直噴ガソリンもクリーンディーゼルもDSCで煤除去作業。 3台連続は少し疲れましたね~。
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
http://minato-motors.com/dsc/
数年前に弊社が独自開発したオリジナル整備で、
そもそも世の中には存在しない作業でしたが
このブログを見て頂いた方からの反響は大きく、
おかげさまで多くの車両を作業させて頂きました。
全作業台数の一部ですがどうぞ。
http://minato-motors.com/blog/?cat=169
この作業の難点はDSC特殊ガンは非常に重く、
作業者の体力消耗が激しくヘトヘトになるのが常です。
高温多湿の梅雨の時期に3台連続DSCを施工した
この1週間はなかなか疲れました~。
大阪府堺市からはクラウン GRS182
ガソリン直噴エンジン3GR-FSE
直噴インテーク系にカーボンが蓄積するのは、
すっかり有名になりましたね。
サクサクとインテーク系を分解し、
インテークポート・インテークバルブを確認します。
カッチカチに固着したカーボン(煤)が
インテークバルブ傘部に蓄積していますね。
またインテークポート内径にも
手前から奥までビッシリ蓄積しています
指で潰せるほど脆いドライアイスペレット。
グリーンテックJ社のドライアイス洗浄機と
DSC専用特殊ノズルを使用して
短時間でエンジンにノーダメージで完全除去します。
軽く数秒ショットしてこんな感じ。
ドライアイス3mmペレットが直撃した部分だけ
キレイに剥離していますね。
たまにはこんな塊も飛び出てきます。
十円玉と比較すると
どれぐらい大きいか?は分かりやすいですね。
ショットを繰り返して
最終的にはここまでキレイに洗浄しました。
深さ10cm 径3cm のインテークポート
ココまで洗浄するのは手作業では難しいと思います。
オプション整備のスパークプラグ交換と
LLC圧送式交換も同時に行いました。
スロットルボディも清掃し、
初期化・再学習をすれば完成です。
埼玉県 春日部ナンバーのCX-5は、
スカイアクティブ2.2D搭載のクリーンディーゼル車。
先ほどのガソリン直噴とは違う理由で、
インテーク系にカーボンが蓄積するのですよ~。
インテークマニホールドを分解して
カーボン(煤)の蓄積具合を確認します。
走行距離は5万キロ。
距離にしては蓄積は少ない方ですね。
新車時からのトルクフルなフィーリングが鈍ってくると、
違和感に気が付く方も多いようですよ~。
愛知県名古屋市からも
マツダ CX-5 2.2D
走行距離は8万キロで同じくDSCで入庫しました。
煤へのオイル付着が多いようで、
手作業でキレイにするのはほぼ無理でしょう。
表面はベッタベタのドロドロで
なおかつ深部はカチカチになっています。
ポートの入り口に煤が蓄積しすぎて、
カメラのピントが合わないですね。
シリンダヘッドポート側の
煤蓄積量は酷い状態です。
3M社製の高性能マスカーで完全防備し、
DSCで除去開始します。
軽く数秒ショットすると、
やっとピントが合いました。
埋もれていたインテークバルブも見えてきましたね。
完全除去するようDSCを続けま~す。
奥深くにあるインテークバルブ傘部も
もちろんキレイにします。
ペレットを打ち込んだ後の煤は
どこに行くのですか?とよく質問をされます。
1気筒づつ圧縮上死点にセットすると
インテークバルブは全閉になります。
すると燃焼室への入り口は閉まり、
インテークポートの通路は行き止まりになります。
イメージでいうと試験管の内側が煤だらけで、
一番底にカチカチのカーボンが固まっているようなものです。
高速噴射されたドライアイスが衝突すると
煤が一気に剥離するのですが、
出口が一箇所しかないので手前に噴出してきます。
燃焼室には煤やドライアイスは行かないので、
エンジンを壊したり損傷を与えたりはしないのですよ~。
ちなみにこの画像は撮影用のノズルです。
完全非公開のDSC特殊ノズルは数種類あり、
こればっかりはお見せ出来ないのでスミマセン。
インテークマニホールドや吸気シャッターバルブ。
EGRバルブなども全てDSCでキレイにしました。
サンドブラストや温水高圧洗浄などは、
精密機械の吸気シャッターバルブ等を洗浄する事は出来ません。
ドライアイス洗浄は跡が残らず、
母材も傷付けないので安心してショットが出来ます。
ガスケットは再利用ですか?とも聞かれるのですが、
こちらも純正新品ガスケットで
もちろん交換していますよ~とお伝えしています。
オプション整備のインタークーラー洗浄。
煤が固着する原因の一つに、
ブローバイからのオイル流入があります。
EGRの煤と吸気のオイルとが合流すると、
インテークマニホールド周辺で固着が始まるのです。
洗浄液でオイルを洗い流し、
新品ガスケットを使用して再装着。
作業後には各学習値を初期化して、
インジェクターの補正学習も行います。
納車後に走り出せばスグに違いが分かるでしょう。
新車時のあの感覚を思い出すのではないでしょうか。
直噴ガソリン車ならアイドリング時の微振動や
加速時吹け上がり等のフィーリング低下。
クリーンディーゼル車なら燃費悪化・レスポンス低下。
今の車両はなかなか壊れにくくはなっていますが、
繊細な制御をしているので想定外の部分が汚れると、
案外不調を起こすのですね。
ただエンジンが止まるわけでもなく、
チェックランプが点灯するわけでもないので
気が付いていない方も多いのでは?と思いますよ~。
DSCの御見積・ご予約等は
HP(お問い合わせフォーム)からお待ちしています。
遅くても2日以内には返信していますので、
もし返信がない場合は再度お連絡を頂けると助かります。
それではHappy Car Life!!