GRS202 クラウン 完全圧送式ATF交換。
三重県からお越し頂きました。
クラウン GRS202 11万キロ走行
メールからのお問い合わせで
予約をして頂き、朝一で来店して頂きました。 ありがとうございます。
11万キロ走行しており、過去のATF交換暦は不明。
変速ショックや違和感などは全く無いのですが
『AT故障の予防整備に!』と、今回交換をする事になりました。
以前に地元ディーラーでも相談されたようですが
『交換しなくてもOK』との返答。
私的には(機械である以上、オイルは常に良い状態がベスト)だと思います。 (コストは別で)
これから行う作業内容を見て頂ければ
その答えは出るような気がすると思います。
試運転を行った後
リフトアップしATFを抜き取りました。
透明度はゼロで真っ黒です。
恐らくAT内部も結構汚れていると思いますが
コンタミチェックでは問題なく、この汚れ具合でも十分交換可能なんですよ~。
ゼロクラウン以降のATに対応する
専用アタッチメントを接続。
(200系に合うように少し改良しました。)
(車両側には一切加工しませんのでご安心下さい。 接続のみです。)
(過去の180系クラウンATF交換はこちら)
http://minato-motors.com/blog/blog-entry-222.html
まずはアイシン AFWプラス 9L (トヨタATF-WS対応)
トルコン太郎で圧送式交換してみますね。
11万キロ無交換でしょか?
規定容量ではなかなかキレイにはならないですね。
トルコン太郎の交換効率は、非常に高く90%以上。
ですがAT内部が汚れていると
新しいATFを投入しても 、スグに汚れが移ってしまいます。
そこでミナト自動車がオススメするのが『ATF2段階洗浄』 は
このままトルコン太郎のクリーニングモードで40分。
先ほど入れたATFでススギ洗いをし、
再度AFWプラス 9Lで入れ替えますよ~。
どうでしょうか?
(最後の画像に写るクリーナーモニター内のATFは
現在のクラウンAT内部のオイルと同じです。)
これで完全に新油に入れ替わりましたね。
どこもが難色を示す
レベルゲージも無く、外部ATFホースも無いクラウンでも
ミナト自動車では交換効率の高い圧送式交換が可能です。
ドレンアウトして注入する交換方法では
これほどキレイにはならないと思いますよ~。
レベルゲージが無いので
車両診断機(G-SCAN インターサポート社)の
データーモニター機能で ATFレベル温度を監視。
全ての準備を済ませて
アイドリングをするとグングン油温が上昇していきます。
5℃しか調整範囲が無いので
ATF温度をモニタリングしながら、素早く調整。
(ミスると再度冷やして、やり直しになりますよ~。)
車種別、モデル別で規定温度が違いますので
こちらも注意が必要ですよ~。
(200系クラウンはエンジン、ミッション違いで5種類の規定温度がありましたね。)
トヨタ クラウン 200系のATF(トヨタATF-WS)に
対応するアイシン AFWプラス。
トヨタのミッションを製造しているアイシン精機が
販売していますので相性はバッチリですよ。
この5年以内に発売されたトヨタのAT車、CVT車は
すべてフルード交換が 『出来ない(出来にくい)仕様』 になっています。
それを『フルード交換はしなくてもOK!』と解釈するのか?
『交換の仕方が分からない者はフルードに触るな!』との意味なのか?
どちらなんでしょうかね?
ミナト自動車が思うには
車両状態の (見極め) と (交換スキル)
そして確実に交換できる(マシーン)が有れば
ぜひ交換することをオススメしていますよ~。
後日オーナー様から交換後のレビューをメールを頂きました。
本日はどうもありがとうございました。GSR200系クラウンの OOです。
予防整備的にお願いしたので、最後の御説明を受けたとおり効果についてはあまり期待していなかったのですが、
帰路のドライブで効果絶大がわかりました。
変速ショックは体感的に少なくなったな~位(位といっても、明らかにわかるくらいのすごい効果)ですが、燃費が全然違いました。
お店に行く時は朝の空いている渋滞のないときで約12km/Lでしたが、家に帰る時は何と約16km/Lでした。もちろん通勤渋滞にもつかまりながらの数値です。
いや~こんなに燃費が良くなれば、すぐに元も取れるんじゃないでしょうか!
ATF交換をしてもらって本当によかったと思っています。次回の4万km後もよろしくお願いします。
ミナト自動車の私的見解
今回は純正同等グレードのAFWプラスをご使用頂きましたので
ATFフルードが純正品以上に作用した訳ではないと思います。
高性能なATを搭載した200系クラウンでも、10万キロもATF無交換で走行すれば
ATFは劣化し本来の性能発揮は出来ないのでしょうね。。
ATFを交換しなくてもメーカーさん、ディーラーさんが言われるように
壊れずに前を向いて走る事は可能でしょう。
ですが伝達ロスによる燃費の悪化を
『10万キロも走ればそりゃ悪くなるよね。= 車の劣化。』と考えるのではなく
単純に交換部品のATFが劣化しているだけの事なんですけどね。
むしろクラウンのミッションが10万キロで弱る事の方が考えづらいですから~。