お客様から(ホームページが表示されない)とご指摘がありました。
(お名前をお聞き出来ませんでしたが、ありがとうございます。)
弊社でも確認しましたのでWEB管理会社に連絡し、
早急に復旧するよう手配しました。
予約等のお問い合わせフォームも使用出来ませんので
しばらくの間こちらのメールアドレスからお問い合わせください。
minato3145-motors@yahoo.co.jp
しばらくご迷惑をお掛けしますが
どうぞ宜しくお願いします。
ミナト自動車 店主
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再発しないエンスト。 コスト と 効果 と 見込み修理。
いつもお車をお世話させて頂いている
年配の方からの依頼です。
H11年 スバル サンバートラック TT1
走行中にエンストするそうで
入庫して頂きました。
オーナー様(おじいちゃん) 『こんな時に、こんな感じで、エンジンが止まるんやぁ~』
私 『ハイハイ~、わかりました~。 お預かりしますね~』
そんなやり取りから問診もソコソコに
早速試運転してみますね。
(ポイントを抑えた問診はしますけどね~。)
症状を再現する為に
アクセルの踏み方や走行条件などを変えながら
いつものテストコースを走ります。
そこで2度ほどエンストしましたので
工場に戻ります。
スキャンツール『G-SCAN』を接続し
ダイアグコード と ライブデータを確認します。
ダイアグコードは54番
吸気系統の異常コードがありました。
なんともアバウトなダイアグコードで
『エア吸い込み等の不具合がある』 と記録されたようです。
アイドリング中にパーツクリーナーを
吸気関係に吹きかけてリークテスト。
破れや吸い込み等があれば
回転数が上昇するのですが
特に変化は無し。
その後、試運転しても
アイドリング状態でも
全くエンストする事無く
いたって快調なサンバートラック。
過去の整備記録からISCVは清掃済み。
エンスト時や走行中の不具合から
圧力センサー と カム角センサーを重点的に見ていきます。
ちなみにアイドリング時に
両センサーのカプラーを外すと
ともにエンストしますが
圧力センサー (圧力系異常)
カム角センサー (コード出力無し)
とダイアグコードに記録され、
吸気系とは違うようですね。
圧力センサーをオシロスコープで
電圧波形を確認します。
アクセルを踏めばリニアに反応し
電圧も正常値に収まっています。
ドライヤーで暖めたり
冷間状態から再確認しましたが
全く問題なく動いています。
センサー系のタマに壊れる故障は
症状は再発してくれないと良否判定が出来ません。
いっその事、完全に壊れてくれた方が
ハッキリ分かるのですが・・・。
試運転とアイドリング時での
症状再発待ちを数日繰り返し。
少し困ってしまいましたね~。
オーナー様に事情を説明して
見込み修理になりますが
両センサーの部品代も安価なので
二つとも交換する事にしました。
圧力センサーが主犯だと思いますが
カム角センサーも安価なので
ついでに交換しておきます。
圧力センサーで今回のエンストは直ったが
数ヵ月後にカム角センサー不良でエンストした場合、
『また、エンストした。』 となりますから。
これも予防整備になるでしょう。
整備士的に見込み修理を
出来るだけしたくないのですが
症状再現が無い場合、まぁ~仕方がないかと思ってます。
ただしその場合でも基本的な点検の実施はもちろんですが
ソレに掛かる診断費用 や 怪しい部品の費用などを考慮して
一番ベターな方法を提案するのも整備士の役割かと。
極端な話、1千円のセンサーの良否判定に、
数万円の診断料を掛けるのはダメだと思います。 (コスト意識の欠如かな。)
ただ整備士的には
『この不具合の犯人はお前だ~』と
徹底的に向き合いたい気持ちもあるんですけどね~。
定期点検と車検整備。 継続メンテでグッドコンディション。
いつもお世話させて頂いている
H13年 プレマシー CP8W
車検整備での入庫です。
入庫すれば一番最初に
排気ガスの状態をチェックします。
CO,HCの数値から
エンジンの燃焼状態がよく分かるんですよ~。
CO,HCともに やや多め。
アクセルを踏み込み、高回転で1分ほど
維持して排気温度を上げてみると
少し数値が下がりましたね。
O2センサーと触媒の劣化も考慮して
作業を進めていきますね。
エンジンの燃焼状態に大きく影響する
エアエレメント&スパークプラグ。
コチラも点検していきます。
ノーマルプラグの寿命は約2万キロ。
価格は3倍になりますが
寿命は5倍のNGK イリジウムMAX に交換します。
強い燃焼核を形成し
燃費向上、トルクアップに期待しましょう~。
エアエレメントも同時交換。
画像ではキレイに見えますが
アップで見ると結構汚れています。
定期的な交換をオススメしますね。
これで排気ガスの数値は
CO,HCともにゼロ近くまで下がりました~。
10年経過した車両に多いのが
