東京都からステージア NM35 リフレッシュプラン その2。 サスペンションなどの下回り整備でリフレッシュ。
前回ブログから引き続いて、
ステージアのリフレッシュプランをご紹介します。
ニッサン ステージア NM35
H16年式 走行距離11万キロ
http://minato-motors.com/blog/?p=21512
前回ブログではまずエンジン吸気系のカーボン除去
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
を行いました。
次はサスペンション等の足回りをリフレッシュします。
第一希望整備だった下回りからの異音。
60km/hぐらいで走行するとコーコーとか、
ゴーゴーとかフロント辺りから聞こえてくる。
試運転の時点である程度目星は付けましたが、
(見込み修理)をする訳にはいかないので確証が欲しい。
リフトアップしてスピードメーター読みで60km/h。
(タイヤを空転させる)
聴診器代わりのロングマイナスドライバーを耳に当てて、
ハブベアリング周辺の音を聞き分けます。
ナックル、デフ、左右を聞き分けて、
Fr左ハブベアリングからの異音と診断しました。
診断方法としては定番の手法でしょう。
フロントサスペンションを分解し、
ナックルからハブベアリングを交換します。
手でハブを回すと左のみ感触がやや軽く、
微かな引っ掛かりがありましたのでビンゴでしょう。
油圧プレスと冶具でハブからB/Gを外し、
新しいB/Gに負荷を掛けないように圧入しますね。
・FrロアアームASSY
・FrテンションロッドASSY
・スタビライザーブッシュ
・スタビ ロアB/J ASSY
負荷の掛かりやすいサスペンションアームブッシュや
ボールジョイント類を交換します。
ショックアブソーバー及び周辺消耗部品も交換します。
(オール純正品で交換しました。)
フロントドライブシャフトをオーバーホール。
純正ブーツグリスKITでIN・OUT共に、
リフレッシュ交換をしますよ~。
インナー側のベアリンググリスは粘度が低下し、
サラサラのシャバシャバになっていました。
これでは油膜を確保できず磨耗の原因になりますね。
FR車のリア Dシャフトは作業保留。
これぐらいの距離なら今すぐしなくても大丈夫でしょう。
ショックアブソーバー等を分解しているうちに、
エンジンマウントも同時交換。
サブフレームを外しながら
エンジンと挟まれているマウントを交換しますね。
エアバキュームで吸収する振動幅を制御している、
この電子制御エンジンマウント。
結構高額です。
部品商に(コレ金額か違ってない??)と確認するほど、
お高いマウントインシュレーター。(特に右)
確か??エアバキュームが無いタイプは、
そこまで高くなかったような気がします。
リアのサスペンションも分解しました。
ショックアブソーバー一式を交換し、
スプリングインシュレーターも上下交換。
リア スタビのブッシュも交換します。
サスペンションアームのブッシュの亀裂も無く、
今回は再利用となりました。
この年代のニッサンFR車によくある
定番のリアデフキャリアブッシュ破損。
メール相談時にブッシュ交換を提案し、
事前に対策代替ブッシュを取寄せておきました。
液体封入式ブッシュからオイルが漏れていますね。
メーカーからはブッシュのみの部品供給はなく、
サブフレームASSYに付属しているそうです。
さすがにサブフレームごと交換するのも
費用が掛かりすぎるのでホワイトラインのブッシュで対応。
分厚いブッシュが圧入されているので、
SSTを使用して交換しました。
デフオイルはNUTEC ZZ-32 80W120で交換しました。
ディスクローターとパッドは少し前に交換済み。
今回はブレーキキャリパーをシールKITで、
オーバーホールしますね。
キャリパーを完全洗浄してから、
最低限のブラスト処理で錆除去。
シールをはめ込む溝が錆びている箇所だけは、
キレイにしておきます。
ピストンはコンパウンドで磨き上げて、
シール&ブーツを交換して挿入しました。
ブレーキパッドのバックシムを洗浄して、
WAKO’S BPRグリスを塗りこみます。
防振・防錆・防水 高性能グリス。
ブレーキフルードを交換してエア抜き作業。
エンジン冷却水(LLC)は圧送式でリフレッシュ。
ラジエターリフレッシャーを接続し、
交換しにくいLLCを全量交換します。
最後にLLC再生強化剤を注入し、
防錆・消泡性能を強化してエア抜き作業。
サスペンション分解交換時の1G締付や、
ホイールアライメントは最後に行いますのでしばしお待ちを。
こんな感じで続くステージアのリフレッシュプラン。
まだまだ作業は続きます。
次回ブログでも引き続き、
ステージアの整備内容をご紹介しますね~。
それではHAPPY CAR LIFE!!