2JZのタイミングベルト。 樹脂製部品は割れますよ~。
メール からの整備相談を頂きました。
アリスト JZS160
タイミングベルト交換の依頼です。
15万キロ走行してあり
2回目のTベルト交換なんですが
ご来店して頂き 現車を確認しますと
ラジエターアッパータンクの熱劣化が酷そうですね。
古い樹脂製のアッパータンクは
劣化してくると強度を失い
走行中に破裂しますので注意が必要ですね。
今回はタイミングベルト一式に加え
ラジエター&ウォーターポンプの水周り関係
オイル漏れがあるカム、クランクシールの交換を提案しました。
オイル漏れの箇所を確認しながら
外していきますね。
アリストに搭載される2JZエンジンは
作業性も良く、部品点数も少ないので難易度は低いと思います。
その中でも少し手こずる箇所のVVTiカムプーリー。
取り外し厳禁の5本ボルトは無視をして
真ん中にあるセンター6角ボルトを外しますね。
インテーク側のヘッドカバーを開けて
シャフトのサービス6角部を利用し固定。
何とかボルトが緩みました。
他社での1回目の交換時には
クランクシールは交換していたようですが
カムシールの方は未交換でしょう。
(クランク側は柔らかく、カム側はカチカチに硬化していました)
前回交換時にVVTiプーリー脱着が難点なので
見送ったような気がしますね。
結果的にはEX側カムシールからの漏れが多めでしたね。
ヘッドカバーガスケットのゴムが劣化し
プラグホールまでオイルで浸かっています。
出来るだけキレイに洗浄し、ガスケット交換していきますよ。
新しいラジエターを装着し
ラジエターリフレッシャーで冷却水のラインを洗浄中。
パルスエアで汚れを浮かせ
5ミクロン・25ミクロンのダブルフィルターでキャッチ。
最後にLLC再生剤を注入し、劣化した添加剤を補強します。
低年式の車両整備で気を使うのが
プラスチック部品脱着の割れでしょうか。
クリップやカプラーなどが脆く割れやすくなっているので
外す作業が慎重になってしまいますね。
他の整備士の皆さんはどうなのか分かりませんが
高年式の新しい車両に触るより
10年選手の古い車両を直していく作業の方が
私的には楽しいですよね。