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レガシィBH系 リフレッシュプラン!! サスペンションのブッシュ全数交換。クラッチペダルが重いのは??  

愛知県からお越しいただいたのはレガシィ ツーリングワゴン BH5
平成12年式 トミーカイラ 走行距離14万キロ


ある程度の予算を掛けて車両全体を整備する提案型整備(リフレッシュプラン)のご依頼です。


BH系レガシィでトミーカイラ仕様の車両を中古購入されたようですが、いろいろ問題を抱えていたのでご相談がありました。


一番苦痛に感じていたのが(クラッチペダルが異常に重い。)


ユーザーさんは以前からMT車を乗り継いでいるのですが、それに比べても異常にペダル操作が重いそうです。    購入したショップも本人の認識も(強化クラッチのせいでは???)と思っているそうです。


そこでクラッチをノーマルに戻し、サスペンションのブッシュ等も交換して、走りやすい乗り心地の良いレガシィに戻すよう依頼されました。



予約入庫してもらい問診をして、お車をお預かりします。
またお預かり期間中は代車をお貸ししています。



試運転をして状態を確認し、事前ホイールアライメント測定を実施。    整備リフトに移動して排気ガスやバッテリ充電状態をチェックし、車両全体を点検しました。



そこから御見積書を制作し、お勧めの整備プランを提案。
OKがいただけたので作業を始めますね。


ユーザーさんの情報では強化クラッチが装着されていると聞いていましたが、分解してみると純正ノーマルクラッチでした。


ディスクやカバーやフライホイール等を全て交換してリセットします。




ではなぜ??クラッチペダルが重かったのか??

レリーズベアリング等の摺動部にあるグリスが無くなって、ここが引っ掛かりペダル操作が重かったのではと推測。



ちなみに弊社入庫数週間前に、クラッチマスターからレリーズシリンダまでのホースが破裂し道路で立往生したそうです。  おそらく無理やり踏み込んだのでホースが圧力で破れたそうです。 

(その時にマスター・レリーズのカップ交換とホース交換を実施)

必要な個所にクラッチグリスを塗りまして、ハミ出た余分なグリスは拭き取りますね。



クラッチO/HをしてMTマウントとシール類も交換し、とりあえずクラッチ整備は完了。(あとでペダルの位置調整も行います。)