リンクジョイント部分のゴムブーツ破損。
経年劣化で破れてきますので
大きなガタが出ないうちに交換しますね。
エンジン冷却系統のリフレッシュ。
ミナト自動車では『ラジエターリフレッシャー』を使用して
LLC交換と冷却ライン清掃をしています。
http://minato-motors.com/blog/blog-entry-247.html
アッパーホースにバイパスして
リフレッシュしたLLCをどんどん圧送していきます。
回収されたLLCは
高性能ダブルフィルターでろ過されて
またまた冷却ラインに循環圧送。
通常のドレンアウト式LLC交換とは
全く違う交換方法。
最後にLLC強化再生剤を注入して
エア抜きをすれば完成です。
Frブレーキパッド交換。
ブレーキフルード交換。
パッド残量と今後の走行距離
を考慮して交換しますね。
法令点検項目には無いですが
エアコンフィルターもチェックします。
2年間も使用すると
結構汚れているんですよね~。
今回は活性炭配合の
高機能消臭タイプに交換しました。
LEDハイマウントストップランプ
この年式あたりで採用され始めましたね。
長寿命、省電力ですが
年数が経過すると球切れ は起こります。
劣化したLEDだけ交換できれば良いのですが
今回は非分解構造の為、ランプASSYで交換します。
普段のオイル交換など
メンテナンス状態は良好
大きな不具合も無く
良いコンディションでしょう。 (ハイマウント球切れは予想外でしたが・・・。)
定期的な点検と
必要な時期 に 必要な整備。
今の国産車なら
10年10万キロは当たり前になりました。
ですがノーメンテナンスでは
良い状態をキープ出来ませんので
ご予算に合わせたメンテナンスを
提案させて頂いてます。
車両制御履歴?? バイ・ワイヤ・システムなら必要なんでしょうね。
仕事の合間にチョット時間が
空く時ってありますよね。
私の場合、ここ数年の空いた時間には
メーカーの整備マニュアルを閲覧するようにしています。
『メーカー純正の自動車整備マニュアル』
部品の交換の仕方や再設定の方法
分解時の締め付けトルク数値やオイル量など
作業する上で必要な情報がメーカーから発信されています。
昔であれば冊子になっており
メーカー、車種毎に発行されていたので
民間工場には縁遠い存在でした。 (そんなに何冊も買えませんしね。)
ですが今では紙媒体が電子化(PDF化)に。
もしくは最初から電子マニュアルとして
閲覧可能になっているのですよ。
もちろん有料ですけどね。
『修理書』は普段の業務で閲覧するのは
(交換方法や各整備数値など)
整備士ならば見る機会は多いのではないでしょうか。
ネット上でも一部アップされている事があるので
一般の方も見た事もあると思います。
実は私がメインで見ているのは
その横にある『解説書』の方なんですよね~。
解説書には書かれている内容は
搭載された新しい技術の紹介
コンピューター制御システムの概要 などなど。
(こんな感じに機能&制御を変更しました。 )
(こんな時はこんな風にアレとコレが動いていますよ~。 )
という内容がギッシリ書かれているのです。
小難しい記載内容の中には
自動車整備の中でも特に難しい(経験が要る)
『 故障診断 』 のヒントが散りばめられているので
暇があれば閲覧するようにしています。
先日いつものように
トヨタ新型車の整備書と解説書を見ていると
少し見慣れない項目がありました。
『 車両制御履歴 』
少し前にはこんな項目はなかったような?
読み進んでいくとこんな内容。
自動車が ある特定の動き をすると
その時点の前後の車両制御データ(レコードデータ)を
ROMに記憶しますよ~。
と書かれています。
またキーONからの経過時間や
ナビからの時間情報も同時に記憶し保存。
記憶されたROMを交換しない限り
データ消去も出来ないそうです。 (スキャンツールでも不可。)
※注意※
(レコードデータ)はダイアグコードが記憶された時の
フリーズフレームデータの事ではないですよ~。
特定の車両挙動(トリガー)をすると
その前後にどのような動きの車両状態か?を
データ記録しているので
飛行機事故のニュースで良く耳にする
ブラックボックスみたいな物なんでしょう。
『徐行走行している時に
いきなりアクセルペダルを全開に踏んだ』
『バックする為にリバースシフトして
半分以上アクセルを踏み込む』
普通はこんな無茶な運転はしないですよね~。 危ない 危ない。
そしてもっと読み込むと
ABS、TRC作動時や
急旋回、急ブレーキ時にも
トリガー検出しデータ記録されるようです。
私たち整備士は
故障が有ればお客様から問診し
時にはダイアグコード(エラーコード)を確認します。
エラーコードが有れば
それを参考に故障診断をする。 (フリーズフレームデータも参考にします。) (エラーコードが故障箇所とは限りません。)
無ければ症状から
不具合部分を想像し探求する。 (B)
(エラーコードが出ない機械的故障など)
そこで新たに車両制御履歴から
