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今週も遠方からの来店ありがとうございます。  来たついでに大阪観光でもどうぞ~。

今週も全国各地から多くの車両が入庫していただきました。
特にこの週はマツダ車の作業依頼が多かったですね。

・新潟県からはアテンザGJ2FP
・愛知県からはCX-5 KE2AW
・広島県からはマツダスピードアクセラBK3P
たまたま3台が揃ったので撮影しました。

納車前の車両・整備中の車両・これから作業を始める車両と様々です。





他府県から大阪堺市のミナト自動車にお越しいただいていますが、せっかく大阪まで来たのなら少し観光でもしてもらえればな~と思っています。



そんな訳で今回のブログはいつもの整備ブログではなく、定期的にUPしている大阪観光案内ブログです。


桜が満開になった翌週に大阪城まで行ってみました。
天気が良かったので散歩ついでに行きましたが、私自身も大阪城に行ったのは数十年ぶりですかね?

弊社の目の前にあるJR阪和線(百舌鳥もず駅)から天王寺駅で乗り換えて、大阪環状線内回りで(大阪城公園駅)に到着。




昔に来た時の面影はなく、ジョーテラスという名のお店が並ぶ綺麗なストリートが出来ていました。

インバウンド需要もなく、マンボウ明けの平日時でしたが、結構たくさんの人がいましたよ~。




有名たこ焼き店の(わなか)があったので、軽い昼食。
たこ焼き(ソース味8個)と(明太マヨ味8個)をチョイス。


本店は難波のNGKグランド花月横ですが、こちらにも支店がありました。
http://minato-motors.com/blog/?p=25803ぶらぶら大阪散歩編


他府県から来店されたお客様に(近所においしいたこ焼き屋はないですか?本場のが食べたいです・・・・。)と聞かれるのですが・・・。


正直に言えば弊社のそばには無いです。

大阪人はたこ焼きを(お店で食べる)よりも、(家で作って食べる)方が多いので、(自宅で作る以上の美味しいたこ焼き)は観光地や繁華街等に行かないとにはなかなか出会えない。


そこそこ有名な店のたこ焼きは、結構美味しいですよ~。


テラスから下を見るとロードトレインが走っていきました。


片道300円で大阪城の内堀(極楽橋)まで行けるそうです。
どうせならと、大人券2枚を買って乗ってみますね。

老若男女問わず、定員満杯で出発。

車両内はビニールで区分けされているので、1つの区分けに1グループと感染対策していましたよ。


極楽橋で降りて、そこからは歩いて登城しますね。


意外と若いカップルやグループが多かったですね。その次に年配のグループかな~。

私のような中年40代は少ないのは、たぶん平日だからでしょうか。

小学生の時に来た時は、大阪城天守閣には上っていないような気がする。

もしかすると上ったのかもしれないが、まったく記憶にない。

せっかく来たので天守閣まで行きますね。
大人600円2枚を購入し、入ってみます。

去年は高知城・松山城・姫路城に行きました。
今年初のお城は鉄筋コンクリート造りの大阪城。

正直に言えば(あまりお城という建築物には興味が無いんです。)どちらか言えば(歴史や地政学的な資料)を見に行っている感じですかね。


お城のそばに行けば(資料館)があるので、そっちが見たいんですよね~。



上町台地の先端にある大阪城。

その南側にある百舌鳥古墳群(仁徳稜古墳)の横にミナト自動車があります。




もともと浄土真宗石山本願寺があった場所に、織田信長の本願寺攻略後に豊臣秀吉が築城した(豊臣時代の大阪城)。

今回見学した大阪城は(豊臣時代の大阪城)ではありません。

大阪冬の陣・夏の陣で落城した大阪城を、徳川幕府が再築した(徳川時代の大阪城)です。


大阪城の内部が資料館になっているので、それを見ながら降りてきました。

地政学的に見れば西国に睨みを利かすには重要拠点になるので、豊臣色を消しながら徳川大阪城が存在したのですね。


正面の桜門に行くと鏡石には、城内一の巨石が使われています。

天下を取った徳川の権威を誇示し、西国大名の財力を消費させるために各大名に命じて城内を大改修されました。

通称(蛸石)という巨石がある桝形は備前岡山藩 藩主池田忠雄が担当したそうですよ。


石の大きさ=忠誠心の現れということでしょうかね??



