータル整備の提案です。


(少ない予算であと少し乗りたい)方向けではなく、(愛着のある愛車をまだまだ使用したい)と思う方向けの整備プランを提案させていただいていますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。


それではHAPPY CAR LIFE!!




2021年10月31日

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