レクサス IS350 東京都から一泊作業。 ATF交換&DSC その他などなどオプション整備。
東京都八王子市からの来店です。
レクサス IS350 GSE21
走行距離132000Km
・ATF完全圧送式交換 for NUTEC NC-65
・DSC ドライアイスショットカーボンクリーニング
・デフオイル交換 for NUTEC NC-70
・LLC圧送式交換
・WAKO’S RECS
・スパークプラグ交換 NGK イリジウムMAX
1泊2日での
お預かり作業で行いました。
作業に慣れている私でも
時間的な余裕は無い作業量。
頭に書いたスケジュール通りに
作業を進めます。
まずはATF交換から始めます。
問診と試運転、ATFチェックを行い
オイルパンを外していきますね。
オイルパンを洗浄し、鉄粉を除去。
ガスケットも新品交換して組み立てます。
ISなどに搭載される密封式6速AT。
当時は圧送式交換は不可能と言われていました。
世界では知らないですが、
日本で最初に圧送式交換に成功したのは弊社でしょう。
(当時自社調べ)
あれから数年、数百台は作業済み。
慣れると手が早くなるもんですね~。
ATFを補充し暖気後をして、
オリジナルIS350専用アダプターをATに接続。
アイシンAFWプラスでプレ洗浄しますね~。
奥の新油と比べるとマダマダですが、
ビーカーの廃油と比べれば良くなったですね。
これで本命ATFを投入する準備が整いました。
NUTEC ニューテック 最高峰ATF 『NC-65』
開発に携わった方にお聞きしましたが、
予算は横に置いて(やれるだけの事はヤッタよ!)と
開発経緯を話されました。
ユーザーの反応を聞いてみると、
弊社オーダー状況 ( ZZ51改:NC-65 )の比率が、
完全に逆転するのは分かる気がします。
高額にも関わらず
圧倒的にNC-65が多くなりましたね~。
おそらく市販ATFでは最強でしょう。(勝手に自社調べ)
キレイに入れ替わりましたね。
注意
NC-65は薄緑色のため、色味が弱い。
AFW+の赤色に干渉されますので色までは入れ替わりません。
最後に規定温度で
レベル調整すればATF交換は終了。
次に進みます。
世界で弊社以外では出来ないDSC。
弊社オリジナル作業なので、
当たり前といえば当たり前ですよね。
そもそもそんな作業を開発する
奇特な整備業者はいないでしょうし。
直噴エンジンの中では
カーボンが蓄積しにくい D-4S 直噴システム。
ですが直噴は直噴。 カーボンは溜まりますよ~。
2GR-FSE D-4Sエンジンの
6気筒12ポートのインテークバルブを見ていきます。
直噴オンリーのD-4エンジンよりかは、
カーボン量は少ないですが・・・・。
ポート式にくらべると結構蓄積していますね~。
2・4枚目の画像で分かりますが、
ポート内径にびっしりカーボンが蓄積。
これが下に下に落ちてくると、
バルブシートを傷つけるでしょう。
バルブシート面が荒れると、
気密不良の原因になるのです。
カーボン粒子って結構硬いですからね。
ドライアイスペレットを
高速噴射するドライアイス洗浄機。
インテークバルブにペレットを直撃させ、
昇華爆発力で剥離します。
サンドブラストのように研磨力で
削っているのではないのですよ~。
良く似た作業に見えますが
原理が全く違うので、
間違う方も多いですね。
ドライアイスペレットは柔らかいので
高速噴射しても金属にはノーダメージ。
http://minato-motors.com/blog/?p=5921
だから多くの製造業に採用されている
次世代洗浄システムなんでしょうね。
DSCを繰り返し、ここまでキレイになりました。
完全にカーボンを除去できましたね。
(短時間に手作業でここまでキレイには無理でしょう。)
時間が無いので次に進みま~す。
インテーク関係を分解していると、
スパークプラグ交換は非常に簡単なGRエンジン。
(逆に言えば外さないと交換できない)
NGK イリジウムMAX 高性能・長寿命プラグ
全6本を交換しました。
インテークのガスケットも交換して、
元の状態に組み立てます。
スロットルも清掃し、
初期化して再学習。
次はLLC圧送式交換。
ラジエターキャップを開けてみると、
キャップの弁が破損していました。
オーナー様にお聞きすると、
最近某ディーラー系で中古購入したそうです。
コレを見て最初に思うのは、
破損の原因・理由なんですね~。
経年劣化の破損なら
破片は恐らくラジエターのアッパータンクにあるので
それだけを気を付ければイイだけです。
問題はわざと破損したキャップを使用していた場合、
少し気を付けないといけません。
冷却水系統の圧を逃がす為に、
このキャップを使用している可能性があります。
冷却系統のどこかに小さな漏れが有り、
修理が困難な場合は、
延命する為にキャップを壊して
冷却ラインの内圧をわざと逃がします。
すると圧が上がらないので、小さな漏れなら止まるでしょう。
(正確にいえば漏れてこない)
延命処置にも使えるし、
悪用すれば漏れを誤魔化す事も可能です。
(涼しい季節なら気が付かないでしょう。)
(夏はオーバーヒートするかな。)
水圧テストで漏れチェックは問題なし。
ディーラー購入なので誤魔化す事はないので、
ただのキャップ劣化破損でしょう。
一応確認してみました。
ラジエターリフレッシャーで脈動圧送式交換。
LLCを交換再生し、
最後にLLC再生強化剤を注入します。
エンジンを掛けながらエア抜き作業。
デフオイルは NUTEC NC-70 75w90で交換。
中空ガスケットも規定トルクでマシ締め。
WAKO’S RECS を最後にして、
試運転後に納車となりました。
東京都からATF交換やDSC等を検討した時、
関東近辺に依頼する整備工場は無かったのですか?と
お聞きしました。
DSCは弊社以外は不可能なので
選択の余地は無いのですが、
ATF交換などはHP・ブログ等を見て頂いて
『依頼するならココだ!!』と思われたそうです。
どうもありがとうございます。
同じ作業をするのでも
『ぜひミナト自動車でしてほしい』 と、
そう思われるような仕事をしたい。
そうでないと
これからの自動車整備業界では生き残れないでしょう。
厳しい時代が
もうすぐそこに来てますからね。
(アレ? もう来ているのかな?)
Happy Car Life!!