桜門からグルっと一周して、大阪城前駅まで歩いていきました。
こんな感じだと約3~4時間ぐらいで回れます。

天気が良い日の散歩には、ちょうどいい感じですね。


日帰りや1泊2日での来店やリフレッシュプランでの入庫引き取りの来店時に、もし時間があるようでしたら大阪観光でもしていただけると幸いです。



次は大阪城公園横にある(大阪歴史博物館)に行くつもりでしたが、最近堺市に(シマノ自転車博物館)がオープンしたのでどちらに行こうか?思案中。

それではHAPPY CAR LIFE!!


スバル WRX S4 VAG リニアトロニックCVTF完全圧送式交換。 ニューテック全化学合成でCVTFを入れ替えますね!!

大阪府からお越しいただいたのは、スバル WRX S4 VAG 走行距離6万キロ

リニアトロニックCVTFの完全圧送式交換の依頼で予約来店していただきました。

・リニアトロニックCVTF圧送式交換
・オイルパン洗浄ストレーナー交換一式
・Fr、Rデフオイル交換
今回も3点の作業を日帰り作業で行いますね。

朝9時半に入庫していただいて、問診をしお車をお預かりしました。

試運転をしてからリフトアップして、CVTFの状態をチェックします。



そこからオイルパンを外して洗浄し、磁石に付着した鉄粉も除去します。

またストレーナーも同時交換しますね。


洗浄したオイルパンに液体ガスケットを塗ってから、清掃したCVTに再組立てします。


ただ再組立てするにはCVTからポタポタ落ちてくるフルードが止まらないと、組み立てが出来ないんですよね。

ポタポタ落ちてきたフルードが一粒でも液体ガスケットに付着すれば、密着不良を起こしフルード漏れの原因になります。


スバルのリニアトロニックCVTは他社AT・CVTFに比べて、フルード切れが悪いんですよね~。  2時間3時間ぐらいの放置でも、フルードのポタポタが止まらず時間が掛かるタイプなんです。



普通では一晩置いて1泊お預かりで作業しますが、弊社では基本は日帰り作業で完結しています。


リニアトロニックCVTの構造を把握し、独自技術で(フルードポタポタ)を短時間で止める方法を開発しましたので、余裕をもって日帰り納車を実現しています。


リニアトロニックCVTのCVTF交換だけでも、年間かなりの台数を作業してきていますので、このあたりは経験値の差になるのでしょう。


他府県からの依頼が圧倒的に多いので、なるべく日帰りで納車が出来るようにしています。

オイルパンを組み立ててからフルードを補充し、完全暖機します。


CVTとATFチェンジャー(トルコン太郎)を接続して、まずはプレ洗浄を行いますね。


本命CVTFにはニューテック全化学合成ハイパフォーマンスフルードを使用しますので、その前にニューテックNC-RFでプレ洗浄します。


弊社がニューテックさんに提案して制作していただいたプレ洗浄専用フルード(NC-RF リンシングフルード)。


本命に使用するNUTECのフルードに対して最適化するために開発していただきました。   過度な洗浄力は求めず、AT・CVTに対しての攻撃性も無くし、効率よく内部を洗浄していきます。

