千葉県からハイエースKDH225 リフレッシュプラン その1。 目指せ50万キロ!!の整備とは??
千葉県からお越し頂いたのは
ハイエース KDH225 ディーゼル
ハイルーフ・ワイドボディ・スーパーロング
キャンパー仕様 走行距離 23万キロ
リフレッシュプランのご依頼です。
メールでのご相談で(50万キロを目指す整備)とは、
どれほどの整備で予算的にはどれぐらいでしょうか?
そんなメール相談から始まり何度か打ち合わせをして、
千葉県から大阪府堺市の弊社まで入庫して頂きました。
まずは問診から始めます。
・新車時から重整備はあまり行っていない。
・最近は段差やウネリでの跳ねが大きく、乗り心地が悪い。
・高速でブレーキを掛けるとハンドルが振れる。
現状の不満点・改善点などもお聞きし、
過去の整備暦や作業の不明点なども参考にしています。
点検結果とユーザーさんが希望する整備、
ハイエース特有の整備箇所や不具合箇所。
全てを合わせた整備をプランニングし提案しました。
予算オーバーの部分は今後の課題として保留にし、
微修正したプランでOKが頂けましたので、
作業を進めていきますね~。
15万キロ以上走行したハイエースなら、
フロント足回りは必須整備。
だいたいクタクタになっていますよね。
・ハブベアリング交換
・ロア&アッパーアームASSY交換
・ロアボールジョイント交換
・スタビライザーブッシュ交換
・ドライブシャフトO/H
・ディスクブレーキO/H
まずはフロント足回りを、
ごっそり分解していきますね。
左アッパーアームのボールジョイントは
ガタが有り内部で磨耗していますね。
上下方向に揺らすとガタが酷い。
組み付けた状態なら分かりづらいガタも、
分解して個別に確認するとよく分かる。
赤いラインの部分にある
ロアアームを固定しているカムボルト。
中空シャフトとカムボルトなど
数点で構成されているのですが、
これが内部で完全錆固着。
左右とも全く動かないので、
グラインダーやベルトサンダーで
削りながら外しました。
5分で外れるのが30分以上掛かりましたね。
アッパーアームを交換して、
ロアアームはブッシュのみ交換する予定でしたが・・。
スタビライザーの取付ボルトが1箇所だけ錆腐食。
(このボルト穴が無いとスタビが装着できない。)
逆タップで復旧を試みましたが、
まったく緩まず作業を断念。
ロアアームは新品ASSYで交換しました。
200系4WDのロアアーム用カムボルトは
結構錆びている車両が多いですね。
スタビライザーのブッシュも交換します。
200系ハイエースの定番故障整備(ハブベアリング交換)
・ナックルからベアリングASSYの分解。
・ハブからB/Gインナーレースの分解。
・新品B/Gをハブに圧入作業。
特殊工具(SST)と15t油圧プレスが無いと
非常に時間が掛かります。
また交換しない部品まで破損する可能性もあります。
SSTを完備している弊社では
左右を僅か15分で分解し、
ベアリングASSYのみを交換しました。
(2WDの場合は特殊ロックナットがあるので、
プラス10分は掛かるかな?)
液状に劣化したドライブシャフトグリスを除去洗浄。
純正ブーツキットでオーバーホール。
粘度の落ちたグリスではD/Sベアリングが磨耗し、
異音の原因にもなるので予防整備をしますね。
グリスも油脂類ですから、
長期使用すれば劣化しますよ~
そもそも グリスの漏れもなく、ブーツの破損も無い
そんなドライブシャフトのオーバーホール。
作業根拠の説明が無ければ過剰整備。
説明で理解して頂ければ予防整備。
(なぜこの作業が必要か?)
整備士からの説明次第で
同じ作業の印象が真逆になるのです。
インナーブーツバンドの締付は
ブーツもバンドも柔らかく簡単です。
しかしアウター側は樹脂製ブーツを使用しており、
ブーツバンドもカシメ式。
非常に固いブーツバンドなので
専用工具がないと締付不可能。
KTC AS405 ブーツバンドツールは非常に優秀ですよ~。
確実な作業が出来て、
仕上がりがキレイ。
ショックアブソーバーも前後交換します。
ハイエースの純正アブソーバーは非常に安価!!
5万キロ毎に交換してもイイかもしれないですよ~。
ブレーキパッド交換にキャリパーO/H
ディスクローターは研磨し、
このあと耐熱塗装でリフレッシュ。
これでとりあえずフロントサスペンション&ブレーキは
一旦作業を終了。
次回ブログではリア側のハブ&ブレーキ整備や、
ATF交換・トータルアライメントを紹介します。
どうぞお楽しみに~。
Happy Car Life!!