各センサーなどの数値データを読み取り
挙動状態を推測するという新しい機能が追加されたようです。 (A)
故障診断でのヒントとなり
整備士的には助かる機能だと思います。
チョットした故障では使えないですが
凄い変な動きの故障には役に立つかもしれないですね。
ですがこれには もう一つの役割 もあるのでしょうね。
勘の鋭い方はピンと来たと思います。
ココからは私個人の勝手な想像ですが
数年前に起こった
『アメリカトヨタ車のブレーキ制御問題』での
運転者の証言と制御履歴の食い違い。
(アクセルを踏んで無いのに、加速した。)
(ブレーキしか踏んでないのに車が発進した。)
(リバースシフトしてもバックしない。)
この車は欠陥じゃないのか?とのクレームに
その時の操作記録が 見れるようになったんですね。
バイ・ワイヤ・システムの多様化で
今ではハンドル操作にも採用され
アナログな機械操作では残らなかった記録が
全て記録保存されるようです。
もっと以前からこれらのデータ内容は
メーカーの専門部署なら解読できていたでしょうが
ディーラーや民間整備工場の
現場レベルで見れる(公開する)ようになったのは
ちょっと驚きましたね。
前向きで良い使われ方をされればと思います。
えっ!バッテリー外しただけで・・・。 最近の自動車整備事情。
プリウスα ZVW40系
社外ハンドルへの交換の為に入庫しました。
最近の車両は
バッテリー端子を安易に外すと
各メモリー設定が初期化してしまい
再設定が必要になります。
そこでバッテリー交換などの作業時には
各メモリーのバックアップ作業が
必須になったのはご存知だと思います。
今回は社外ハンドルの交換。
ハンドルホイールを外すには
もれなくエアバックユニットも外す事になるので
誤作動防止の為、補機用バッテリーの
マイナス端子を外します。
(今回はバックアップ作業の電源も誤作動防止の為、実施しないで行います。)
(その場合作業後は、再設定が必要です。)
まずはバッテリー端子を外す前に
トヨタ電子整備書をチェック。 (念のため設定作業の事前確認)
交換後の再設定方法などを想定して
スキャンツール『G-SCAN』で
データモニターをチェックすると・・・。
なぜかISC学習が未完了になっていました。
(新車購入後1年経過)
(ISC アイドルスピードコントロール = 簡単いうとアイドリング回転数の制御)
お話を聞くと
この間、社外HIDランプを
ガスリンスタンドで交換したようで
もしかしたらその時に・・・。との事です。
(学習未完了の場合、最悪HVミッションからガラガラ異音がするようですね。)
※注意※ ISC学習については
この記事の下部 と コメント欄 に追記記事がありますので
詳しくはそちらをご覧ください。
バッテリーを外し
ハンドルの交換も完了。
バッテリー端子を接続し
各機能の再設定を行います。
先ほど未完了だったISC学習も
G-SCANから再学習していきますよ~。
手動モードでも設定出来るそうですが
スキャンツールが無いと完了確認は
出来ないので注意が必要ですね。
(通常走行では学習完了にならないようです。)
一昔前の車両なら
バッテリー脱着時の再設定は
ほとんど手動作業で出来ていました。
しかし現在の車両では
メーカー別、車種別、付属オプション別に
メモリー&再設定項目が違います。
またその数も増加し、スキャンツールが無いと
確認が取れない項目もあります。
エンジン、ミッションはもちろん
各ドア や カーナビ、エアコンなど
ほぼ全ての部品、機能にECUを搭載した
『車体多重通信システム & 高速データ通信化』
その全てがリンクして
統合性を監視しているので
部品の脱着や交換作業は
予想以上に難しくなっています。
『バッテリーぐらい自分で交換!』と安易にしてしまうと
思わぬトラブルになる可能性があるので
その際は気を付けてくださいね~。
追記
後日コメント欄からお連絡があり、
プリウス等のISC学習はパワーOFFする度に
未学習に戻るそうだとアドバイスを頂きました。
弊社でも再確認の為、ISC学習作業完了後にパワーOFFして
もう一度データモニタを確認するとなんと未学習になっていました。
バッテリー交換などマイナス端子を外すと
ISC学習作業は必ず必要で、完了の確認もしなければならないと思います。
でも学習完了した車両でも一度パワーOFFになれば
未完了と表示されてしまうとコレは少し困ってしまいますね。
ISC学習を完了したのか?
まだ未学習なのか?
確認方法がない事になってしまいます。
今回のプリウスαのオーナー様からのお話では
メーターに表示される (航続可能距離) が燃料満タン時の場合、
800km前半を示していたのが900km前半になったとお連絡を頂けたので
燃費は良くなったのでは?と教えて頂きました。
燃料満タン時の(航続可能距離が900km前後) に表示されていない車両は
一度ISC学習完了を確認した方が良いかもしれませんね。
弊社でも、もう少し継続して調べたいと思います。