名称をフラッシングフルードではなく、リンシングフルードとしているのはそんな理由からなんですよね。





まずは全量イッキに圧送式交換でプレ洗浄しますね。


1回のプレ洗浄でここまでキレイになりました。


左奥の新油(NC-RF)に比べるとやや濁りがありますが、中央ビーカーの廃油と比べるとかなりキレイになりましたね。



ここまでキレイになれば、高価な本命CVTFが使えます。



(プレ洗浄フルード)と(高価な本命フルード)を分けないと、費用が掛かりすぎて非経済的ですよね。

本命にはニューテック(ZZ51改)全化学合成ハイパフォーマンスフルード。

エステル系基油を贅沢に使用した100%化学合成フルードで、純正フルードを遥かに凌駕する潤滑性・耐熱性を発揮。


低温から高温時まで安定した強靭な油膜性能は、フィーリング向上だけではなくフルード耐久性向上でCVT自体を保護します。



NC-RFとZZ51改を入れ替えて、もう一度全量圧送式で交換しますね。

キレイに入れ替わりましたね。


ここまでキレイになれば次回交換推奨距離は約5万キロ。
それまではノーメンテでOKです。

フロント・リアデフオイル交換

こちらもニューテック NC-70 75W90を使用します。
全化学合成ギアオイル(エステル系)


最後にCVTFクーラーを洗浄して、一度CVTを冷却します。


そこからエンジン始動し暖機、規定フルード温度でレベル調整を行います。
試運転をして最終確認をし納車となりました。

CVTF交換もデフオイル交換も予防整備です。

壊れたり、違和感が出てから交換するものではなく、(そうならない為に実施しておく整備)だと弊社ではアナウンスしています。


間違った解釈や間違った交換方法が広がった故に、(ATF・CVTFは無交換でOK)と認識している方が未だに多いですが、それは間違っていますよ~。



ただ施工する整備工場を間違えると、残念な結果になる可能性がありますので、施工実績なども考慮して整備工場を選びましょう。

http://minato-motors.com/blog/?cat=8
ほんの一部ですが参考にどうぞ。

本日もミナト自動車ブログ 日々是好日にお越しいただきありがとうございます。

CVTF・ATF交換のご予約お見積りはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

どうぞ宜しくお願い致します。
それではHAPPY CAR LIFE!!


マツダ スカイアクティブ-Dの燃料系・DPF系をリフレッシュ!!マルチサーブでシステム洗浄。

大阪府からお越しいただいたのはマツダ アクセラ BM2FS。

2年前にDSC(ドライアイスショットカーボンクリーニング)でスカイアクティブ-Dの吸気系に堆積する煤除去作業をさせていただきました。

今回のご依頼はマルチサーブでフューエル系・DPF系のシステム洗浄をさせていただきます。



前回DSCを実施したのが53000km。
今回の入庫は67000km。


マルチサーブを導入して以来、DSCを依頼される方の約半数は同時施工をしていただけています。


今回の和泉ナンバー(アクセラBM)は2年前のDSC入庫時には、まだマルチサーブを導入していませんでしたので、後日ブログを見て予約をしていただきました。  ありがとうございます。



