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マツダ アテンザ タクシー GJ2FP ドライアイス洗浄で煤除去作業。DSCやATF交換その他オプションフルセット!!

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。


今回は某県からお越しのマツダ アテンザ GJ2FP 2WD タクシー仕様へのDSC・ATF交換等の作業をご紹介しますね。



一応某県からとしているのはボディカラーや所在地で特定などでご迷惑を掛けるかもしれないのでナンバープレート等は隠しておきますね。

依頼内容
・DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)
・インタークーラー洗浄
・水冷EGRクーラー洗浄
・LLC圧送式交換

・ATF圧送式交換 forニューテック
・カーエアコンリフレッシュα 

朝9時半に入庫してもらい問診をします。
そこから代車をお貸ししてお車をお預かりし、試運転を行いますね。


試運転で(そんなにフィーリングが悪くないな!!)という事もあれば、(こりゃダメだ!加速鈍すぎ、ATのシフトフィーリング悪すぎ)と感じる事もあります。

そして今回の車両のインプレッシュンは残念ながら後者の方でした・・・。


まずはスカイアクティブDの定番整備 DSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)でインテーク系に蓄積する大量の煤を除去します。


いつものようにインテーク系の部品をサクサク分解していきますね。



インテークマニホールドが外れましたので、シリンダヘッドのインテークポートを覗いてみます。


インテークポート内径に対して、多い所では約8mmほど煤が分厚く蓄積していました。

また奥にあるインテークバルブ傘部にも大量の煤が固着しているのを確認しています。

次は外したインテークマニホールドと吸気シャッターバルブの煤蓄積を確認しますね。


吸気シャッターバルブにも分厚く煤が蓄積。


結構酷い状態ですね。

インテークマニホールド入り口が一番酷い蓄積状況。
(出口はまだ他に比べてややマシですね。)


