マツダ CX-5 スカイアクティブ2,2D インテーク系の煤除去作業。愛知県からお越し頂きました~。
愛知県からお越し頂いたのは、
マツダ CX-5 KE2AW
走行距離 95000km
スカイアクティブーディーゼル 2,2Dの定番整備
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
のご依頼です。
DSCをご存知でない方は
作業実績の一部になりますが宜しければ参考に。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
SKY-D 2,2Dのインテーク系に蓄積する大量の煤を、
ドライアイスを利用して完全除去するDSC
(弊社オリジナルの作業メニュー)
新車時から中央高速道路をよく利用されるようで、
あのアップダウンが多い道路を走行していると
少しずつ違和感を感じたそうです。
アクセルペダルの踏み込み量と、
実際の加速やエンジン回転数などが乖離。
走ろうと思えば走るのですが、
(アレッこの車、こんな感じだったけ??)
と思われたようですね。
地元ディーラーの営業担当者さんも
弊社のDSCはご存知だったようで、
イロイロ検討した結果ご予約を頂きました。
多くのインテーク系部品を外して、
ハーネスを掻き分けながら
インテークマニホールドを外しました。
インテークマニホールドと
吸気シャッターバルブをパカッと外すと・・・。
煤が蓄積し吸気経路を塞いでいますね。
(半分以上は経路が狭くなっています。)
こうなるとパワー/トルクの源である
過給新気(O2)が入りにくいのですね~。
インテークマニホールドの出口には8個の穴が開いています。
その半分はこんな状態で
煤の蓄積した厚みは15mmほどでしょうか。
ではエンジン側はどうなっているのか??
見てみましょう。
吸気ポートの奥にあるインテークバルブは、
ここまで煤が多いとピントが合わないですね。
ちなみに排気バルブ&排気ポートは
ここまで煤は溜まりません。
そもそも高温・高圧の排気側は
吹き飛ばされて煤は溜まらないのです。
排気側から吸気側に戻すEGRによって、
温度が低下し圧も下がる。
そこに吸気系でブローバイオイルが混じり、
少しづつ蓄積していくのですよ~。
ホジホジしてあげると
煤で完全に塞がりました。
こんな状態になると手作業での除去は、
ほぼ無理だと思いますよ~。
グリーンテック社 ドライアイス洗浄機
TVほこxたて で勝利した究極の洗浄マシーン。
http://www.greentech-japan.co.jp/hokotate/
3M社高性能マスカーで車体を完全防備。
ドライアイスペレットを、圧縮空気で高速噴射。
弊社が開発したDSC専用ノズルをセットして、
エンジンにノーダメージで除去剥離しますね。
軽く数秒ショットすれば、
素地アルミが見えるほど剥離しましたね。
数種類あるDSCノズルを使い分けて、
ポート内径とバルブ傘部&シャフトを洗浄します。
ポート形状的にインテークバルブは目視出来ないのですが、
L型超硬ロングピックでバルブ傘部やシャフト裏をなぞります。
・引っ掛かりがあれば再ショットして再確認。
・全て確認して引っ掛かりが無ければ除去完了。
圧縮上死点にセットして作業をし、
終わればクランクを回して次のポートヘ。
4気筒8ポート全てキレイに除去出来ました。
・インテークマニホールド
・吸気シャッターバルブ
・EGRバルブ X2個 &パイプ
DSCでキレイに洗浄できました。
ビフォーアフターを見れば一目瞭然。
過給新気はスムーズに流入し、
新車時と同じ状態に戻るでしょう。
この部分が詰まれば過給新気(O2)が入りにくくなり、
中央パイプから流入するEGR(CO2)が
必要以上に入りやすくなります。
パワーを生み出さないEGRが過流入すれば、
新車時の性能は発揮出来ないと思います。
インテーク手前にある吸気シャッターバルブで、
過給新気とEGRの流入量を制御しています。
手前でいくら精密な制御しても奥がこんな状態なら、
1テンポ・2テンポ遅れバランスも崩れるので
違和感が残りドライバーは???となるのですね。
DSCで洗浄が終われば、
元の状態に組み付けます。
オプション整備のインタークーラー洗浄。
DSC前に分解して洗浄液を流し込み、
内部のブローバイオイルを洗浄します。
DSC作業後までは吊るして放置しています。
今回のCX-5は結構な量のオイルが
排出されましたね。
全てを組み付けてエンジン始動。
完全暖機後に各学習値の初期化と、
燃料噴射量を再学習させました。
最後にチェックをして作業が完了します。
ネット上でよく出る低圧縮化したSKY-D2.2の
煤の発生が多いか?少ないか?は、
あまり意味が無い話でしょう。
(多くても少なくてもディーゼルなら煤は必ず出ますので。)
私は何十台も2.2Dを分解してきましたが、
排気系やEGR系では煤は溜まらない。
排気系の煤量ではなく
EGRが吸気系で溜まる蓄積が問題で
これを私は(経年劣化)と思っています。
もし排気系やEGR系で蓄積するなら、
それは(経年劣化)ではなく(故障)だと思いますね。
後日お客様からレビューを頂きました。
帰路はスムーズなエンジン音で燃費も向上。
(16km/L→20km/LにUP)
レスポンス等の変化にも体感できたそうです。
全てのSKY-D2,2で同じ改善があるとは言えないのですが、
ここまで蓄積が酷い場合ならハッキリ分かるようですね。
(チョット上出来のような気がします)
貴重なレビューを頂きありがとうございます。
良い結果が出て私も安心しました。
CX-5 アテンザ アクセラに搭載されるSKY-D2.2の
DSC作業の御見積・ご予約は
HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。
どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!