最近はアクセラのように後日マルチサーブ依頼も好調に増えてきましたね。

軽く試運転後にスキャンツールを接続し、ライブデータ数値を確認。
もちろんECUの異常コードは無し。

マルチサーブに関してはエンジン・DPFの調子が悪くなってから行うのではなく、(悪くならないための予防整備)として提案しています。



もちろん少々の汚れ堆積でインジェクターとDPFが劣化していても、マルチサーブで回復するのですが、物には限度がありますよね。


あまり酷い状態だと洗浄では回復せず、高額な部品交換になる場合もありますよ。


インジェクターやサプライポンプやデリバリパイプの燃料系洗浄、排気のDPF系洗浄には全5本のマルチサーブ専用ケミカルを使用します。

ちなみにこの5本のケミカル剤は非常に高額。 皆さんが想像している金額の倍ほどだと思いますよ。

まずはDPFから洗浄しますね。


DPFに通ずるパイプにマルチサーブのホースを接続。


DPFクリーナー1液目をマルチサーブに投入。




エンジン停止状態から1液目を自動注入し、15分のインターバル後にエンジン始動。





エンジン始動してから5分間アイドリングタイム。


5分後にDPFフラッシュ2液目をマルチサーブに投入。


エンジン回転数を上げて5分間維持します。

これでDPFの第一段階は終了。


引き続いてインジェクターなどのフューエル系を洗浄します。

サプライポンプに通ずる配管にマルチサーブのホースを接続。


ディーゼルシステムパージをマルチサーブに投入。

強力洗浄にセットして時間と圧力を設定します。

約60分間ほどアイドリングしながら、ケミカルの効果でサプライポンプ・デリバリパイプ・インジェクターなどのフューエルラインを内部洗浄しますね。


・・燃料(軽油)が流れる経路がなぜ汚れるのか??
液体を高圧で圧縮すると温度が上がります。そうするとほんの僅かですが微細な汚れが発生するから。





下の画像はトヨタ系のコモンレール式ディーゼルのフューエルプラグです。黒い汚れが付着しており、指で拭くとキレイになりました。   こんな感じで微細な汚れはフューエルラインには付着するのですね。



特にクリーンディーゼルのコモンレール式になってからは、非常に高圧で燃料を圧縮するので汚れは発生しやすい。

またコモンレール式インジェクターのニードル周りは繊細で精密に出来ていますので、ほんの僅かな汚れの付着が噴射性能に大きく影響するのですよ。



・・噴射性能が劣化すればどうなりますか??
当然精密な噴射コントロールが出来なくなるので、均一で効率的な燃焼が低下しますよね。(煤発生率増加、パワーダウン)



近年はガソリン車以上にクリーンディーゼルは予防整備の必要性が増しています。


これでDPF系とインジェクター系の洗浄作業は完了です。

ここからエンジンと排気系の温度を上げて、洗浄効果を促進させますね。
同時にDPF内部のケミカルと煤・アッシュ等を排出作業を行います。



マルチサーブを接続して行う作業自体は簡単。 大変なのはこの後に行う(洗浄促進・排出作業)


泡まみれの廃液と大量の白煙が収まるまでは、エンジンの回転数を上げながら作業を行います。






スキャンツールでライブデータ数値のビフォーアフターで見比べますね。

DPFの差圧センサーの数値が改善しましたね。



PMの堆積量もほぼゼロに。




各インジェクターのバラツキも整いました。



マルチサーブの作業時間は約6時間。
朝10時入庫で夕方納車の日帰り作業で完了します。

納車時には画像を見ながら作業内容を説明。質問等がありましたら是非どうぞ。


手渡しでDPFリジェネレーターとディーゼルエクストリームクリーナーを各1本ずつお渡ししています。


これはマルチサーブ施工後にガソリンスタンド行った時で良いので、燃料タンクに投入。    走りながらゆっくりと各機関を洗浄していくアフターケミカルです。



もともと煤が溜まりやすいスカイアクティブ-Dですから、理想は今回のようにDSC施工後にマルチサーブのシステム洗浄を行うのがベスト。


煤が凄く堆積して燃焼状態が悪い車両にマルチサーブを実施するのは、どうなんでしょうか?  基本は吸気系の煤を取り除いてからの方が効果的で良いかと思います。


マルチサーブの施工予約やお見積りはHP(お問い合わせフォーム)からお待ちしていますね。

どうぞ宜しくお願い致します。
HAPPY CAR LIFE!!


解説シリーズ ハイエースリフレッシュプラン。 予約編・実作業編まとめ。検討される時は一読を。

ハイエース LH178 平成16年式 走行距離25万キロのリフレッシュプランの様子を全8回に分けて紹介しました。


これからリフレッシュプランを依頼しようかと検討されている方は、ぜひ下記のブログをサラリと見ていただけると助かります。


予約編
http://minato-motors.com/blog/?p=31100 その1
http://minato-motors.com/blog/?p=31115 その2
http://minato-motors.com/blog/?p=31124 その3
http://minato-motors.com/blog/?p=31143 その4

実作業編
http://minato-motors.com/blog/?p=31171  その1
http://minato-motors.com/blog/?p=31218 その2
http://minato-motors.com/blog/?p=31277 その3
http://minato-motors.com/blog/?p=31338 その4




いつもは1回のブログ更新で紹介している内容を、あえて8回に分けて解説したのは(リフレッシュプランを利用する方は、ほぼ新規のお客様だから)です。


・知らない整備工場に自分の愛車を預ける。
・初めての利用なのに、前金を振りこまないといけない。
・そもそもリフレッシュプランっ何??

