ハイエース 200系 コミューターにDSC。 インテーク経路の煤除去作業。
マツダ スカイアクティブD 2.2D の
インテーク系に煤が蓄積するのはご存知だと思いますが、
他のメーカーはどうなんだ??という事で・・・。
http://minato-motors.com/blog/?cat=192
今回DSCにトライする新車種は、
トヨタ ハイエース コミューター
H20年式 KDH223B 1KD-FTV
(気になる不具合があるので一度DSCを試してみたい。)
そんな相談から予約入庫して頂きました。
ハイエースの場合は
他の車種と違いキャブオーバー型。
エンジンルームが助手席下にあるので、
少し勝手が違います。
スペースが狭く、マスキングが大変なので、
今まで作業不可としていたのですが。
一度エンジンルームを拝見すると・・。
コミューター ワイドボディは標準幅より
少しスペースが広いので何とかなりそう!!
まずはインテーク系の部品を分解してみます。
SKY-Dでは煤まみれになる吸気シャッターバルブは、
ハイエースの場合は比較的キレイですね。
電子制御EGRバルブNO,2は、
結構煤が蓄積しています。
あとで洗浄後の画像をお見せしますが、
この蓄積具合は良くはないですが、
そんなに悪い訳ではないのです。
水冷EGRクーラーを分解して
高圧燃料ラインを切り離し、
インテークマニホールドも外しました。
インテークマニホールドには
結構煤が蓄積していますね~。
インマニ入り口には約15mmの煤が堆積しています。
エンジンヘッド側の吸気ポートも見てみましょう。
吸気ポートも煤蓄積で
経路が狭くなっていますね。
室内を完全マスキングをして、
外側もマスキングで養生。
内装に煤が付くとマズイので、
慎重に養生しました。
ドライアイス洗浄機でDSCを行いますね。
数種類ある特殊ノズルで対応できるか?
半分テストも兼ねてます。
軽くショットすると直撃した部分だけ
キレイに剥離しましたが・・・。
ポートの形状が複雑でしかも狭い。
煤が熱で固着しているので、
SKY-Dより遥かに固い。
ノズルを組み替えて、
アノ手コノ手でショットを繰り返します。
無事全8ポートの洗浄を完了。
バルブ傘部に固着したガチガチのカーボンも、
スッキリきれいになりました。
メチャクチャ大変です。疲れた~。
(トヨタGR・マツダSKY-Dより倍ほど時間が掛かります。)
あそこまで煤が溜まったインテークマニホールドは、
普通は再生不可能でしょう。
ですがDSCなら複雑な形状の内部も
キレイに洗浄出来ました。
曲がっていたスワールコントロールのバルブは
こんな感じ。
DSCをしてキレイになれば
奥の2つのバルブと比べて、
曲がっているのが分かりやすいですね。
EGR熱で曲がったのでしょうか?
EGRの出口に近い3番・4番が酷かったですね。
(1番・2番は正常で真っ直ぐです。)
そんなに薄い板厚ではないので、
軽く修正して再利用します。
割れる事はないでしょう。
EGRバルブNO,2もDSCで洗浄済み。
この形状なら煤が溜まりやすそうですね。
(あえて経路を細くしているのでしょうか?)
この1KDのEGRバルブは
バルブシャフトの根元に煤が蓄積しますが、
開閉するバルブ自体には
そんなに煤蓄積はありませんでした。
水冷EGRクーラーもDSCします。
左のフィンを通過し右の出口を通って、
EGRバルブNO,2に向かいます。
煤がフィンの奥で詰まっていましたね~。
DSCの高圧噴射で
奥までキレイに除去しましたよ。
ガスケットやヒーターホース、
プレッシャーセンサーにガスフィルター。
消耗品も同時交換。
フューエルフィルターも交換して、
エアフロメーターも交換し
吸気系センサー類をリフレッシュ。
(A/Fセンサーは交換済み)
追加整備でタイミングベルトと
テンショナーB/Gなども交換しました。
全てを組み立てて、エンジン始動。
試運転をして納車となりました。
・サブコン装着
・エンジンブロー
・中古エンジン載せ替え。
・直後からマフラーから白煙。
・燃料噴射のセッティング変更
・排気系センサー交換 などなど。
イロイロ経験したそうですが
やはり低速トルクの低下が気になるので
今回弊社のDSCをご利用頂きました。
がしかし、
DSCのみでは完治していないようです。
私の試運転ではよく走るなぁ~と思いましたが、
常時使用しているユーザーさんはマダマダだそうです。
(おそらく吸気系が原因ではないのかな?)
DSCで全ての不具合が解消される訳ではなく、
他にも原因があるかもしれません。
こうなれば一つ一つ怪しい箇所を
潰していくしか方法がないようですね。
トヨタ 1KD-FTVのDSCはもう少し台数を重ねて、
経過を観察していこうと思います。
それではHappy Car Life!!