レクサス IS250 継続検査と点検整備。 整備記録に無い整備。
大阪府南部からお越し頂きました
レクサス IS250 GSE20
平成19年式 165000km走行
車検整備のご依頼です。
お車を知人から譲り受けたそうで、
前オーナーさんは新車時から
ディーラー様で整備をされていたようですね。
最初に問診 と 試運転。
過去の記録簿で整備状況をチェックし、
今回整備分のご予算もお聞きしました。
法令点検項目と弊社独自の項目をチェックし、
車両状態から予算に合わせたベストな整備プランを提案。
いる整備は採用。
いらない整備は不採用(今後検討)
オーナー様と協議して作業内容が決定すれば、
作業に移りますね。
試運転時に気になった足回りのコトコト音。
オーナー様に確認すると、
どこかから音がするので気にはなっていたようで、
後?前?から聞こえていたようです。
(以前にリアはリコール交換済み)
試運転時には右前から聞こえましたので、
リフトアップし確認。
右Frショックアブソーバーの充填オイルがダダ漏れですね。
片方のみのアブソーバー交換はバランスが大きく崩れるので、
左右とも純正ショックに交換しました。
2枚目画像に映るスプリングコンプレッサー。
さすが純正SST(KTC製 OEM)だけあって、
スプリングを圧縮する作業が非常に楽チン。
もっと早く購入しておけば良かったと、
使用して実感。
廉価類似工具が溢れる中、
KTC・ハスコー・KOTOあたりの国産SST工具は、
お値段も結構しますけど、
便利・使いやすい・丈夫の3点セット標準装備ですからね~。
ショック交換後の微調整はしましたが、
トータルアライメントはオーナー様にお任せしました。
過去整備暦に無いATF交換。
16万キロまで無交換でしょう。
オイルパンガスケットからもATFが漏れてます。
ATFチェックをして
オイルパン脱着洗浄・ストレーナー交換。
圧送式交換をする前の下準備は万全に。
レクサス密封式6速AT(アイシン精機製)に
弊社オリジナルIS250用アダプターを接続。
使用するATFは (アイシン AFW+ )
交換効率の高い圧送式でイッキに全量交換します。
規定容量を圧送式で施工して、
やっとここまでキレイになりました。
左奥が新油
中央ビーカーが廃油
右手前が現在のATF
廃油と比べればかなり良くなりましたが、
新油と比べればまだまだ汚れていますね。
16万キロ分の汚れは
そんな簡単には取れないんですよ~。
もう一度アイシンAFW+で全量圧送式交換。
ここまでキレイに入れ替われば、
純正同等油AFW+で次回交換時期は4万キロ。
必ず劣化するオイル・ATFは定期的に交換しましょう。
ちなみに
ここ5年以内に発売されたレクサス・トヨタ車は、
ATF劣化度をECUでカウントしています。
(もちろんそれ以前の車両にもあるのですが、
見る事が出来なかっただけ。)
ニッサン・ミツビシの
CVTには昔からカウンターがありますね。
ECUが劣化度を見てるという事は・・・・つまりそういう事ですね。
ディーラー整備でも他店整備でも出来ない、
弊社オリジナル整備 DSC
(D ドライアイス ・S ショット ・C カーボンクリーニング)
直噴ガソリンエンジンのインテークバルブに蓄積する
大量に硬化したカーボンを除去します。
短時間に、完全に、エンジンにノーダメージで。
16万キロ走行のIS250 吸気系統上流の
サージタンクの中までカーボンまみれ。
サージタンク下流にあるスワールCバルブには
それ以上のカーボンが付着しています。
燃焼室から吹き返す
内部EGRでここまで汚れるのでしょう。
吸気系統 最下流の
インテークポート と インテークバルブ。
もちろん先ほど以上に蓄積し、
燃焼熱の影響も加わっていると思いますよ~。
インテークバルブの傘部には、
大量のカーボンが蓄積。
燃焼熱でガチガチに硬化しています。
またポート内径にも1~2mmほど
分厚いカーボンがコビリ付いているので、
手作業のみの完全除去は非常に難しいと思います。
(オーバーホールは別ですが、費用と時間が掛かりすぎる)
(手作業は時間が掛かるし、破片が残るのも怖いですね。)
次世代洗浄機と言われ製造産業では
すでにポピュラーな存在になりつつある(ドライアイス洗浄機)
その中でもドライアイス洗浄機で
NO’1メーカーの(グリーンテックジャパン)
http://www.greentech-japan.co.jp/hokotate/
(どんな物でも剥がす洗浄機 vs 絶対剥がれない塗装)
出来るだけ少ない空気とドライアイスで、
フルパワーの洗浄力を維持するのが難しいとお聞きしました。
コラボというと何ですが、
ご協力頂いてDSC専用ノズルを製作して頂きました。
あれから一年以上が経ちましたね~。
ワンショット 10秒ほど。
圧縮空気で
ドライアイス3mmペレットを高速噴射。
熱収縮 と 昇華爆発力で、
硬化したカーボンを除去します。
サンドブラストのように研磨力で削っているのでなく、
ドライアイスの性質原理を利用した洗浄方法。
金属にダメージを与えるような洗浄機では、
製造プラントなどではまず採用されないでしょう。
ショットで飛び散った砕けたカーボン片。
ドライアイスの衝突による昇華で、
ポートから逆噴射されます。
ドライアイスは固体から気体(昇華)になると、
体積が750倍に急激に膨張。
母材に合わせた圧力調整、
DSC用にセッティング。
車体は3M社の耐薬品に強いマスカーで完全防備。
作業者はほぼ無防備なので基本真っ黒。
防御服が暑いのでこの時期からは着ていないのです・・・。
最終的には
ここまでキレイになりました。
6気筒全12ポート全て除去完了。
サージタンクに洗浄剤で洗い流し。
黒い粉が大量に流れてきました。
ガスケット類は新品交換。
サージタンクなどを組み直して、
電子制御スロットルも清掃・初期化。
ラジエターリフレッシャーでLLC交換。
ラジエター・エンジン・ヒーターの
LLCを圧送式で交換しました。
通常のドレンアウト式では交換しない
ヒーターコア内のLLCも交換可能。
エンジンを掛けながら15分~30分以上。
(車種によって交換時間は変動)
サ-モスタッド・ラジエターキャップの位置で
アレンジしています。
温間時に鳴り出すベルトアイドラプーリー。
16万キロご苦労さん。
おそらく無交換のデフオイル。
純正低粘度タイプに対応する
NUTEC ZZ-31 75w85 部分合成ギアオイル
こちらも交換させて頂きました。
一般的に言う車検とは、
(継続検査手続き) と (保守点検整備)の合わせ作業。
基本的には別々のものだと思いますので、
継続検査はお近くのお安いトコで受検して、
ガッツリ点検整備は弊社にお任せ頂いても全くOKです。
継続検査を他社でして
整備だけを依頼するのは失礼に当たるかな?と
よくメール相談されるのですが・・・。
全然OKだと思いますし、
その方が車検期間に左右されずに
お互いのタイミングで入庫できますからね。
それにミナト自動車で継続検査手続きをしても
数ヶ月多めに期間が延びる事もないですしね~。
結論
継続検査は全国どこでしても同じ。
点検整備はお店によって大きく変わる。
・・・のではと思います。
Happy Car Life!!