特に遠方からの依頼が多いので、その辺りの不安を少しでも取り除ければな~と思い書いてみました。



リフレッシュプラン完了後の納車時には作業中の画像をモニターで見ながら、作業内容を説明しています。


・ここの部分が劣化しているので、交換をしました。
・予算上でこの部分は保留としていますが、今後は経過観察で良いかと思います。

作業時に気が付いた事や今後の整備アドバイスも納車時には行っていますので、不明な点がありましたらドンドン質問をしていただけるとお答え出来ます。


撮影した画像は平均200~300枚ぐらいはありますので、DVDにコピーしてお渡ししています。 

何かの役に立つかもしれないので、記録用に保管保存しておいてください。


トヨタは比較的に部品供給は長めです。  結構古い車種でも純正部品が供給されます。   ですが一部そうでない部品もあるんですね。


ちなみに今回の平成16年式LH178 ハイエースのエンジン・インテークダクトゴムホースは既に生産終了でした。

ですが下の画像にあるツートンカラーのH12年式ハイエースLH178のダクトゴムホースは部品供給があるのです。


なぜか??は不明ですがそんな事もあるんですよね。

新車から20年ほど経過してくると徐々に純正部品が手に入らなくなるのは、少し想定しておいた方が良いかと思います。




あとはどのメーカーにも言える事ですが、純正部品はある一定の年数が経過すると価格改正され、一部値上がりします。


値下がりする事は稀ですが、大体は管理コストの理由から部品価格は高くなるのが多いですね。


今までの経験上で一番値上がりしていたのは、レクサスLSのエアサスでしょうか。 もともと高額のエアサス価格が1,5倍ほど高くなってくると整備予算も大幅に変わるんですよね。



弊社は(純正部品至上主義)ではありませんので、純正部品と社外部品は使い分けしています。   (性能が低い安価なだけの社外部品は使わない)という考え方です。

・車両現状の不具合や不満点
・お預かり出来る期間
・今回のリフレッシュ整備に掛けれる予算

HPのお問い合わせフォームからリフレッシュプランのご相談を受けた時は、上記の3つの質問をしています。

同時に類似作業の参考ブログも総額を付けて提示しています。


弊社ブログから気になるブログがありましたら、○○年○○月の△△△の整備は総額いくらの費用が掛かりましたか??と聞いていただけるとお答え出来ますよ。





それではHAAPY CAR LIFE!!










解説シリーズ ハイエース リフレッシュプラン。実作業編その4  サスペンション整備の必須作業。車高とホイールアライメント調整作業。1G締付もお忘れなく!!

香川県から依頼されたハイエース LH178 ディーゼル4WD のリフレッシュプラン。

平成16年式 走行距離が25万キロの車両ですが、バッシと走るハイエースに戻すリフレッシュ作業を行いました。


予約編
http://minato-motors.com/blog/?p=31100全4部

実作業編
http://minato-motors.com/blog/?p=31171その1~3まで

今回の実作業編その4では、サスペンションやブレーキ・ハブ等の足回り下回り整備が完了したので、次のステップに進みます。

サスペンションのアームブッシュを交換して、ショックアブソーバーも交換しました。

タイヤを装着して整備リフトからアライメントリフトに移動します。


ハイエースのサスペンションは乗用車に比べると少し特殊で、フロントのみ車高が調整出来ます。

リアはリーフスプリングなので高さは固定なのですが、重い荷物を常時積み込みしていると、スプリングがヘタって車高が徐々に変動します。


劣化具合や使用用途に合わせてフロント車高を調整出来るのが、ハイエースの特徴。


街でハイエースを見た時に、お尻が下がって走行しているハイエースを見た事はないですか?    フロントが上がり、リアが下がった状態で走行するとブレーキの効きも悪いですし、走行安定性も低下しますよ。


