GRS180系 クラウン リアハブベアリングの異音。 問診技術も大切です。
以前ATF交換で来店された方から
親族のクラウンについて相談されました。
トヨタ クラウン GRS182
H16 11万キロ走行
ATF完全圧送式交換
DSC(ドライアイス・ショット・カーボンクリーニング)
その他オプション整備・・・などがメイン依頼なのですが、
『車外からの異音がするのでソレも診てほしい。』
と相談されました。
詳しい状況を問診して、試運転。
ゴーという唸り音が
30Km/hぐらいから鳴っていますね~。
弊社相談前に
いつも車検整備をしている工場に相談したところ、
原因特定が出来ず、
なぜか?スロットル清掃をされて
納車になったそうです。
異音原因の診断は共振などがあり、
地味に難しいのですが。
今回は比較的に簡単に特定できました。 (10分ぐらい)
一般ユーザーの方から
『 いかに不具合情報を聞き出すか? 』は
整備士の大切な技術だと思います。
(腕だけではなく、口も耳も立たないと!!)
問診技術が向上すると、
時間短縮にもなり誤診も減ると思いますよ~。
試運転で音質を判断して、故障箇所のアタリをつけました。
(車両後方から聞こえますね。アソコかな?)
リフトアップ状態でタイヤを空転させ、
異音があれば駆動輪のどちらかです。
左右の特定は片側を止めて、
反対側を回転させればスグに分かります。
今回はリア左 ハブベアリングからの異音ですね。
駆動しないFRフロント側はこの方法が使えないので、
秘密工具を駆使して判定します。
ブレーキキャリパーと
ディスクローターも外すと、
サイドブレーキライニングが
グズグズで剥離していますね。
サイドブレーキの戻し忘れかな? 熱でヤラレてます。
こちらも交換しますね。(もちろん反対の右側も)
この車両はハブ・ベアリング・ABSローターが
一体構造のASSY交換。
裏のボルト4本を緩めて
スライドハンマーで引き抜くと
予定通りハブだけが引き抜けました。
そこからサスペンションの各ロッド・アームを分解し、
ナックルを分解してハブベアリングを外します。
錆で固着している場合が多い。
金属製ダストカバーの再圧入しずらい。
ナックルを外さなくても 外れそうに見えるが・・・。
結局バラバラに分解した方が早いのですね。
純正部品はホイールボルトまで付いたASSY供給。
サクサクっと組み立てて、
サイドライニングも新品に交換して試運転。
アライメントも調整し、
各サスペンションアームを
車重を掛けた状態で本締め。
これで異音は無くなりました。
ATF交換やDSCをする前に、
異音が解消されて良かったです。
ミッションやデフからの異音だと、
高額修理が予想されますので。
ATF完全圧送式交換 for アイシンAFWプラス
オイルパン洗浄・ストレーナー交換。
専用アタッチメントを使用して
アイシンAFWプラスで圧送式交換しました。
キレイになりましたね。
直噴エンジンのインテークバルブに
蓄積する大量のカーボン。
これは(弊社オリジナル整備 DSC)で完全に除去しますね。
バルブの形が分からないほど蓄積し、
硬く固着していますね。
これで本来のエンジン性能が
発揮できると思いますか~?
ドライアイス洗浄とDSC専用ノズルで、
エンジン奥にあるこのカーボンを除去しますね。
http://minato-motors.com/blog/?p=5921
3mmドライアイスペレットを使用して
10秒ほどショットしてもコレぐらい。
キレイになるまでショットを繰り返します。
キレイになれば元通りに組み立てて、
学習値を初期化すれば完成です。
最後にオプション整備のWAKO’S RECSを施工しました。
GRSクラウンはメンテナンス次第で、
20万キロ以上でも十分使用できると思いますよ~。
本日もミナト自動車ブログ 日々是好日に
お越し頂きありがとうございます。
最近メールの調子が悪く、受送信に不具合が発生していました。
11月5日~11月12日の間でお問い合わせメールされた方で、
弊社から連絡が無い場合はお手数ですが
電話にてお連絡を頂ける助かります。
ご迷惑をお掛けしますが宜しくお願いします。