マツダ アテンザGJ2FP インテーク系の煤除去作業。 ドライアイス洗浄で完全除去。 エンジン警告灯点灯でDSCを行いました。
愛知県からお越しいただいたのはマツダ アテンザ GJ2FP
DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼です。
(ナンバープレートは埼玉県大宮になっていますが・・・)
マツダ スカイアクティブDのインテーク系に蓄積する煤除去作業を、HP(お問い合わせフォーム)からご相談されました。
ちょうどその日はスカイアクティブ2.2D搭載車が3台も入庫していたので、スケジュール通り大忙しでDSCを行っていましたね。
・CX-5
・アテンザセダン
・アクセラ
入庫前にエンジン警告灯が何回か?点灯して、最寄ディーラーさんに相談すると煤が原因かも?と言われたが、原因は分からないとの返答だったのでネットを検索して弊社に相談されたのです。
それではエラーコードをチェックして試運転をし、エンジンのインテーク系を分解していきます。
エンジンヘッド側吸気ポートの煤蓄積を確認していきますね。
煤の状況は表面がネチョネチョベトベトのオイル混じりの煤蓄積で、途中からカッチカチに熱固着で固まっていました。
一番除去が難しく時間が掛かるパターンですね。
インテークバルブ傘部を拡大して確認すると、傘部に煤が固着しているのが見えますね。
肉眼だともっとハッキリ見えるのですが、筒状の奥にある傘部はなかなかカメラでは撮影しづらいのです。
こうなるとバルブデザインが変わってしまい、吸気渦が上手く燃焼室に入らないでしょうね。
次はインテークマニホールドと吸気シャッターバルブを確認します。
吸気シャッターバルブ周辺にも煤が蓄積しており、インテークマニホールド入り口にあるEGR導入口は煤固着で詰まっていました。
これらの煤はEGR導入口が完全に詰まるまでに蓄積した量です。 完全に詰まってからは煤もEGRも入らないです。
8個あるインテークマニホールドの出口も厚み10mmほどの煤蓄積で経路が狭くなっていますね。
吸気経路が狭くなると流速は早くなるが、流量は減る。
例えばホースからバケツに水を溜める時に、ホースの先をつまんで流速を早めても、それでは逆に水が溜まるスピードが遅くなりますよね。
ディーゼルは空気を吸ってナンボのエンジンですから、大容量の空気をシリンダ内に一気に充填するのがキーポイント。
吸気抵抗はなるべく少ない方が、必然的にパフォーマンスは上がるのです。
逆に言えばパフォーマンスや燃費が低下する原因を定期的に除去しましょうね!!とアナウンスしています。
オプション整備(水冷EGRクーラー洗浄)(インタークーラー洗浄)も同時に行います。
ハチの巣状にEGR通路が見えますが、よく見ると中心より外周のフィンが詰まっている事が分かりますね。
EGRクーラーは筒の外周部に冷却水が流れて、内部のフィンを通過する高温EGRを冷却する仕組み。
外周部に近いフィン外側部分が詰まりだすと、EGRを冷却する事が難しくなるのです。 またEGR経路が詰まるとさらに詰まりが加速するので、なるべくクーラー内は煤を蓄積させないようにメンテも必要。
ただこの水冷EGRクーラー内部洗浄は非常に困難なので、ディーラーさんに相談すると高額な新品交換を提案されるとお客様から聞いています。
弊社では洗浄して再利用が可能なので、DSCと同時におススメしていますよ~。
DSC前に煤がボディに付着しないようにマスキング。
3M社高品質マスカーを使用して完全防備でボディを守ります。
この画像はマスキング工程の途中です。完成形は非公開。
・ドライアイスの特性を利用したエンジン洗浄方法。
・ドライアイス洗浄で強固な煤を完全除去。
(昇華爆発力と熱収縮)
圧縮空気で高速噴射されたドライアイスペレット(粒)を直撃させて、エンジン母材を傷付けずに煤を除去します。
・ペレットが煤に直撃すると個体から気体へ一瞬で昇華。
・昇華すると体積膨張が始まり、イッキに750倍に膨れ上がる。
ペレットが直撃したエネルギーと爆発膨張するエネルギーが同時に連続して行われるので、固着した煤が剥離し吹き飛びます。
ペレットは指で潰せるほど柔らかいので、金属のエンジン母材を傷付ける事は無く、ノーダメージで短時間で完璧に作業が出来るのです。
ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入。
DSC専用のノズルと専用アダプターを洗浄機のガンに装着して、エンジンポート内を洗浄しますね。
圧縮上死点にセットしてバルブは全閉状態でショットを繰り返し、ポート内壁やバルブ傘部・シャフト裏まで完璧に洗浄しました。
簡単そうに見えますが今回の煤蓄積はカッチカチで大変でしたよ~。
どうですかね?傘部もキレイになっているでしょ。
全8個のエンジンヘッド側インテークポートとバルブ等は除去完了しました。
インテークマニホールドや吸気シャッターバルブ、EGRバルブにEGRクーラーも洗浄し再生しております。
全ての部品を洗浄完了。
再利用不可はガスケットのみで、こちらは純正ガスケットで交換しています。
元の状態に組み立てますね。
インテークマニホールドや各バルブを組み立てて、冷却水を補充し完全暖機。
劣化しやすいラジエターキャップも同時に交換します。
ECUの各学習値を初期化して、燃料噴射量を再学習。
それ以外にもマル秘作業をゴニョゴニョして最後に試運転を行いました。
DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は弊社が開発したオリジナル整備で唯一無二。
ドライアイス洗浄機さえあれば出来る作業でもなく、経験とノウハウ・設備、治具が複雑に絡まって完璧な作業が出来るのです。
特に弊社には他府県から日帰り・1泊お預かりで来店する方がほとんど。
突発的にイレギュラーや状況になっても予定通り進行で出来るよう準備をしていますよ。
DSC専用のノズルやアダプターは自社製作で、マスキング方法も含めて完全非公開にしています。 ブログでお見せしているのはDSCのごく一部しか公開していないのですよね。
お見せ出来る部分はオープンに公開していますし、そうではない技術は企業秘密にしています。
作業中はカメラでバンバン撮影していますので、納車引き取り時には画像を交えながら作業内容を説明をしています。
その画像が必要な方にはコピーをお渡ししていますので、ご安心ください。
メンテナンスの質問もどうぞご遠慮なく。
DSCと多くあるオプション整備を含めても1泊2日で納車をしています。
朝9時半入庫で翌日午前中納車が多いですね。
お急ぎの方には(特急日帰り作業)も可能ですので、メール相談時にお知らせいただけるとご案内出来ますよ。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。
スカイアクティブDの本来の性能に戻してみませんか?
DSC等のご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
どうぞよろしくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!