これでクラッチ操作が軽い車両に戻りましたね。




次はFrドライブシャフトブーツをリフレッシュ。



IN・OUTともにグリスとブーツを交換しました。


グリスなどの油脂類は使用すると徐々に劣化しますので、完全に破損する前に整備をおススメしています。



定番のFrロアアームブッシュ破損ですが、ブッシュ内部のオイルが漏れ出ていました。

前後のブッシュとロアボールジョイントを交換しました。



リアサスペンションのブッシュ全数交換。


リア左ハブからドライブシャフトが外れなかったので、装着したままでブッシュ交換しますね。


無理やり作業すればシャフトは引き抜けるのですが、そうなると交換しないハブベアリングまで壊れてしまうので対処法ですね。



ブッシュの向きと方向性があるので、位置決めしてから圧入交換します。





ショックアブソーバーは少し前に(走行距離が浅い中古品)に交換したそうです。

今回はビルシュタインショックアブソーバー自体は再利用で、フロントはアッパーマウントのみ交換。

リアは破損しているロアブッシュのみを圧入交換します。




本当は中古ショックに交換する時に、マウントやブッシュ等を交換しておくのが良いかと思います。2度手間で工賃が無駄になりますからね。




リアのロアブッシュはメーカー部品供給がないので、内径・外形サイズを調べて違う車種のロアブッシュと交換しました。



ノーマルショックアブソーバーのロアブッシュはメーカー部品供給してくれるのですが、ビルシュタインの場合はメーカーからの供給はないんですよね。





ガタガタに破損しているリアデフキャリアブッシュを打ち換えします。
場所的に油圧プレスは使えないので、SSTと治具を使用して打ち換え交換しました。



サスペンションを分解している時にフロントサブフレームを外して、エンジンマウントを交換。

(エンジンはそのまま・サブフレームを外す)交換方法だと、ハーネスやダクトホース等に負荷が掛からないので、こちらの方法でマウントインシュレーターを交換しています。


またステアリングギアボックスのブッシュ・スタビライザーブッシュも交換しました。



フロントハブもO/Hします。

サスペンションを分解している時に同時にB/G交換した方が重複工賃が省かれますよ~。


予算に合わせて無駄のない整備プランを提案しています。

ブレーキもO/Hしますね。

・通称(赤キャリ)を分解洗浄しシール等を交換。
・段付き摩耗が酷いディスクローターは新品交換。
・ブレーキパッドはWAKO’S BPRグリスで交換。


エンジン関係も少し整備をしますね。
定番のタイミングベルト交換ですが、Tベルトとベアリング一式は既に交換済み。

スバルの水平対向の場合はオイルポンプのオーリングやウォーターポンプ交換も同時に施工した方が良いのですが、どうやらTベルト関係しか交換されていないようです。


Tベルト&ベアリングは再利用で、シールとW/Pやホース類の交換を提案しました。




ラジエターリフレッシュプランのを使用してLLCは脈動圧送式で全量交換します。

最後にLLC再生強化剤を注入し防錆・消泡性能を強化して、エア抜き作業も行いますね。



エンジン回転数に同調して反応しない劣化したO2センサーも交換します。

走行距離的にはまだ使えそうなのですが、年式を考慮してフューエルポンプASSYを交換してほしいと希望されました。


比較的簡単に交換出来るのでサクッと交換します。


整備リフトからアライメントリフトに移動して(1G締付)を行います。

アームブッシュの黄色いテープは仮締め箇所で、4輪接地した状態で1G締付しますね。





そこから軽く試運転でブッシュを馴染ませてから、ホイールアライメントを調整します。

・ハンター社最新鋭アライメントテスター (WA470ホークアイ)
・イヤサカ社ビシャモンマルチアライメント ロングバージョン

樹脂製クランプターゲットをホイールに装着し、4つの高精度カメラセンサーでターゲットの動きを捕捉。

瞬時にホイールのアライメント数値を演算します。

組付けてスグの状態は、こんな感じで数値がバラバラですね。
これでは車は安定して走行するのは難しいでしょう。

車体下から微調整し整えていきます。


最後にテストコースを試運転をして、何度もチェックを繰り返し。
約2週間のお預かりで無事納車となりました。



引き取り時には作業中の画像をお見せしながら、作業内容を説明しています。
これぐらいの作業内容なら約250枚ほど画像がありますよ~。

記録簿と一緒にDVDにコピーしてお渡ししています。


リフレッシュプランは10年10万キロ以上走行した車両を、まだまだ長く良い状態で使用したい方向けの整備提案です。


多くの劣化した部品を交換するので、やはり相応の費用は掛かりますよね。


予約時には各車種に対して整備予算の下限もお知らせしていますが、下限以下の整備予算の場合はお引き受けを不可にしていますのでご理解の程宜しくお願い致します。



では整備予算は(どれぐらいを想定すれば良いのか??)と思われるでしょう。

そんな時は弊社のリフレッシュプランの過去ブログを見ていただいて、(○○年○○月の△△△整備ブログはどれぐらいの費用が掛かりましたか??)とメール相談をいただけるとお答えできます。



これぐらいの整備ならこれぐらいの予算が必要なんだね!!と参考にはなるかと思いますので。


ちなみにレガシィBH トミーカイラ仕様のメール相談が1月中旬頃。
こちらの予約状況から順番待ちをしていただいて、入庫したのが4月下旬で引き渡しがGW前ぐらい。


この時は80万~120万円ぐらいの整備予算のリフレッシュプラン予約が7台ぐらい溜まっていたので、コロナ禍もあり長めの予約待ちが発生していました。


少し落ち着きましたが現在もリフレッシュプランの予約待ちは続いていますので、お早めにご相談をいただいた方が入庫日は早くなります。



ATF交換やDSC・マルチサーブに関しては数週間待ち程度ですので、何か月もお待ちいただく事はないと思いますよ~。






リフレッシュプランの相談・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

必要事項を記入して送信していただけると返信させていただきます。
それではHAPPY CAR LIFE!!






2022年8月15日

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