点検整備の進め方。 整備記録のない中古車に。
ミナト自動車に今回、初入庫した
ニッサン マーチ K12
過去の整備記録は無く
前回の車検はどこかの激安車検をしたようですね。
13万キロ走行で整備状態は
あまり良くなさそうな雰囲気。
まずは車検整備の基本 排気ガスを測定しますね。
(人間の体も血液検査と尿検査で初歩的な健康診断は出来ると思いますが
自動車も各オイルの状態と排気ガスの検査でおおまかなコンディションは把握出来るんですよ~。)
CO 2.23%
HC 425ppm
車検基準値を大幅に超え、即入院レベル。
(新車時は両方ともゼロになリます。)
人なら倒れるでしょうが
自動車は それでも走り続ける ので
気が付かないのでしょう。
(古い車だから、こんなもんかなぁ~と思われたのかも。).
排気ガスの数値から燃焼状態はかなり悪いはず。
と
エアエレメントを外してみると全詰まり。
これではフレッシュエアが吸入出来ず
空気量不足になるでしょうね。
ミナト自動車の車検整備では
スキャンツール(車両診断機)でECUからの数値を分析し
整備プランの判断材料にしています。
決して診断機が全てを診断してくれる訳ではないんですよね~。
インターサポート社 『G-SCAN』
古い車から最新のハイブリッド車までカバーしています。
ジェネラルテクノロジー社 ST05 O2センサーテスター
O2センサーの劣化具合も一目瞭然ですね。
テスターとスキャンツールの総合診断でO2センサーは NG の結果。
(ST05) からECUに擬似信号を送ると
G-SCANのデータモニターが正常に反応しましたので
配線やECU側には問題なく、O2センサーのみ交換しますね。
センサー一つ交換するのにここまで手間を掛けて 調べるのは
そもそも誤診をしない為なんですが
このマーチのO2センサーが非常に高額なのもありますね。 (予想金額の倍でした。)
エアエレメントがここまで放置されていたので
スパークプラグとスロットルボディの状態は
予想した通りでした。
イリジウムスパークプラグの電極が無くなり
ギャップも拡大しています。
すると要求電圧が高くなり
イグニッションコイルにも良くないですね。
もちろん点火の火花は弱~く、完全な燃焼は難しいでしょう。
これも即交換ですね。
スロットルボディを分解清掃。
エアエレメントが詰まると必要以上に
オイルを含んだブローバイガスが流入しますので
カーボンの蓄積が加速します。
清掃後、バルブの上下に空気の通る空間が出来ましたね。
清掃する前は全く無かったので
違いが分かりやすいと思います。
ニッサン車のスロットルボディ カーボン蓄積は
アイドリング不安定
燃費の悪化
になりますよ~。
それ以外にも故障箇所は有りましたが
今回は排気ガスからの診断整備をクローズアップしてみました。
最終的に排気ガスの数値はCO、HC共に
ゼロになり新車時と同じ良好な状態。
実走行での燃費もかなり改善されてるでしょうね。
(むしろ今までが悪すぎだったと思います。)
中古車で最近購入し、永~く大事に乗りたいと思われる方は
ぜひ一度ミナト自動車の点検整備をオススメします。
ご予算に合わせて整備プランを提案しますよ~。