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DSC・ATF完全圧送式交換・マルチサーブ インジェクター・DPF洗浄システム。マツダSKY-Dの定番整備を紹介しますね~。

DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は弊社オリジナルの特殊整備で、今月も全国各地からDSC作業の依頼で入庫していただきありがとうございます。




先日の北海道と沖縄から(近くにDSCをしてくれる提携工場はありませんか??流石に大阪までは遠いので・・・。)と問い合わせがありました。

残念ながらDSCの提携工場は国内には存在せず、弊社のみ施工可能になりますとお答えさせていただきました。



DSCはただ単に(市販のドライアイス洗浄機でインテークを洗浄しているだけの整備)ではなく、それ以外の技術がコアです。

コアであるそれ以外の技術作業や工具設備はブログでも非公開にし、作業中は見学不可にしているんですよ~。




どの業界もパクリが多いですが、最近酷いな~と思うのが(自動車整備工具業界) 今まで分解しずらかった箇所を簡単に分解できるSST工具が発売されると、数年後には全く同じような工具が半値以下で流通する。


これじゃ~ゼロからイチの画期的な製品や技術を、生み出そうとは思わなくなりますよね。



DSCはコアの部分を企業秘密にしていますが、例え公開したとしても多額の設備投資と検証時間や工具製造が必要になるので、恐らく真似は出来ないんじゃないかな~。



福岡県からお越しいただいたのはマツダ アテンザ GJ2FP 走行距離14万キロ。

・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・インタークーラー洗浄
・水冷EGRクーラー洗浄
・マルチサーブ インジェクター洗浄
・マルチサーブ DPF洗浄
・フューエルエレメント交換
・ATF完全圧送式交換

1泊2日のお預かりで作業をさせていただきました。

朝9時半に入庫してもらい作業を始めます。



スキャンツールを接続しECUのライブデータとエラーコードをチェック。


問診をし試運転をしてから作業を始めますね。


インテークマニホールドと水冷EGRクーラーを分解。


内部をチェックしますね。


エンジンシリンダヘッド側のインテークポートは煤で経路が狭くなり、バルブのシャフトや傘部にも煤が堆積。

水冷EGRクーラーの内部フィンは約半分が塞がっていました。


しかも手前だけではなくフィンの奥まで。


インテークマニホールドと吸気シャッターバルブは定番の煤堆積。


これだけ煤堆積していると作業者としてはワクワクします。
張り合いが出ますね!!


飛散する煤からボディを守るために完全防備のマスキングをします。


画像のマスキング風景はまだ未完成です。ここから完璧なマスキングに仕上げますよ~。



ドライアイス洗浄機にドライアイス3mmペレットを投入。

・ペレットを圧縮空気で高速噴射
・熱収縮と昇華爆発力で付着物を除去

(エンジンにノーダメージで短時間に完璧に)


軽くワンショットしました。
ペレットが直撃した箇所だけキレイになりましたね。



数種類ある弊社が開発した特殊ノズルとアダプターを使い分けて、複雑な形状のポート内を完全洗浄。

もちろん燃焼室には煤が入らないように、圧縮上死点にセットしてショットしています。

母材金属を傷つけずに完璧にキレイになりましたね。







吸気やEGR経路に堆積物があると、吸気効率が低下するのでエンジンパフォーマンスは下がります。

ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジンですから、それが良くないとダメなんですよね。

新しい純正ガスケットで再組立て。

インタークーラー内部も洗浄し、溜まっていたオイルを除去しました。




熱劣化で破損しているカプラーも修復します。
破損し無理やりタイラップ等で縛り付けている車両をよく見ますが、弊社ではそんな事はせずに修復しています。

そのためには常にこれらの部品類をストックしておく必要があるのですよ。


1泊2日のお預かりで時間が無いので、スグに次の作業に移りますね。



マルチサーブでインジェクターとDPFをシステム洗浄します。
http://minato-motors.com/blog/?p=29071

ディーゼル車の比率が多い欧州から導入したマルチサーブ。
専用のケミカル剤で注入洗浄しますね。


まずはインジェクターやサプライポンプ、デリバリーパイプ等の内部洗浄。

作業時間は60分強でケミカル剤の効果でゆっくり汚れを除去します。

次はDPFもシステム洗浄。


2種類あるDPF専用のケミカル剤注入はマルチサーブの指示通りに作業を進めます。

1液目のDPFクリーナー投入。








次に2液目のDPFフラッシュを投入。

これでマルチサーブのインジェクターとDPFの洗浄作業は終わりました。

実際はここからが大変なんです。
マフラーから廃液と猛烈な白煙と異臭が出てくるので、時間の掛かる廃液白煙排出作業を行いますね。



排煙回収装置を使用して、効率よく後処理をしていきます。


最後に各学習値の初期化や再学習をし、マル秘作業をゴニョゴニョして次の工程に移る。

ATF交換をする前にATFチャック。


そこからオイルパンを脱着洗浄し、ストレーナーも交換しました。



オイルパンとATケース側も完全脱脂し、液体ガスケットで装着。

弊社が採用している特殊液体ガスケットは某国からの直輸入品。今回の円安と流通網のコロナ混乱で入手に手間が掛かるようになりました。


でもたっぷりストックしているので当分は大丈夫でしょう。


オイルパンを組み立ててATFを補充し、完全暖機。

そこから密封式ATにアダプターを装着して、ATFチェンジャー(トルコン太郎)と接続します。



まずはプレ洗浄。
ニューテックNC-RFで全量イッキにに圧送式交換しますね。


プレ洗浄が終わりました。この時点でかなりキレイになりましたね。



15分間のアイドリングタイム後に、本命ATFでもう一度交換しますね。


本命に使用するATFはニューテックNUTEC 『NC-65』 全化学合成ハイパフォーマンスATF(エステル系)



市販ATFでは最強レベルの油膜性能。
極薄で強靭な油膜は高温高圧高回転時でも安定した性能を発揮。
ローフリクション・ハイパフォーマンス。

高トルクを発揮するSKY-Dには、相応のATFは必要でしょう。


完璧に入れ替わりましたね。
ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。


ガンガンぶん回しても大丈夫ですよ~。ストリート走行レベルではなかなか劣化しませんよ~。


ATFクーラーを洗浄して、規定温度でレベル調整を行いました。


最後に試運転をして予定通りに納車となりました。
朝9時半で翌日17時頃の納車になります。

納車時にはマルチサーブのアフターケミカルを手渡ししています。
こちらは燃料給油時にタンクに投入してくださいね。






作業は非公開にしていますが、それ以外は作業中の画像はなるべく多く撮影しています。


それらの画像は納車時に見ながら作業内容を説明し、必要な方には画像のコピーをお渡ししています。




だいた今回ぐらいの作業内容なら200枚ほどは画像を残していますよ~。
整備記録として保管してくださいね。

本日もミナト自動車ブログ日々是好日にお越しいただきありがとうございます。



DSC・ATF完全圧送式交換・マルチサーブの御見積ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

それではHAPPY CAR LIFE!!



2022年6月14日

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