マニホールド入り口は70%ぐらいは塞がれている状態なので、もの凄い吸気抵抗が掛かっていたと思います。

こうなると前を向いて走る事は出来るでしょうが、SKY-Dのトルクフルでリニアな加速は味わえないと思いますよ~。

インマニ出口は入り口に比べて、まだマシな方でしょう。






並行してDSCオプション整備の(インタークーラー洗浄)と(水冷EGRクーラー洗浄)も行いますね。

インタークーラー洗浄は作業中に宙吊りにしておきます。  ブローバイから流入し溜まるミストオイルは最後に洗浄剤で洗い流す。




 こちらも指名率が多くなってきたオプション整備(水冷EGRクーラー洗浄)はドライアイス洗浄とマル秘作業でキレイにします。


EGRクーラーの構造は外周部に冷却水が循環し、格子状のフィンの中をEGR(排気ガス)が通過しています。

冷却水が流れている外周部から離れているフィン中心部は影響が少ないのですが、フィン外周部に近い部分は高温のEGRが急冷却されるので煤が溜まりやすい。


高温の排気ガスを冷やしたいのに冷却効率の高い外周に近いフィンが詰まってくると、熱交換率が低下しますよね。



ドライアイス洗浄でボディが汚れないように完全防備のマスキング。

ドライアイス洗浄機にドライアイスペレットを投入し、弊社が開発したDSC専用ノズル&専用アダプターをガンにセットしてショットを始めます。



・圧縮空気でペレットを高速噴射
・熱収縮と昇華爆発力で煤を吹き飛ばす。
・母材を傷付けずに根こそぎ煤固着を剥離。



軽くワンショットでこんな感じ。


(エンジンにノーダメージで短時間で完璧に)DSCキャッチコピー通りに、複雑な形状のポート・バルブを洗浄していきます。


DSCノズルとアダプターは数種類ずつ自社製作しており、これらを組み合わせて完璧な洗浄作業をおこなっています。



全4気筒8ポートを完璧に除去完了。

バルブシャフトの裏や傘部なども煤を残す事なく、キレイになりましたね。


これで煤の無い新車時と同じ吸気系統に戻りましたね。

ディーゼルなんて空気吸ってナンボのエンジンですから、空気が吸いにくい状態では本来の性能なんて発揮出来ない。


スカイアクティブDは低圧縮でインジェクターも改良し、最新の燃料噴射とEGR制御でNOⅹとPMを両方少なくする事が出来たと言われています。

しかしそれはあくまでも新車時での話ですからね。


走行が増えれば各機関は徐々に経年劣化し、設計時の最適な燃焼状態から離れていきます。  新車時に出来ていた事が出来なくなるのはどのメーカーの車両も同じでしょう。

ある程度走行し適切なメンテナンスで良い状態をキープ、故障や不具合の確率を減らすのが予防整備だと思っています。





インテーク系部品を全て組み立てて、オプション整備(LLC圧送式交換)を行いました。

ラジエターリフレッシャーで交換しずらい冷却水を圧送式で全量交換。


冷却ラインを切り離し接続ホースをバイパス装着。

エンジンを掛けながらLLCを脈動圧送し逆のホースから回収、ライン内に浮遊する汚れを高密度Wフィルターでろ過再生していきます。


そのあとにLLC再生強化剤注入で(防錆・消泡)性能を強化しながらエア抜き作業。  ラジエターキャップも交換してLLCをリフレッシュしました。

完全暖機後に各学習値等も初期化して燃料噴射も再学習します。
同時に秘密のマル秘作業を行ってDSCはとりあえず完了。


DSCは完全非公開になりますので、ブログでお見せ出来るのはここまでになります。


次はATFを全量交換しますね。
フルードをチェックしてから始めます。

本命ATFで交換する前にまずはプレ洗浄。
使用するプレ洗浄フルードはニューテック(NC-RF)リンシングフルード。
http://minato-motors.com/blog/?p=17434

全量イッキに圧送式交換をスタート。

奥に見える新油モニターと比べるとまだまだですが、廃油のビーカーと比べると少しマシになったかな??


このまま15分ほどアイドリングタイム。

次は本命ATFで交換します。

本命ATFにはスカイアクティブ6速ATとの相性抜群、かつ実績十分のNUTECニューテック最高峰ATF(NC-65)。


高品質な全化学合成ベースフルードを贅沢に使用した市販ATF最強のNC-65

・ローフリクション・ハイパフォーマンス
・極薄で強靭な油膜性能&非常に高い耐熱性能

素早いのシフトフィーリングに戻しましょうか。

ほぼほぼ完璧に入れ替わりましたね。
ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約6万キロ。

それまではATに関してはノーメンテで良いかと思います。

規定温度でフルードレベル調整を行いました。


カーエアコンリフレッシュαでAC冷媒ガスをリフレッシュ。


年々減少するエアコンの冷媒ガスを点検していますか?  冷媒ガスは消費はしないのですが、どうしても配管やオーリング・シール等から少しずつ漏れるので年数が経過すると充填量が低下していきます。(メーカー問わず)



アテンザの冷媒ガス規定充填量は490g±25g。  これ以上でも以下でもNGです。  数年に1回はデンゲン社エコマックスjrで冷媒ガスを全量回収再生充填を行う事をお勧めします。


結果的にはこのアテンザは約120gほど冷媒ガスが減少していたようですね。


コンプレッサーオイルの潤滑・気密強化にNUTEC NC-200コンプブーストも同時注入しました。


ちょうど走行距離10万キロ前のアテンザ。
今回の作業は朝9時半入庫で翌日午前中の納車になりました。
(お急ぎの方には特急日帰りでもオーダー可能)

これでまだまだタクシー車として活躍してくれるでしょう。




ディーラーさんがオススメする整備以外にも、(やらなくてはいけない必須整備)が多くあります。

そして今回提案した整備はチューニングのような新車以上のパフォーマンスを期待する整備ではありません。   新車時に近いコンディションに戻す予防整備になります。



(10万キロ走行した愛車に新車に近いコンディションを求めない)方には不要な作業だと思います。

ですが(出来るだけ新車時に近い、良いコンディションで長く使用したい)というユーザーさんに向けて、今回はSKY-D用のおススメ整備を提案させていただきました。


DSC・ATF交換等のご相談・御見積・ご予約はHPお問い合わせフォームからお待ちしていますね。

それではHAPPY CAR LIFE!!

2020年12月20日

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