バッテリーが悪いと言われたが。 その他の可能性もあるかもね。
キューブのエンジンが掛からないと
お客様からのお電話がありました。
電話で状況をお聞きすると
セルモーターの始動音が弱く
初爆しないとの事。
たまたまガソリンスタンドでの給油中になったので
店員の方に見てもらったそうです。
何度か始動作業を繰り返すと
エンジンが掛かったので
ニッサン キューブ Z11
来店されてから詳しく問診をすると
今日一日で
スーパーの駐車場で1回。(ロードサービスに来てもらう)
ガソリンスタンドで1回。 (店員に見てもらう。)
その日だけで2回、症状が出たようですね。
(以前から少し掛かりが悪かったそうです。)
どちらも何回か、セルを回すと掛かるそうで
回り方も弱く 『バッテリーがダメだ。』と
言われたそうです。
このキューブは半年前に
弊社でバッテリーを交換済み。 (バッテリーにも日時記載しています。)
バッテリー初期不良の可能性もありえますので
早速バッテリー&発電状態をチェックしますね。
ーガス社製 バッテリーアナライザー
でのチェックでは問題なし。
バッテリー寿命や始動能力テスト
オルタネーターも充電状態も良好ですね。
この時点でバッテリーが原因ではない気がします・・・。
セルの回りが弱いのは
セルモーター自体の故障の可能性もあるでしょう。
弱く回るセルの音だけでの
判断は危険ですね。
配線の不具合の可能性も
考慮に入れながら
サクッとセルモーターを外してみますね。
リフトアップが出来れば
比較的簡単に外れますよ。
セルモーターのギアは
通電すると飛び出してから
ギアが回転します。
外したセルモターは
もうすでに飛び出していますよね。
すこ~し解りずらいですね。この画像だけでは・・・・。
ギアを指で押してみました。
通常はこの押された位置にギアがあり、
通電すると前にスライドして回ります。
外したセルモーターは
このスライド機構部が壊れて
セルモーター自体を壊してしまい
エンジンが掛からなかったんですね~。
あとはリビルトセルモーターに
交換して 、テストし完了。
GSの店員さんや
ロードサービスの作業員さんは
プロの整備士ではないので
バッテリー不良と判断されたのでしょう。
ですがちゃんと調べてみると
バッテリーが原因なのか?
セルモーターが不良なのか?
もしかすると配線の劣化不良も判定できます。
自動車整備で一番難しいのは
部品交換作業ではなく、
故障原因を特定する事だと思いますよ。 (診断作業)
ですが一番料金に反映されない地味な作業なんですね。
脱着交換工賃の10万円はザラにありますが
診断料工賃の10万円はなかなか無いですからね~。