ハイエースの整備書には各モデルに対して、リア車高の基準値があります。

A・リアはリーフスプリング前側のブッシュボルト中心から地面までの高さ。
B・フロントはロアアーム前側のアジャストボルト中心から地面までの高さ。


リアのブッシュボルトから地面までの高さを測定し、リア基準値(A)と比べる。


基準値Aよりも測定値Aが10mm短かったと仮定すると、フロントは基準値Bから10mmマイナスで調整値Bを割り出します。

簡単に言えばリアが10mm下がっていれば、フロントは基準値より10mm下げて高さ調整するんですよね~。


今回はフロントの車高が下がり過ぎていたので、リアの測定値から計算してフロント車高を微調整しました。


もちろん左右のロアアームのボルトの高さも合わせますよ。

車高が決まれば、そこから交換したブッシュやショックアブソーバーのボルトを(1G締付)します。

・タイヤ4輪が接地した状態にする。
・固定していたブッシュボルトを一度緩める。
・ブッシュのテンションが開放される。
・テンションフリーの状態でボルトを本締めする。



リフトアップして整備をしている状態は、サスペンションアームは伸びています。(垂れ下がる。)

リフトアップした状態で本締めすると、4輪が接地した状態(1G状態)ではアームが上方に角度を変えてブッシュがグニュッと捩じれます。

捻じれてテンションが掛かった状態で走行すると、せっかく交換したゴムブッシュが早期に劣化し、最悪破断します。

1G状態でブッシュのテンションをフリーにして、本締めするのが(1G締付)というサスペンション整備の必須作業。

1G締付後に軽く試運転。
交換したサスペンション部品を馴染ませます。


そしてやっとココからホイールアライメント調整を行いますね。




・アライメントリフトはイヤサカ ビシャモンマルチアライメントリフト。
ロングバージョンの特注レッドを使用しています。

国産最高峰のリフトのビシャモンリフト。
高剛性で水平レベルを長期に維持します。


ホイールアライメントを測定するのは、ハンター社アライメントテスター。
ホークアイWA470 最新鋭のアライメントテスターです。

ホイールに軽量樹脂製ホイールターゲットを装着。  ターゲットをホイールのディスク面にセットしてクランプで挟みます。

ディスク面とターゲットは大体中心付近にセットすればOK。
(アバウトな装着でも、全く問題ありません。)
(ターゲットにはシリコンリングが装着されているので、ホイールには傷が付きません。)



高精度カメラセンサー4基で、ホイールに装着したターゲットの動きを捕捉し、精密なのアライメント数値を瞬時に演算します。


ロアアームのアジャストボルトは中心にセットして測定しても、組み立てただけではバラバラな数値が演算されました。


サスペンション整備ではブッシュ交換やショックアブソーバー交換などをした時には、ホイールアライメント調整をしないと数値が乱れたまま走行する事になります。


真っすぐに安定して走るにはホイールアライメント調整も必須作業なんですよ~。

車体下に潜りこんで、ホイールアライメント調整を行います。

車体下からではPCモニターが見えにくいので、リモコンコントローラーを見ながら調整します。


車種によって手順は違うのですが、今回のハイエースはリアを少し調整してから、フロントの調整を行いました。


特にフロントのキャンバー・キャスター・SAIの微調整がしやすいハイエースですから、入念に調整作業を行いますね。

最後にフロント個別トゥを調整して、ステアリングセンターを合わせます。

フロントの左右の数値も最小限に抑えられて、なかなか良い数値になりました。
メーカー基準値にバランスよく近づけました。


このあとは試運転をして最終チェックを繰り返し、納車連絡をメールで行います。


次回ブログで実作業編もいよいよ最終回。
納車引き渡しからの総括をご案内したいと思います。

それではHappy Car Life!!