トヨタ クラウン GRS210 直噴エンジンのインテークカーボン除去。ドライアイス洗浄で新車の燃焼状態にリフレッシュ。
愛知県からお越しいただいたのはトヨタ クラウン ロイヤルサルーン GRS210 平成29年式 走行距離5万キロ
ガソリン直噴エンジンのインテークバルブに堆積するカーボン完全除去(DSCドライアイスショットカーボンクリーニング)のご依頼です。
皆さんご存じのようにトヨタ・レクサスのGR系ガソリン直噴エンジンには、インテークバルブにカーボン(煤)が堆積し固着します。
これはトヨタ・レクサスだけではなくガソリン直噴エンジンなら大体同じような感じには堆積するんですけど。
台数の多いトヨタ系のエンジンが目に付きやすいだけなんでしょうと解釈しています。(弊社ではマツダもスバルの確認してますし・・・。)
試運転をしてから作業を始めますね。
インテークマニホールド周辺の部品類を順番に外していきます。
6気筒12ポートのインテークポートやバルブ等を確認しますね。
直径40mm深さ180mmほどの穴の奥にあるインテークバルブ。
傘部とシャフト部には分厚くカーボンが堆積していました。
燃焼熱でカッチカチに固着していますね。
またポート内径には1mmほどの厚みでビッシリとカーボンが固着しており、これらを手作業で除去するのは非常に困難でしょう。
従来型のポート噴射式エンジンではなく、高効率燃焼の直噴式エンジンの場合は、燃料噴射から点火燃焼までの時間が短い為に、燃料が空気と混ざる前に燃焼が始まります。
1・液体の燃料を高圧噴射(超微細化)
2・ポート内ではなく、燃焼室内に直接噴射
3・燃料が気化し、空気と混ざり混合気になる
4・混合気を圧縮し点火燃焼
3の工程がポート式に比べて時間が短く、気化する前の微細な液体状態で高温燃焼が始まると、燃料の一部が焦げて微粒子物質のカーボン(PM)が発生する。
不完全な混合気では燃料が完全燃焼せず一部が焦げちゃうので、パワーを生み出す事もなく、燃料が無駄になりますよね。(パフォーマンス低下)
微細なカーボンが内部EGRでインテークバルブに付着し、ブローバイオイルと結合して燃焼熱でカチカチに固まる。(カーボン堆積・気渦流の阻害)
理想的なスワール・タンブル渦流がカーボン堆積で乱れるので、またまた燃料と空気の撹拌が低下し、パフォーマンスや燃費がさらに低下する。
現在の直噴エンジンでインテーク形状の乱れは、イイ事なんて何もないのです。
手作業では絶望的に時間が掛かり完璧除去出来ず、オーバーホールは時間と費用が多くかかる。
弊社では6年以上前からドライアイス洗浄機を導入し、この問題に対処してきました。
DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)は弊社が開発したオリジナル整備で世界初の唯一無二。
またドライアイス洗浄は重曹・クルミブラスト等の洗浄とは、そもそも洗浄原理が違います。
・ドライアイスペレットを圧縮空気で高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で母材から付着物を剥離。
・ドライアイスをカーボンに直撃させて瞬時に冷却。
・冷却によるカーボンのクラックした隙間にペレットが侵入
・隙間で個体から気体へ昇華爆発
その昇華体積膨張率は個体の750倍になるので、ドライアイスが衝突した瞬間にイッキに爆発するイメージです。
もちろん柔らかいドライアイスでは、金属母材へのダメージはゼロ。
またドライアイスは大気に昇華し消えるので、内部残留もゼロ。
飛散したカーボンがボディに付着しないように完全防備のマスキングします。
上記画像はマスキング途中ですが、完全体のマスキング風景は非公開。
数種類ある弊社が開発したDSC専用ノズルと専用アダプターをドライアイス洗浄機のガンにセット。
DSC作業中は完全非公開で工場も締め切って作業をしています。その分画像はバンバン撮影していますので、引き渡し時にはお見せしています。
それでは軽くワンショットしてみますね。
ドライアイスペレットが直撃した部分だけキレイに剥離しましたね。
バルブの傘部やシャフト裏も完璧に除去するように、DSC作業を行いました。
全6気筒12ポートを全て洗浄完了。
(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)DSCのキャッチコピー通りに仕上がりましたね。
スワールコントロールバルブに付着したカーボンもDSCで完全除去しています。
サージタンクにもカーボンが吹き返しで付着していますので、こちらは洗浄剤で洗い流します。 またガスケット類は全て新品に交換しますね。
DSCオプション整備のスパークプラグ交換。
DSCと同時に行うと重複工賃分が省けますので、安価にプラグ交換が出来ますよ!!
純正以上の燃焼を実現するNGKプレミアムRXプラグで全数交換しました。
スロットルボディ清掃初期化も、DSC時にもちろん行います。
エンジンを始動し完全暖機。
学習値を初期化してアイドリングを整えます。
これで新車時と同じ高効率の燃焼が可能になりました。
デフオイルはNUTECニューテック NC-70全化学合成ギアオイルで交換しました。
デンゲン社エコマックスjrでカーエアコンリフレッシュα。
平成29年式ですからそこまで冷媒ガスは少なくなってはいませんでしたが、再充填とコンプレッサーオイル(NC-200コンプブースト)を注入し強化しました。
・トヨタ クラウンやマークXのGR系直噴エンジン
・レクサス IS、GSのGR系直噴エンジン
これらのDSC作業は日帰りで完了します。
朝9時半入庫で夕方17時頃の納車になりますよ~。
その間は代車もお貸しできますし、目の前のJR百舌鳥もず駅からの大阪観光等を楽しんでください。
また日産やスバル・マツダのガソリン直噴にもDSCは対応しています。
DSCの御見積・ご予約はHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。
それではHAPPY CAR LIFE!!