現行CX-5でもエンジン警告灯にはご用心。 スカイアクティブ2.2D インテーク・EGR煤堆積 完全除去作業。
今回入庫したのは山梨県からマツダ CX-5 KF2P 走行距離6万キロ
スカイアクティブ2.2Dのインテーク・EGR系に堆積する煤除去作業を依頼されました。
コロナの影響で伸ばし伸ばしにしていた煤除去作業も、タイミングよくお休みが確保出来たようで数日間ほど大阪観光の間に作業を依頼されました。
今回作業する内容は、
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・水冷EGRクーラー洗浄
・ATF圧送式交換
の3点セットで作業させていただきます。
予約入庫後に問診をして試運転を行った後に作業を始めます。
分解してよく見ると社外品のプレートがEGRに装着されていますね。
頻繁に行っている作業なので、手際よくサクサク分解していきます。
エンジン側のインテークポートはそこそこ煤が堆積していますが、まだ距離も少ない部類なのでまだマシな方ですね。
ただブローバイからのオイル流入で煤がカッチカチに硬化し固着。 イメージ的にはチョコレートではなく、アメぐらいの固さかな。
インテークマニホールドと吸気シャッターバルブの状態を確認します。
インテークマニホールド出口も吸気シャッターバルブも堆積量は許容範囲。
インテークマニホールド入口にあるEGR導入パイプの四角い穴は、ほぼ塞がっていました。
導入パイプをグルリと180°回転させますね。
裏側の四角い穴も塞がり掛けていますね。
確認してみると赤い矢印の範囲までダダ詰まり。
完全に塞がるとECUが異常を感知してエンジン警告灯が点灯すれば、車検はNGになり不合格になりますよ。
導入口の詰まりを放置し続ければ、次にダメージを受けるのが水冷EGRクーラーの内部です。
中に見える格子状の経路が詰まっていきますので、クールドEGRが効果的に使えなくなりますよ~。
今回は酷い状態ではありませんでしたが、奥の方でソコソコ付着があったのでオプション整備のEGRクーラー内部洗浄を同時に行います。
マスキングをしてドライアイス洗浄を行います。
・圧縮空気でドライアイスペレットを高速噴射。
・熱収縮と昇華爆発力で煤を母材から剥離。
DSC用に弊社が開発したDSCノズルとアダプターを接続し、まずは軽くワンショットしますね。
ゆっくりドドドドドっとショットし続けると、母材から煤がキレイに剥離します。
煤の層は薄いのですがその分硬さが有るので、しつこい気味に打ち続けないとキレイにならない。
圧縮上死点にセットしてポートの内径と奥にあるインテークバルブも同様に作業しますが、弊社では複数あるノズルとアダプターを組分けながら作業します。
異業種では老舗鰻屋のタレ、KFCのスパイスなどは秘伝中の秘伝で企業秘密になっていますが、弊社DSCのコア技術も同様に企業秘密の完全非公開なんです。
逆にコア技術以外の部分は真似されても問題ないので、ブログでは公開出来る範囲のみお見せしているんですよ~。
ブログで公開している部分だけの表面だけマネしても、本来のDSCにはならないのですね。
4気筒全8ポート全てキレイになりましたね。(黒く見えるのは影です。)
2,2Dなら何百台の作業をしているので、完璧にキレイに出来ますよ~。
水冷EGRクーラーも内部も洗浄しました。
どうですか?キレイになったでしょ~!!
格子状の穴は奥行きは25cmほどあります。全てが貫通しているかを細い鉄棒を差し込んで一つずつ確認しています。
ちなみに水冷EGRクーラーが詰まってディーラーにて交換となれば、結構高額です。 DSCと同時ならお安く料金設定していますので、最近では指名率NO,1のオプション整備になりました。
EGRバルブや吸気シャッターバルブ、インテークマニホールドも全て洗浄完了。
初代CX-5 KE系から2代目CX-5 KF系へはエンジンの大きな変化はありませんが、少しマイナーチェンジしています。
インマニ入り口とEGR導入パイプの角度は変わり、少し煤堆積に対して対策しているようですね。 (それでも詰まりましたが・・・)
インテーク系部品を組み立てて、LLCを補充しエア抜き作業。
次はATF交換を行います。
本命ATFにはニューテック史上最高峰のハイパフォーマンスATF(NC-65)を使用しますが、その前にプレ洗浄を行います。
プレ洗浄に使用するフルードはニューテックNC-RF。
弊社がニューテックさんに提案して特別に制作していただいたスペシャルリンシングフルードです。http://minato-motors.com/blog/?p=17434
密封式ATにオリジナルで制作したアダプターを装着し、NC-RFで全量圧送式交換を行いますね。
・左奥に見えるほぼ透明のフルードがNC-RF。
・中央ビーカーにあるのが廃油
・手前右のクリーナーモニターがプレ洗浄後のATF
新油に比べるとマダマダですが、廃油に比べると結構キレイになりましたね。
15分間のアイドリングタイム後に本命ATFでもう一度圧送式交換を行います。
極薄で強靭な油膜性能のニューテックNC-65。
市販ATFでは最強レベルのスペック。
輸入車の方は分かりませんが、国産車メインでATF交換をしている整備工場でNC-65の取扱量は日本でもトップ3には弊社は入ると思います。
いろんなATFを試しましたがNUTEC NC-65の性能は市販ATFなら完璧で、みんカラ等のレビューでも非常に評価が高いのはご存じの通り。
唯一の欠点はATFの単価が非常に高額なところぐらいかな。(でもハイスペックな油膜性能を考慮すれば、それも欠点とも言えないですけどね。)
ほぼ完璧に入れ替わりました。
ここまでキレイになれば、次回交換推奨距離は約6万キロ。 高い潤滑性と耐久性でATのコンディションを長期に確保しますよ。
ATFクーラーを洗浄してフルードレベル調整も行いました。
最後に各学習値をリセットして燃料噴射再学習をし、ゴニョゴニョっと秘密の作業をして試運転をしました。
これぐらいの作業なら基本的には1泊お預かりで、朝9時半入庫で翌日午前中の納車になります。
特急日帰りでの作業もオーダー可能で、その場合は朝9時半入庫で当日19時頃の納車になります。
最近は近県の方なら1週間預かりの依頼も多いですね。 例えるなら週末入庫の翌週末に引き取りする感じです。
DSCやATF交換を検討されている方は、過去のブログもぜひ参考にして下さいね。 http://minato-motors.com/blog/?cat=169
スカイアクティブDのコンディションを改善・回復・向上させるオプション整備を多くご案内していますので、どうぞ参考に宜しくお願い致します。
DSCやATF交換のご予約は、HPお問い合わせフォームからお待ちしています。必要事項を記入して送信してもらえれば数日中には返信をさせていただきます。
どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!